【感想・ネタバレ】琉球検事 封印された証言のレビュー

あらすじ

1970年 燃えるコザ! 秘められた沖縄戦後史 ここに解き放たれる。
戦後の米軍統治下で沖縄の法治を支えたのは「琉球検察」であり「琉球検事」たちだった。日本と米国、沖縄とアメリカ、大和と琉球という、幾重にもからまった桎梏のなかで、司法の独立を守る使命を負わされた琉球検事は、戦後日本が抱えざるを得なかった矛盾の一断面をかたどる存在である。彼らは沖縄住民と米国民政府(沖縄の駐留政府)との間に立ち、1970年のコザ暴動でピークを迎える対立の歴史のまっただ中で苦闘の日々を送る。
だが沖縄が望んだ日本への返還が果たされたとき、彼らは日本政府によってその資格を剥奪された。そして彼らの功績も名誉も苦悩もすべては歴史の彼方に忘れ去られたのである。
闇市、炭鉱など置き去りにされた昭和史を浮き彫りにしてきた七尾氏が、100歳を迎えようとする琉球検事の生き残りたちに現地滞在してロングインタビューを敢行。これまでほとんど表に出ることのなかった封印された沖縄の歴史に光を当てる。

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Posted by ブクログ

米国統治下における,琉球検事について。

検事長の比嘉と,公安部長検事の高江州,政治家・活動家の瀬長が主な登場人物。

琉球検事の職務一般の話ではなく,1970年の「コザ暴動」を中心に,当時の沖縄の状況や,本土・米国・琉球の異なる立場の中で奔走する琉球検事の姿を描く。

法曹であっても,琉球検事の存在を知っている人は多くないように思う。
自分もその一人だったので,この本を手にとってよかった。

しかし,「封印された証言」というのはちょっとオーバーだな。

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2013年06月16日

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