作品一覧

  • 海峡を越えた怪物 ~ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史~
    3.5
    1巻2,178円 (税込)
    週刊文春元トップ記者が描く日韓戦後秘史! 「シン」と「重光」――二つの名前を使い分け、男は日韓の運命を動かすフィクサーとなった。 週刊文春元トップ記者が圧倒的取材で描く重厚ノンフィクション。週刊ポストの衝撃連載「シンと重光」が、大幅加筆されついに書籍化。 昭和の妖怪・岸信介、韓国大統領・朴正熙、東声会・町井久之、KCIA・李厚洛・・・・・・。八十三円を握りしめ、船で日本海を渡った男は、なぜ巨大な人脈と富を手に入れられたのか。 日韓にまたがる巨大財閥・ロッテの創業者、重光武雄。その生涯を「表」の栄光だけでなく、これまで多く語られることのなかった「裏」の政財界人脈からも炙り出す。 <主な内容> 序章 日韓をつないだ政商の「血と骨」 第一章 八十三円を握りしめて 第二章 「シン」と「重光」のはざまで 第三章 チューインガム戦争と政界工作 第四章 母国への帰還 第五章 ロッテオリオンズ誕生と岸信介 第六章 KCIAとの太いパイプ 第七章 日本海を股にかけて 第八章 繁栄の代償 第九章 兄弟の亀裂と悲しき晩年 終章 政商から「日韓の架け橋」へ (底本 2023年4月発売作品)
  • 巨人軍「闇」の深層
    3.8
    野球賭博、清原シャブ逮捕、原監督1億円恐喝事件……週刊文春スクープ記者、執念の一撃! 2016年3月、巨人軍の高木京介投手が野球賭博に関与していたとして、渡辺恒雄最高顧問を含む巨人軍トップ3人が電撃辞任した。2015年秋、野球賭博に手を染めていた3人の現役巨人軍投手が解雇され、再発防止策が講じられて沈静化した矢先の出来事だった。 振り返ればここ数年、巨人軍は数々のスキャンダルに見舞われてきた。 2012年には原辰徳監督(当時)が女性スキャンダルをネタに反社会的勢力から1億円を恐喝されていた事件が発覚。 その後、阿部慎之助捕手、内海哲也投手にも女性スキャンダルが浮上。その背後には暴力団関係者の影が見え隠れしている。 そして2016年2月には清原和博元選手が覚せい剤使用で逮捕。しかも、清原に薬物を渡していた巨人軍の元同僚投手は、「巨人時代から薬物を使用していた」という爆弾証言をおこなった。 「常に紳士たれ」をモットーにしてきた名門球団に、いったい何が起きているのか? スキャンダルの背景を探ると、野球選手の名声やカネを目当てにして巧みに近づいてくる反社会的勢力の存在がある。 そして、「コンプライアンス」を旗印に読売新聞グループをまとめあげてきた強力な司令塔「コンプラ軍団」の誤算も見えてくる。 江川事件、KK(桑田清原)ドラフト事件、桑田の登板漏洩事件などの歴史を辿りつつ、最新のスクープも満載。 巨人ファンもアンチ巨人も必読の一冊。
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則
    4.1
    狂乱のバブルが生んだ最後のアンチヒーロー もう二度と日本にこんな兄弟が現れることはないだろう。 狂乱のバブルに踊り、栄光と挫折の物語を生きた2人は、時代が求めた最後のアンチヒーローだった! 質素なスポーツの祭典だったオリンピックを巨額の利益を生み出すイベントに変えた電通にあって、長年、スポーツ局に君臨した高橋治之が、2022年、ついに東京オリンピックでの収賄容疑で東京地検に逮捕された。東京拘置所へと引っ立てられる治之の姿を見て、30年近く前、同じような光景を見た気がした人も多いだろう。 1995年、東京協和信用組合破綻に関する背任容疑で東京地検特捜部に逮捕された、イ・アイ・イーインターナショナル社長の高橋治則。治之と治則は年子の兄弟なのだ。 天皇家にもつながるという名門で、花嫁修業中のお手伝いさんがいるような裕福な家庭に生まれ、慶応幼稚舎から慶応大学に進み、電通、日本航空という当時の超一流企業にコネで就職。誰もがうらやむエリートコースを進んだ2人が、なぜ、そろいもそろって塀の向こう側に落ちてしまったのか。 稀有な兄弟の人生を、抜群の取材力でたどった本書は、戦争ですべてを失った日本が、奇跡の復興によって立ち直ったものの、やがて傲慢になり、バブルの狂乱を生み出して破綻していった「昭和」という時代を見事に描き出した。 大きな話題を呼んだ「週刊文春」長期連載がついに単行本化された。 現在、裁判中の治之のインタビューに成功し、直接、疑問をぶつけ、肉声による反論を載せているのは、まさに王道ノンフィクションの醍醐味である。

