朝日新聞大阪本社編集局のレビュー一覧
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「一週間に一人の割合で、日本のどこかで子どもが虐待されて死んでいます。児童相談所に寄せられる虐待相談は、この20年足らずで実に30倍超に脹れ上がりました」という、 悲しい現状を伝える一文からこの本は始まっている。
生後四年までは、大変ながらも幸せな育児の日々を送っていた事、周りの子と比べて小さく、トイレットトレーニングが遅れている事を引け目に感じてしまい外出が減った事、トレーニングが上手くいかず、小学校入学までに何としても終えたいと焦燥に駆られ、気を病んでいたこと、そしてついに腕をつねる、叩くといった行為に出てしまい、最悪な結末を迎えてしまう。
この背景に、常軌を逸した両親のしつけ(鼓 -
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
1週間に1人の割合で、子どもが虐待死している現実。
どうすれば、虐待は防げるのか?
児童相談所、児童養護施設、里親、教育現場、医療機関…様々な「現場」から虐待問題の本質に迫る、渾身のルポ。
[ 目次 ]
第1章 「鬼父母」と呼ばれた夫婦
第2章 虐待をやめられない
第3章 児童相談所24時
第4章 児童養護施設の子どもたち
第5章 里親と育つ
第6章 傷ついた子と教師たち
第7章 回復に向けて
虐待問題の専門家による「座談会」
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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Posted by ブクログ
想像を遥かに越える重たい内容。でも、向き合わなければならない現実。
「虐待があれば即保護でいいのか」って問いかけが作中にある。オレはそれは違うと思ってるけど、現場職員の方々の葛藤はすごい伝わってきた。ほんで、ホンマに悩ませてるんやなー・・・・と同時に、この人たち(職員の方々)はホンマに充実した毎日を送ってはるなー、と思った。何も知らんからそんなこと言えるんやとか言われそうやけど、彼らの言葉の節々からそう感じたんやから、仕方ない(笑)
オレももう来年で24歳。親になる前にこれを読んでおいてよかったな、と心から思う。
少しでも、こういった家族が減ることを願ってます。 -
Posted by ブクログ
以前読んだ「実は悲惨な公務員」同様、物事を一面的に捉えるのは良くないと反省させられた一冊。児童虐待に直面する、被虐待児、虐待する親、教師、児童相談所、児童養護施設、里親の現状を取材した本。
虐待する親には当然厳罰を、それを未然に防げなかった児童相談所はもっと叩かれるべきのような論調があり、僕も若干そう思っていた。しかしこれを読むと、それでは事態は何も改善しないなと感じさせられた。多くの人は、虐待なんて有り得ない、狂ってると思うだろう。そんな有り得ないことをしてしまう人には、そうなってしまうだけの理由がある。虐待を止められないだけの理由がある。それを理解した上で、社会はどうやったら虐待を防げ