危険地報道を考えるジャーナリストの会のレビュー一覧

  • ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか――取材現場からの自己検証

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    非常に難しい問題。戦場へ向かうジャーナリストの主張も分かるし、それを引き止める側も理解できる。リスクを冒した報道がなければ、「世界を見る目」は失われていくだろうし、世界情勢から目を背けてはならない点は大いに賛同。政府が必要以上に干渉や行動規制をかけることにはジャーナリズムの観点からも批判的であるべき。ただ現地での安全が十分に確保されているのかどうかも重要な点で、時に周りが止めることも必要になるとは思った。いずれにせよ、迷惑とか自己責任とかそんな簡単な言葉処理する問題ではないと認識。

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    2022年03月04日
  • ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか――取材現場からの自己検証

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    2015年年初にフリージャーナリストの後藤健二氏らがISに拘束・殺害されたことをきっかけに高まった、危険地域の取材・報道に否定的な世論に対し、危険地域報道を主たる仕事とする現役のジャーナリスト10名が、その意義や自らの体験、更に今後の在り方などを語ったもの。
    執筆者は、2014年にジャーナリストとして世界で初めてISの拠点ラッカを取材した(同時に、拘束されかけた)報道カメラマン・横田徹、世界的な映像ジャーナリスト・綿井健陽、フリージャーナリスト・土井敏邦、アジアプレス大阪オフィス代表・石丸次郎らである。
    まず、「なぜ、ジャーナリストが危険地域へ行く必要があるのか?」については、「(紛争における

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    2016年01月11日
  • ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか――取材現場からの自己検証

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    戦場やテロ、災害地など危険な場所に自ら深くまで入り込み、最前線の実態を見続けるジャーナリスト達。日本でも稀にニュースで彼らが拘束されたり、殺害されると大きなニュースになる。一時期イスラム過激派に拘束されて殺害されたジャーナリストの報道では、多額の身代金が要求され、世論は自己責任で行う行為に、何故国民の血税で彼らを救わなければならないのか、といった風潮が沸き起こった。私も心のうちでは何処かそうした想いがあった様に記憶している。本書を読んで果たして同じ気持ちのままいる事ができるだろうか。
    世界各地で未だ止まない紛争や自然災害。誰もがその実態がどうなっているのか、今現場で人々がどの様な状況に陥ってい

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    2023年09月01日
  • ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか――取材現場からの自己検証

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    日本では拘束等が報じられると自己責任論が前面に突出し、半面万一不幸にして亡くなれば、英雄視といったワンパターン報道になり、戦場に何故ジャーナリストが向かうのか、その戦場の現実はどうなっているかなどの本質論は捨て置かれている現状がある。
    10人のジャーナリストの生の体験と声を聴くことで、その心理をある程度理解することができる。
    ただ、拘束拉致された場合の国や住民側の対応についてはほとんど触れられていないので、その辺の本音も聴ければなお理解が深まったかもしれない。

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    2016年03月13日
  • ジャーナリストはなぜ「戦場」へ行くのか――取材現場からの自己検証

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    10人のジャーナリストによる共著で、一貫性を持たせているというよりは、それぞれの体験や主張が展開されていて、各自のジャーナリストとしての個性が見える。
    ただ、内容的には不満が残る。著者の多くが、外務省による旅券返納命令事件を取り上げ、取材の自由の侵害や政府による都合の悪い情報の統制であると問題視している。また、その契機となった「後藤さん事件」に対するマスコミや世論の自己責任論やジャーナリストへの批判に違和感を表明している。確かに、そういう側面もあるのだろうが、「ジャーナリスト」特有の政府批判、批判をしてもあまり非難を受けるおそれのない主張に聞こえる。それよりも、こういう場面にあって、一般の読者

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    2016年01月24日