ユーザーレビュー

  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

    Posted by ブクログ

    2025.07.30
    まだ生きている人の評伝は難しいと思わされる一冊。弟は亡くなっているだけに、その思いをより強くする。
    本書ではマスコミでは「大騒ぎ」したけど、その実情を正確には覚えていない2つの疑獄事件について詳述した良書。バブルの匂いがよく伝わる。

    ここからは、個人的な感想。
    貴重な情報源だからしかたないのかもしれないが、弟の愛人と兄の2人には憤りを感じざるをえない。
    罪は全部「弟」にひっかぶせて、兄も愛人も「弟」をしゃぶりつくした。そのことに恥じ入る様子もなくのうのうと生きていると思うと正直腹が立つ。兄は刑事犯として有罪かどうかより、人として終わってる。愛人も然り。
    そして、「電通」

    0
    2025年07月30日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

    Posted by ブクログ

    この連載を読むためにだけ週刊文春を開いていた時期があります。ジャニーズ関係や松本人志関係などの文集砲が炸裂していたのとダブっている記憶があるのですが、その時は現在進行形の事件より、このちょっと過去のこの兄弟の物語(兄・治之の裁判は進行中だったものの…)の方が印象深かったようです。読み落とした週もあるので、ずっと単行本になるのを待っていました。一気読みすると改めて、この兄弟の諸行の濃度にぐったり疲れます。その原因は時代の欲望の深さだったり、日本という国のシステムの薄さだったり、人間の愚かさへの絶望感だったり…もしかしたらこの物語を読んで衝撃を受けている自分という存在の小ささについての自嘲なのかも

    0
    2025年05月02日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

    Posted by ブクログ

    とても興味深いものでした。
    高橋治則氏が治之氏の弟だったとは…
    バブルの二信組事件が強く残ってたので、治之氏の方は、国家プロジェクトなんだから、賄賂が横行するのは当たり前。電通って変わってないよなってイメージでしたね。
    バブル兄弟、タイトル素晴らしいです。

    0
    2025年01月14日
  • 海峡を越えた怪物 ~ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史~

    Posted by ブクログ

    私が「ロッテ」と言う会社が 韓国人が立ち上げた会社だと知ったのは“息子達の相続争いが裁判沙汰”になって世間を賑わせていたからだ。

    それぐらい日本では “日本の菓子メーカー”として名を馳せていたし “日本の会社”だとそう思い込んでいた。

    韓国では ホテルや百貨店、ロッテワールドなどなど 財閥の仲間入りをしていた。

    こんな大企業を「重光武雄(辛格浩)」と言う人物がどうして ここまでにすることが出来たのか?
    何故 最後は 息子達が醜い裁判沙汰まで起こして争うことになったのか。ずっと不思議に思っていた。

    日韓両方の政権とも絡んでの戦後の話は 中々興味深いものだつた。

    やっと秘密のベールが剥が

    0
    2025年11月01日
  • バブル兄弟 ‶五輪を喰った兄〟高橋治之と〝長銀を潰した弟〟高橋治則

    Posted by ブクログ

    裕福な家庭に生まれ、慶応幼稚舎から慶応大学に進み、兄は電通、弟は日本航空という当時の超一流企業にコネで就職。その後、兄はスポーツマーケティング界の重鎮に、弟は「環太平洋のリゾート王」とまで称されるようになる。兄の有力者とコネを作り、資金を集めてイベントを仕掛けていく仕事のやり方はまさに昭和の電通のイメージを絵に描いたようなものだが、日本サッカーの発展やワールドカップ、五輪招致などに功績があったのも事実。ただ、そのやり方は令和の時代には汚職という形で指弾されるものであり、認識が変えられなかったのであろう。弟は長銀が金をつけなければあそこまでの事業拡大はできなかっただろうし、ある意味無計画な事業拡

    0
    2025年08月30日

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