神田裕行のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ミシュラン三ツ星の店なんか縁がないのだが、これを読んだら行ってみたくなった。実家が料理屋をしていた徳島の子供時代や、パリに渡ったりもした修行時代のエピソードも交えつつ、前菜からはじまってデザートにいたるコースの章立てになっている。
語りかけるような文体で、本職は当然料理人なのだしたぶん口述筆記で一気に書いたのかと思っていたら、あとがきによると執筆に3年かけたとのこと。手間隙をかけるのはやはり性分なのか。みごと、読んでいて腹の減ってくる仕上がりになっている。
お客の飲みっぷりなどで即興的にメニューを組むそうな。
子供のころ百合根が好きで(渋いよな)、親に頼み込んで百合根だけの茶碗蒸しを作っ -
Posted by ブクログ
ネタバレおいしさの答えは自然の中にあります。
お客様を見ながらカウンターでライブで料理する。
まな板の上は見せない。わくわくしてもらうために。
魚のおいしいサイズから決めた席数=18席。
魚に合わせた切り身の厚さと醤油。食材そのものを味わうには塩。広島の藻塩。
魚の酢〆めには酢ではなく、100%スダチで。
寿司飯はやはり純米酢。
地中海やブルターニュの魚は皮下脂肪が少ないので、バターで焼いたほうがうまい。
肉も日本と違い、霜降りではないので、フライパンで焼くのがいい。
雨が多い日本の野菜は多汁で皮が薄いので煮物に向く。
フランスの野菜は雨が少ないので皮が固く、油でコーティングしてからトマトソ -
Posted by ブクログ
ネタバレ最近慮料理を始めたこともあり、前から家の本棚にあったこの本に興味を惹かれ読んでみた。最初は高級料理店の話なので世界が違うと思い込んでいたが料理の基本は一緒。懐石料理の品出しの順番に基本のポイントを料理人の目線から教わることで、ああ、巷のレシピサイトに比べなぜそうするのか、どこにこだわりを持つのかがよくわかる。思わず読んだその瞬間からちょっとキッチンに立って実行してみようとしそうになる。出汁の取り方や茶わん蒸しの黄金比など、役立つところが多々とあり興味深く読めた。
ただ、使う材料がとても素人が扱おうって気になれないものも多く、その辺が高級料理店ならではで、妥協しまくる必要があるな笑
また、自分は