齋藤可津子のレビュー一覧

  • 彼女たちの部屋
    みつあみ、私たちの教室につづく今作。
    どれが好きかな?と思ったけど、どの作品もすき。何故なら、どの作品も主人公、とりまく女性たちの苦悩、体験、生き様、選択した生きる道、選択するまでの葛藤や出会い、自分と向き合わなければならない環境があったりして、、
    くるしい描写もあるが最後に一筋の光が見えて、その光...続きを読む
  • 滅ぼす 上
    同年代の自分と重なる部分があり、導入の巧みさ、
    ウェルベックの過去作で一番面白かった ある島の可能性 より引き込まれてしまった
  • あなたの教室
    三つ編みに続いて読破。
    これが現実で、いまも世界のどこかで行われていること、実態と思うと胸が締め付けられるような思い。
    主人公レナの悩み行動する人間味や心の底から絶望を幾度も味わいながら生きようとする、生きる力をある意味この地で得た彼女の人生も応援したい。
    この作者の本は全て読みたい。
  • 三つ編み
    インド北部の母スミタと小1娘ラリータ、イタリア南部シチリア島パレルモの20代女性ジュリアとターバンを巻いたインドからの移民男性、カナダ東部モントリオールの敏腕弁護士、3児の母親サラの3つの土地で別々に生活する登場人物女性が三つ編みのように絡みあっていく。それぞれの厳しい現実と粘り強く向き合っていく様...続きを読む
  • 滅ぼす 下
    上巻はのろのろ読みだったけど、下巻はあっという間に読めた。
    上巻始めの感じはハッキングなどの技術による社会崩壊の話かと思ったら全然違った。もちろん世の中の在り方の事も含まれているけど、もっと大きな生死についての話だった。
    意外な展開で、帯に書かれているように「読み出したら止まらない」
    フランスらしさ...続きを読む
  • 彼女たちの部屋
    まるで映画を見てるみたい、と思ったら作者は女優さんで脚本書いて監督もする才女でした。
    100年前の弱者救済のために生きるブランシュと、彼女を人として尊重するパートナーのアルパン。(実在の人物)救世軍の彼ら彼女らの一途な働きにより作られた女性会館。
    100年後、その女性会館で挫折したエリート弁護士のソ...続きを読む
  • 滅ぼす 上
    もはや一種の黙示録とも呼べる文学作品を作り続けているフランスの鬼才、ミシェル・ウエルベックによる新著であり、過去の作品と比べても単行本上下巻という大著。

    個人的に新著が出たら、迷わずに買うことを決めている現代作家の一人がウエルベックなのだが、迷わずに買ったことを全く後悔しないほど完成度高く魅惑的な...続きを読む
  • 滅ぼす 下
    もはや一種の黙示録とも呼べる文学作品を作り続けているフランスの鬼才、ミシェル・ウエルベックによる新著であり、過去の作品と比べても単行本上下巻という大著。

    個人的に新著が出たら、迷わずに買うことを決めている現代作家の一人がウエルベックなのだが、迷わずに買ったことを全く後悔しないほど完成度高く魅惑的な...続きを読む
  • 三つ編み
    全く異なる背景を持つ三人の主人公が最後に繋がってスッキリはしたものの、やはり想いを馳せるのはインドの親子( ; ; )それぞれの女性の精神力の強さ。それに比べてミジンコレベルな私、退場〜!
  • 三つ編み
    女性の立場ってなんなんだろってすごい考えさせらる。

    タイトルでもある三つ編みがなにを意味するのか知った時のビビッと来た感じはもう堪んない!

    ぜひみんなに読んで欲しい、女性問題ってどこまでも深く辛いものが付き物。
  • あなたの教室
    次から次へと苛酷なことが続く、インドの女の子たち。小説ながら、きっとしっかりした取材に基づくのだろう。引き込まれておもしろかったです
  • あなたの教室
    ☆4.5
    生きる希望を失いフランスからやってきた元教師のレナ。インドの海で溺れかけて、10歳の少女
    ホーリーとプリーティらメンバーに助けられる。
    レナは、読み書きのできない子供たちのため学校をつくろうと奮闘する。

    インドの不可触民(ダリット)の女に生まれる不運がリアルに描かれている。
    「ここでは強...続きを読む
  • あなたの教室
    「三つ編み」の#レティシアコロンバニ の三作目。「三つ編み」の後日譚ともいえる物語。
    因習、身分差別、女性差別が根深く残る場所で、学ぶことがどこに繋がるのか。
    連帯し、抵抗する物語。
  • あなたの教室
    CL 2023.3.8-2023.3.9
    インドの眼を背けたくなるような現実。
    厳然と残る階級制度、女性蔑視、人権蹂躙。
    国内がこれほど前近代的でも、政治や経済の世界では力を持つという矛盾に満ちた世界情勢。
    まあ、日本でももちろん大きな力に潰されるような理不尽なことはいくらでもあるのだけど、それでも...続きを読む
  • 三つ編み
    理不尽なこと、生きるために様々な困難・差別と闘っている女性たち。見えない誰かとの「糸」。
    強く生きよう。生きるために闘う勇気を持とう。
    そう思える本でした。
  • 三つ編み
    三人の女性が「髪」繋がりで物語が紡がれていく。さまざまな状況下でそれぞれの女性が力強く生きている。
    勇気がもらえるストーリー。
  • 三つ編み
    生まれも育ちも歩んできた人生も全く異なる3人の女性が、物語が進むにつれて三つ編みのように交わっていく様子が面白かった。宗教的な抑圧についても初めて知る実態があった。私も彼女達のように強く前向きに生きる、エネルギッシュな女性になりたい。
  • 三つ編み
    中盤まで、インドにおいて不可触民や女性が置かれる過酷な状況や、病を押してこれまでどおりキャリアを貫く女性弁護士の孤独な奮闘ぶり、病があることを知ったときの職場からの排斥に、我が身のことのように絶望や憤り、恐ろしさを感じた。

    ジュリアが初めてインド人の髪の毛でかつらを作ったときに感じた誇らしさを、サ...続きを読む
  • 三つ編み
    3人の、年齢も、住む国も、境遇も、全てが違う女性の、それぞれの物語。困難を踏み越えようとする3人の物語が、三つ編みのように交互に編まれて、お互いがそれと知らずに微かにつながる。ハッピーエンドが待っているとは言い切れないけれど、何もせずにただそこに居続けることをせず、自分の足で踏み出したことで見える希...続きを読む
  • あなたの教室
    生きている限り知ることのたくさんのうちのひとつにどこかで差別があり、今苦しんでいる人がいること。
    自分に何ができようか…。
    ただ、どうにかできないものなのかと思っているだけで、動けない自分にもどかしさを感じた。

    この物語は、フランス人で教師をしていたレナが、不慮の事故で絶望感の中、旅をしようとイン...続きを読む