折山淑美のレビュー一覧
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著者がレース展開を記述、説明しているくだりは少し冗長で読み辛い部分があるが、日本記録をかつて更新した経験を持つ7人がインタヴュー取材で語っている言葉のすべてはまさしく金言で、非常に読み応えがあった。
7人皆が口を揃えて、今の選手たちのメンタリティーや練習のやり方について苦言を呈していることもとても興味深い。
どの業界、分野においても、「昔はよかった…」というロートルの戯言に過ぎない、と片付けてしまうのは簡単だが、やはり客観的に考えても、現代の若者たちの方がいろいろな意味において脆弱であるというのは否定できない事実なのだろうと思う。
練習や食事にまつわる科学的なノウハウが進歩し、シューズの性能も -
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双子の宗兄弟、エリート瀬古、ビッグマウスの中山とかつての日本男子マラソン界にはスターが切磋琢磨し、世界を舞台に勝負していた。しかし、今のマラソン界を見渡すと、公務員ランナー川内優輝とカンボジア代表の猫ひろしが実力以外で注目されているだけ。報道されるレース結果も優勝者ではなく、日本人トップ。
こんな現状になってしまった責任はどこにあるのか。東京オリンピックに向けて勝算はあるのか。そんな意見をかつての実力者7人に求めたインタビュー集。
7人がほぼ指摘するのは、最近のランナーの練習不足。体調管理やケガの心配で厳しい練習をしない風潮は間違っていると。厳しい練習を繰り返す体力がなければ、最初からレー -
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7人の歴代マラソン日本最高記録保持者が、当時の回顧と現在の日本マラソン界への思いを語る。
皆、日本記録を出した時は出すべくして出したと言っていいほど練習が充実しており、今の選手は練習量が少ない、「考えて」練習をしていないなど、量も質も自分たちレベルの練習ができず、結果も出ていない状況を歯がゆく思っている様子。実際、日本記録は2002年に高岡寿成が出した2時間6分16秒から14年以上更新されていない。
宗兄弟、瀬古さんの現役時代の走りを知らないが、現在の選手と比べても遜色ない記録で走っており、なにより勝負強かったことがわかる。藤田敦史は駒澤大学時代の箱根駅伝から見ているが、箱根で活躍し実業団 -
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ダメになったことをあげつらう本じゃなくて、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けてどう立て直したらいいかを、宗茂さん以下、日本記録を出した7人のマラソンランナーたちへのインタビューなどで解き明かす本。一般ファン向けというよりは、いま練習に取り組んでいる選手向けの提言である。
宗兄弟や瀬古さん、中山さん、谷口浩美さん(はこの本には出ていない)など、日本の男子マラソンはかつて、世界を牽引する存在ですらあった。ところが、この本が上梓された時点でオリンピックなど国際舞台で上位に入る選手はほぼなく、日本記録も14年間も破られて来なかった。それはなぜなのか。
ペースメーカーがついたタイムトラ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
世界の舞台で戦う五輪選手の傍らには、卓越したコーチがいる。
コーチとは、単なる技術指導者ではない。
厳格な父親であり、アメとムチを使い分ける熟練の教師であり、目標設定に長けた戦略家であり、そして、気のおけない相談相手である。
競技スポーツという繊細な世界で、彼らは、様々な年代や性格の選手たちの「才能」をどのように開花させているのか。
北島康介、太田雄貴、吉田沙保里らのコーチが、体験に基づく自らの指導メソッドを披露する。
「育成」にまつわるヒントが満載。
[ 目次 ]
第1章 最後に伸びるかどうかは、人間性で決まる―北島康介、中村礼子(競泳)を育てた平井伯昌
第2章 自分のイメー