國重惇史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いまだ謎の多いイトマン事件を、銀行内部の目線で当時の記録と共に公開されている/ 雅叙園観光、コスモポリタン池田、五えんや、川崎定徳、宅見組、南青山三丁目、とバブル史に残るワードがでてきて面白い/ 非常に興味深いし、貴重な資料であると思う/ しかしこれを読んだ伊藤寿永光がデタラメも多いと反論している/ 一般的にイトマンと住友の財産が食われたとされる経済事件だが、実際には住友は加害者だったとする論もある/ 住友銀行の保身のために切り捨てられ財産を毟り取られた伊藤氏という図式が一番しっくりくる/ 関係した裏社会の関係者はほとんど亡くなったのではないだろうか/ この事件のすべてを紐解くには、許永中と伊藤寿永光側からの暴露が不可欠である/ 生きている内に真相を語って欲しい/
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Posted by ブクログ
ド迫力のドキュメント!驚くべき日本のトップ企業の裏幕。著者は業務渉外部・部付部長として住友銀行を救うために!イトマン事件を内部にあって日経記者と協力し密かに日銀・大蔵省・その他マスコミ・金融機関などに内部告発し、磯田一郎住銀会長、河村良彦イトマン社長を辞任に追い込むが、達成感はなく虚しかったという心境はその通りだろう。記者にしてもスクープではなく、突出することによる誤報扱いで萎んでしまうことを恐れて他の新聞にも情報を流すことがあるのだ!すでに四半世紀前となった空前の経済事件において詳細なメモを残していたという著者が、今なら迷惑をかける人も少なかろうということで実名入りのドキュメンタリーになったもの。それにしても権力を巡る腐敗、権謀術数、面従腹背、右顧左眄…人間の醜さがここまではっきりと描かれているのは痛快であるとともに、哀しい思いにもなる。磯田・河村氏・西貞三郎・住銀副頭取らの描写は容赦なく、ここまで書くの!?という感想はあったが、恐らくメモがある以上はかなりの部分が事実なのだろう。憶測もかなり含まれているが、それを著者たちの会話・電話の内容として言及していることは非常に効果的な書き方だと思う。反磯田の改革派とされる巽外夫頭取、玉井英二副頭取たちでさえ著者の評価は厳しく、唯一松下武義常務のみがブレのない人物として描かれている。正義の側に立つ神の目の立場の著者だが、真実は闇だと思う。
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Posted by ブクログ
住友銀行で取締役まで勤めた著者が若かりし頃のメモをもとに書き起こしたイトマン事件ノンフィクション・ドキュメンタリー。イトマン事件自体は、僕の記憶にも明確に残っているのだが、なにぶん世間を知らない年頃だったため「なにが何だかよく判らない事件」という印象しかなかった。そのせいもあってか、いまさらその内情を暴露されてもさほどの感銘はない。著者の筆も、ノンフィクション向きではなく、まあ 70の爺さんが書いた雑文という印象。
しかし、住友銀行という巨大企業が一会長、一副頭取の私物として喰いものにされ、シテ筋や地上げ屋が公然と日本ビジネスの登場人物となり、株主総会と言えばヤクザが仕切るのが当然とされていた時代背景は生き生きと描かれており、ただただ唖然とするばかりだ。日本の金融業界は、当時と比べれば遥かに透明性があり、一般投資家保護の仕組があり、暴力団組織との縁も薄くなってはいるが、しかし、その本質は何も変わっていないのではないかと思うことも時折あり、背筋が寒くなることもしばしば。