あらすじ
週刊文春元トップ記者が描く日韓戦後秘史!
「シン」と「重光」――二つの名前を使い分け、男は日韓の運命を動かすフィクサーとなった。
週刊文春元トップ記者が圧倒的取材で描く重厚ノンフィクション。週刊ポストの衝撃連載「シンと重光」が、大幅加筆されついに書籍化。
昭和の妖怪・岸信介、韓国大統領・朴正熙、東声会・町井久之、KCIA・李厚洛・・・・・・。八十三円を握りしめ、船で日本海を渡った男は、なぜ巨大な人脈と富を手に入れられたのか。
日韓にまたがる巨大財閥・ロッテの創業者、重光武雄。その生涯を「表」の栄光だけでなく、これまで多く語られることのなかった「裏」の政財界人脈からも炙り出す。
<主な内容>
序章 日韓をつないだ政商の「血と骨」
第一章 八十三円を握りしめて
第二章 「シン」と「重光」のはざまで
第三章 チューインガム戦争と政界工作
第四章 母国への帰還
第五章 ロッテオリオンズ誕生と岸信介
第六章 KCIAとの太いパイプ
第七章 日本海を股にかけて
第八章 繁栄の代償
第九章 兄弟の亀裂と悲しき晩年
終章 政商から「日韓の架け橋」へ
(底本 2023年4月発売作品)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私が「ロッテ」と言う会社が 韓国人が立ち上げた会社だと知ったのは“息子達の相続争いが裁判沙汰”になって世間を賑わせていたからだ。
それぐらい日本では “日本の菓子メーカー”として名を馳せていたし “日本の会社”だとそう思い込んでいた。
韓国では ホテルや百貨店、ロッテワールドなどなど 財閥の仲間入りをしていた。
こんな大企業を「重光武雄(辛格浩)」と言う人物がどうして ここまでにすることが出来たのか?
何故 最後は 息子達が醜い裁判沙汰まで起こして争うことになったのか。ずっと不思議に思っていた。
日韓両方の政権とも絡んでの戦後の話は 中々興味深いものだつた。
やっと秘密のベールが剥がされた。
Posted by ブクログ
ロッテがいかにして日本において成り上がったのか?そして韓国ロッテがいかにして成ったのか?がよく分かった。考えてみれば、戦後甘いものに飢えていた日本人にガムを提供するビジネスには可能性がある。
可能性があるビジネスを成功させるには、ひたすらその事業に集中することと、そしてその競争に勝つことだ。
韓国ロッテがいかにして韓国第五位の財閥に成り上がったのかも分かった。
Posted by ブクログ
ロッテは在日韓国人によって作られたことを初めて知った。さらに「辛ラーメン」もロッテ創業者の弟が作ったとは知らなかった。この兄弟はすごい。わずか83円を握りしめて日本へ単身乗り込んだ重光武雄氏のバイタリティは目を見張るものがある。金儲けのために知恵を絞り、人に愛されるよう努力し、政治家とも取引をするなど、あらゆる手を尽くして成功を掴み取った。非上場でここまで繁栄したのはすごいとしか言いようがない。0から1を作った重光氏と比較しては悪いが、彼の息子たちには野心が足りないように思う。もし幼い頃から重光氏の手解きを受けて帝王学を学んでいたなら、ロッテは今とまた違う世界を歩んでいたのかもしれない。