西崎伸彦のレビュー一覧

  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

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    2025.07.30
    まだ生きている人の評伝は難しいと思わされる一冊。弟は亡くなっているだけに、その思いをより強くする。
    本書ではマスコミでは「大騒ぎ」したけど、その実情を正確には覚えていない2つの疑獄事件について詳述した良書。バブルの匂いがよく伝わる。

    ここからは、個人的な感想。
    貴重な情報源だからしかたないのかもしれないが、弟の愛人と兄の2人には憤りを感じざるをえない。
    罪は全部「弟」にひっかぶせて、兄も愛人も「弟」をしゃぶりつくした。そのことに恥じ入る様子もなくのうのうと生きていると思うと正直腹が立つ。兄は刑事犯として有罪かどうかより、人として終わってる。愛人も然り。
    そして、「電通」

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    2025年07月30日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

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    この連載を読むためにだけ週刊文春を開いていた時期があります。ジャニーズ関係や松本人志関係などの文集砲が炸裂していたのとダブっている記憶があるのですが、その時は現在進行形の事件より、このちょっと過去のこの兄弟の物語(兄・治之の裁判は進行中だったものの…)の方が印象深かったようです。読み落とした週もあるので、ずっと単行本になるのを待っていました。一気読みすると改めて、この兄弟の諸行の濃度にぐったり疲れます。その原因は時代の欲望の深さだったり、日本という国のシステムの薄さだったり、人間の愚かさへの絶望感だったり…もしかしたらこの物語を読んで衝撃を受けている自分という存在の小ささについての自嘲なのかも

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    2025年05月02日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

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    とても興味深いものでした。
    高橋治則氏が治之氏の弟だったとは…
    バブルの二信組事件が強く残ってたので、治之氏の方は、国家プロジェクトなんだから、賄賂が横行するのは当たり前。電通って変わってないよなってイメージでしたね。
    バブル兄弟、タイトル素晴らしいです。

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    2025年01月14日
  • 海峡を越えた怪物 ~ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史~

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    私が「ロッテ」と言う会社が 韓国人が立ち上げた会社だと知ったのは“息子達の相続争いが裁判沙汰”になって世間を賑わせていたからだ。

    それぐらい日本では “日本の菓子メーカー”として名を馳せていたし “日本の会社”だとそう思い込んでいた。

    韓国では ホテルや百貨店、ロッテワールドなどなど 財閥の仲間入りをしていた。

    こんな大企業を「重光武雄(辛格浩)」と言う人物がどうして ここまでにすることが出来たのか?
    何故 最後は 息子達が醜い裁判沙汰まで起こして争うことになったのか。ずっと不思議に思っていた。

    日韓両方の政権とも絡んでの戦後の話は 中々興味深いものだつた。

    やっと秘密のベールが剥が

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    2025年11月01日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

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    裕福な家庭に生まれ、慶応幼稚舎から慶応大学に進み、兄は電通、弟は日本航空という当時の超一流企業にコネで就職。その後、兄はスポーツマーケティング界の重鎮に、弟は「環太平洋のリゾート王」とまで称されるようになる。兄の有力者とコネを作り、資金を集めてイベントを仕掛けていく仕事のやり方はまさに昭和の電通のイメージを絵に描いたようなものだが、日本サッカーの発展やワールドカップ、五輪招致などに功績があったのも事実。ただ、そのやり方は令和の時代には汚職という形で指弾されるものであり、認識が変えられなかったのであろう。弟は長銀が金をつけなければあそこまでの事業拡大はできなかっただろうし、ある意味無計画な事業拡

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    2025年08月30日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

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    イ・アイ・イと聞いて懐かしいなぁと思っていたら、東京五輪汚職(?!)の渦中の方と兄弟だとこの本を読んで知った。

    いわゆるドキュメンタリ。
    私は面白くて一気に読んだ。

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    2025年07月13日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

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    雲の上の話すぎて実感は湧かなかったが、インタビューなり調査なりに基づいた非常に濃い内容だった
    スポーツの世界は金と欲望にまみれていると思っていたが、やはりそうなのだなと思わせる。
    あと、ここに書いてある慶應人脈の凄さを見ても、一流大学に通うメリットを感じる。

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    2025年06月01日
  • 巨人軍「闇」の深層

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    なぜ巨人軍に不祥事が続くのか?
    野球賭博事件、渡邉恒雄氏の辞任、清原和博FA移籍後の栄光と影、大きな問題としてメディアに取り上げられ処分や辞任のあった不祥事から、原監督1億円恐喝事件や一部の選手の女性問題や金銭問題のように、週刊誌報道があれどうやむやにお咎め無しのスキャンダルまで。
    元週刊文春記者が当時の取材を元に執筆。

