七尾和晃のレビュー一覧

  • 天皇を救った男 笠井重治

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    ・笠井重治は、アメリカが戦後初めて査証を発行した日本人。
    ・著者は、元警察官僚で後藤田正春の秘書を努めた議員の政治資金スキャンダルを追っていたら、このねたを代わりにつかまされた。
    ・「政界往来社」坂本。この会社は雑誌社だが、自民党のバックをかなり受けていて、雑誌社で唯一国会内にデスクを置ける。
    ・グルー大使も開戦直前に天皇と面談しようと笠井に頼んだ。
    ・日本平和・文化交流協会の創設者
    (ちなみに特殊法人は魑魅魍魎とした社会)
    ・フェラーズが天皇制を守った背景には笠井の影響もあった。
    ・フリーメーソンの最高幹部にも就任
    ・ウィロビーの巣鴨での通訳を務めたのも笠井

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    2019年02月20日
  • 語られざる昭和史

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    米国との開戦直前に、米国と日本を行き来して戦争回避の努力をしたらしい笠井重治氏等、知らなかった話がいくつか紹介されていて興味深かった。

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    2024年10月08日
  • 語られざる昭和史

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    歴史の真実
    「歴史の証言」とは「訊くのではなく聞こえる瞬間」に語れる言葉、と著者は言う。「無名の人々の足跡こそが歴史だ」と言う言葉に賛同する。歴史は勝者が作るがその舞台を作った(消された)多くの立役者・人々が埋もれている事を知っておきたい。この本書にある「戦後の日本の歴史を造った笠井重治(影の実力者)」は、日米・日中交渉で影のフィクサー役、当時の昭和天皇、マッカーサー、周恩来など歴史を作った影にはこの人物の人脈と知力「情報」なしでは成り得なかったこと、歴代の国家主要人物から超重要視された人物だった事を知っておくべきだ。

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    2024年08月31日
  • 琉球検事 封印された証言

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    米国統治下における,琉球検事について。

    検事長の比嘉と,公安部長検事の高江州,政治家・活動家の瀬長が主な登場人物。

    琉球検事の職務一般の話ではなく,1970年の「コザ暴動」を中心に,当時の沖縄の状況や,本土・米国・琉球の異なる立場の中で奔走する琉球検事の姿を描く。

    法曹であっても,琉球検事の存在を知っている人は多くないように思う。
    自分もその一人だったので,この本を手にとってよかった。

    しかし,「封印された証言」というのはちょっとオーバーだな。

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    2013年06月16日