西崎伸彦の作品一覧
「西崎伸彦」の「海峡を越えた怪物 ~ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史~」「巨人軍「闇」の深層」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
かってバブルの頃 借金を重ね 勘とセンスで
世界のリゾートを買い漁った男がいた。
高橋治則。
肥大化したスポーツビジネスを逆手に取り 上昇志向で次々と成功を手にした男がいた。
高橋治之。
この本で 初めて この二人が 一才違いの兄弟だと知った。兄は記憶に新しく。弟は記憶が薄くなってしまったが、一時は新聞紙上を賑わしていた。
二人とも 慶応幼稚舎出身の生粋の慶應ボーイ。
兄は電通に、弟は日航に就職した。
恵まれた環境、“こね”と“人脈”を駆使して登り詰めて行く。
が、どこで間違ったのか。
“五輪を喰った兄” “長銀を潰した弟”と言われるように。
400ページ近い本だったが けっこう一気に読めてしまつた。なかなか興味深い内容だった。
やはり ノンフィクションは 面白い!
Posted by ブクログ
2025.07.30
まだ生きている人の評伝は難しいと思わされる一冊。弟は亡くなっているだけに、その思いをより強くする。
本書ではマスコミでは「大騒ぎ」したけど、その実情を正確には覚えていない2つの疑獄事件について詳述した良書。バブルの匂いがよく伝わる。
ここからは、個人的な感想。
貴重な情報源だからしかたないのかもしれないが、弟の愛人と兄の2人には憤りを感じざるをえない。
罪は全部「弟」にひっかぶせて、兄も愛人も「弟」をしゃぶりつくした。そのことに恥じ入る様子もなくのうのうと生きていると思うと正直腹が立つ。兄は刑事犯として有罪かどうかより、人として終わってる。愛人も然り。
そして、「電通」と「慶應」という組織に属する人間には親和性が高いのだと思う。
双方とも仕事や勉強という中身ではなく、ウェットな「義理と人情」の人間関係だけで生きている。
だからこの両方の組織には「勉強ができる」「仕事ができる」といった属性の人間が飛び込むことはオススメできない。両方とも「まとも」「地道」なところではない。
Posted by ブクログ
この連載を読むためにだけ週刊文春を開いていた時期があります。ジャニーズ関係や松本人志関係などの文集砲が炸裂していたのとダブっている記憶があるのですが、その時は現在進行形の事件より、このちょっと過去のこの兄弟の物語(兄・治之の裁判は進行中だったものの…)の方が印象深かったようです。読み落とした週もあるので、ずっと単行本になるのを待っていました。一気読みすると改めて、この兄弟の諸行の濃度にぐったり疲れます。その原因は時代の欲望の深さだったり、日本という国のシステムの薄さだったり、人間の愚かさへの絶望感だったり…もしかしたらこの物語を読んで衝撃を受けている自分という存在の小ささについての自嘲なのかも。いかんいかん。そんなこと言っていると弟・治則のプライベートジェットに乗りたがっている輩みたいではないか…取り込まれないようにしないと。政治と金融とビジネスが狂い咲いた時代のやりたい放題ブラザーズ。プロレスだったらすごいヒールで人気になりそうだけど、この兄弟の現実の社会に大ダメージを与えた罪は重い気がします。バブルという特殊な時期の象徴ではなく、治則のリゾート開発は昭和という時代の終わりの始まりを表し、治之のオリンピックビジネスは終わりの終わりを表すように思えました。いや、今、開催中の国家イベントを横目で見ると、終わっていないかも。