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    2024年06月03日
  • 海峡を越えた怪物 ~ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史~

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     ロッテがいかにして日本において成り上がったのか?そして韓国ロッテがいかにして成ったのか?がよく分かった。考えてみれば、戦後甘いものに飢えていた日本人にガムを提供するビジネスには可能性がある。
     可能性があるビジネスを成功させるには、ひたすらその事業に集中することと、そしてその競争に勝つことだ。
     韓国ロッテがいかにして韓国第五位の財閥に成り上がったのかも分かった。

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    2023年12月04日
  • 巨人軍「闇」の深層

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    文字通り、巨人軍の闇について書いた一冊。

    江川の『空白の一日』以降、コンプライアンスを順守することを前提にしながら、それでもダーティーなイメージが消えないのは、注目を浴びる球団であるが故というのはもちろんであるが、さらに一歩踏み込んで書いていた。

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    2017年06月04日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

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    副題には「五輪を喰った兄・高橋治之、長銀を潰した弟・高橋治則」とある。
    五輪というのは言うまでもなく先の東京五輪のことなので記憶に新しいが、長銀を潰した弟のことはどれほどの人が覚えているのだろうか。弟が活躍したのはバブル期であり、背任容疑で逮捕されるのは95年。2005年にくも膜下出血により死去。そして本書の大部分は弟について書かれている。
    過去のできごとや死者について書くほうが簡単だし、東京五輪の汚職事件、裁判は現在進行形なために書きづらさはあるのだろうが、ややタイトルから受ける印象とのギャップはある。

    著者の筆致からの印象だと、表面的にはあくまで客観的に描きつつも、弟の治則には同情的に見

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    2025年11月03日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

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    二人の兄弟が主人公 いずれもバブルと共に興り、そして沈んだのが共通点。スケールは日本国を揺るがすほど大きかった。ただものではない。
    慶應附属から慶應大を卒業して、兄は電通、弟は日航。それだけで日本のトップセレブである。その二人が同じようにバブルを謳歌し、そして滅んだ。すごい物語である。閉塞感に満ちた現代からするとワクワクするところもあるがね所詮は「カネの話」
    1980年代、弟「高橋治則」は「イーアイイー」による世界不動産投資を進め、ファイナンスを支えた長銀とともにバブルの海に沈んだ。損失額は2兆円とも。
    2020年代、兄「高橋治之」は「電通」による東京オリンピック利権を采配し、汚職事件に連座し

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    2025年08月03日
  • 海峡を越えた怪物 ~ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史~

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    ロッテは在日韓国人によって作られたことを初めて知った。さらに「辛ラーメン」もロッテ創業者の弟が作ったとは知らなかった。この兄弟はすごい。わずか83円を握りしめて日本へ単身乗り込んだ重光武雄氏のバイタリティは目を見張るものがある。金儲けのために知恵を絞り、人に愛されるよう努力し、政治家とも取引をするなど、あらゆる手を尽くして成功を掴み取った。非上場でここまで繁栄したのはすごいとしか言いようがない。0から1を作った重光氏と比較しては悪いが、彼の息子たちには野心が足りないように思う。もし幼い頃から重光氏の手解きを受けて帝王学を学んでいたなら、ロッテは今とまた違う世界を歩んでいたのかもしれない。

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    2024年11月21日
  • 海峡を越えた怪物 ~ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史~

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    兵役を免れるため予定していなかった理系に進み、そこで学んだご自身の化学の知識を使った石鹸販売で一財をなし、チャンスが有る領域に機を見て(己のお金と時間をフルで)投資し、現在のロッテの礎を作った。
    その後大企業として大きくし、日本での成功を韓国へ持ち込み、2カ国大企業を作る。

    すごすぎる。

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    2024年02月16日
  • 巨人軍「闇」の深層

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     2015-16年に発覚した野球賭博事件及び清原和博覚醒剤事件、2012年に発覚した原辰徳一億円恐喝事件を中心に、『週刊文春』がスクープした読売ジャイアンツと「裏社会」をめぐる刑事事件・スキャンダルをまとめた書。事件そのものよりも、球団ブランドの保持と利権の維持のために手段を選ばない読売新聞社法務部(本書では「コンプラ軍団」と称する)の、もはや報道機関というより諜報機関のような「工作」ぶりに戦慄を覚える(清武英利の告発を裏付ける)。「コンプライアンスの遵守」という題目が、むしろ法の穴を抜ける手口となっている状況は、企業社会全般の問題と思われ、ひいては日本国家・日本社会の「不条理」を規定する根本

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    2020年08月15日