児玉聡のレビュー一覧

  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    ここまで学問本体に興味を惹かれる入門書は初めてだった。筆者は各々の主張を、思考実験や実際の過去の事例を交えながら解説しているため、自分も倫理的思考を行いながら対話に参加しているようでとても楽しい読書体験だった。そして巻末のブックガイドも非常に充実しているため、非常にオススメしたい1冊。

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    2025年12月03日
  • 哲学古典授業 ミル『自由論』の歩き方

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    ミルの自由論をわかりやすく解説してくれていて、問題や考えないといけないことも纏めて提示されているのでしてただ読んで学ぶだけで無く、自分自身で考えながら学べるようになっていて凄く面白かった。
    ミルの自由論も読んでみたい。

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    2025年04月19日
  • 哲学古典授業 ミル『自由論』の歩き方

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    ミルの『自由論』は読んだことないけど、タイトルに惹かれて買った本。『自由論』について、とても丁寧に解説・考察がされている。
    語り口も平易で何の前知識なくても楽しく読めた。
    実際に抗議を聞いた学生の感想が紹介されていたのが面白く、自分でもあれこれ考える手がかりになった。
    これをきっかけに、底本として使われた『自由論』の方も読むつもり。

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    2025年01月04日
  • 哲学古典授業 ミル『自由論』の歩き方

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    たいへん読みやすくすぐれた『自由論』読解・解説で、学生の意見として批判的な見解も披露しているのもよい。でも夫婦別姓のところはよろしくないと思う。

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    2025年01月03日
  • オックスフォード哲学者奇行

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    「ゴシップからはじめる」の通り。変人紀行といった感じ。けど、人間味があって、社会・組織の縮図みたいに思えた。多様性がある良い社会・組織という印象。1つのコマの文量も少なめでテンポ良く読めます。

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    2023年10月16日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    功利主義入門にふさわしい。実例を挙げながらわかりやすく功利主義の全体像や、ベンサム、ミルの思想に加え、リベラリズムとの関係性なども説明されており、スッキリとした内容になっている。

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    2022年03月06日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    道徳科の勉強のために読みました。

    今まではトロッコ問題とかについて話すと主観のぶつけ合いだったのですが、
    理論的に倫理学について学ぶことで、
    客観的な判断基準が出来ると思いました。

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    2021年07月31日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    かなり面白い。が、考え得るケースが膨大にあり、思考を放棄したくなる。

    功利主義では全ての人は一人としてカウントされる。首相だろうと身内だろうと一人であり重み付けされない。社会全体という俯瞰的な視点から個人を観測する、さながら最大利得を目指すマルチエージェントシミュレーションのようなもの。

    功利主義の3つの特徴。1.帰結主義。こう行為するとこういうことが結果として起こるだろう、という事前の予測に基づいて行為の正しさを評価する。2.幸福主義。何かの役に立つという理由からではなく、それ自体に価値があることを内在的価値と呼ぶ。幸福主義によれば、この世界で内在的価値を持つものは幸福だけであり、それ以

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    2020年10月26日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    とにかく親しみを与えてくれる 興味持てたらもっと深めてくれたらええんやでという優しさがある すぐ読めるので何回も読んじゃう

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    2019年06月19日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    臓器移植の是非についての記事を読んでいた時に、功利主義の話が出てきて、もっと深めてみたいと思い読みました。功利主義の基本的な考え方や、批判を経て思想として強化されていく過程、政治や公共事業への応用、幸福とは何か、などについて書いてありました。特に、幸福についてという人生における大きな問題へのアプローチとして、功利主義という立場の存在を学べたことが大きかったです。

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    2019年05月08日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    なんかようやく倫理学に入門できた気がする。功利主義に絞っているから、ふつうの『倫理学入門』みたいな本には書いてないこともあれこれ書いてある。田上孝一先生の本のタバコ批判とかもああこういう話かと納得。

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    2018年12月04日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    功利主義という言葉からは、なんだかわかりやすいけれど身もふたもない思想という印象を受けるわけだが、この本を読むと、現実の社会の中で倫理的に真っ当にものを考えるというのは、まさにこういうことではないか、という気になる。ベンサムやミルの思想についても誤解されやすい部分(私が誤解していた部分)を的確に指摘し説明してくれている。巻末のブックガイドも有用。

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    2015年11月08日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    功利主義的なものの見方の初歩を教わった感がある。論理的に話すためには、何がしかの筋の通ったものの見方が必要。倫理学の本をもう数冊読んでみることにする。

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    2015年05月01日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    功利主義は我々の生活や資本主義を考える上で重要な概念であることを知った。人の教育に関するスタンスを考える上でも興味深い。

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    2014年02月18日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    明快な解説、豊富な事例くわえて洗練された文体を備えたすぐれた倫理学の入門書である。

    著者の前作『功利と直観』を読んだ時には功利主義の論敵であるロールズの描写があまりにもヒロイックでそちらに目を奪われてしまったが、この新書ではあくまで功利主義の魅力が十二分に描かれている。これを読むと功利主義は、功利計算によって既存の道徳規範を批判的に検討する基盤を与えてくれるし、まさしく同じ手法のゆえに著しく常識的な道徳感情から逸脱したものを安易によしとすることもない、非常にすぐれた理論に思われる。

    特に印象に残ったのは第5章の公衆衛生に関する箇所である。人間はそれほど合理的ではなく、最善の行動をとれるとは

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    2012年08月10日
  • 功利主義入門 ──はじめての倫理学

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    功利主義に興味があったので。大変わかりやすく、功利主義や倫理学一般について分かりやすかった。考えさせられる一冊

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    2012年08月10日
  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    「ケアの倫理」の章で、「人が正義を求めるのは、相手との向き合い方、自分との向き合い方が分からなくなったとき」というアリストテレスの言葉が刺さった。正しさを考えるよりも前に向き合い方を考えることは大切だ。

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    2025年11月10日
  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    4冊目もとても読みやすく重要なポイントがまとまっているので、現代の西洋での倫理学を理解したい方には良い内容である。
    個人的には徳倫理学の章が興味深かった。カントなどの義務論は、行為の是非を問うが、徳倫理学は人格を問う。それはそうだと思うのだが、人格を重視するのであれば、例えば、西洋ではゲーテやシラーなど、教養を高める教育思想があるし、日本の報徳思想や心学など、人間性を高める伝統的教育がある。それらを学ぶことの方が有意義だと思えてきた。
    また、徳を重視し過ぎると軍国主義になるや、慰安婦の国家賠償の問題からケアを考えるなど、事実を無視した左翼思想が出てくるところは残念である。

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    2025年10月10日
  • 哲学史入門Ⅳ 正義論、功利主義からケアの倫理まで

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    面白かった。
    哲学の本を読んでると「そんなこと延々と考えてどないすんねん」と思うことが多いけど、まあ倫理学は考える価値があると思う。万が一、皆が納得できる形で正しさをルール化できたら、立法やらなんやらがすごくスムーズになると思うので。そんな夢を追って思考を深めているならカッコイイと思う。



    とはいえ、やっぱり倫理は何かしらの理屈で説明できるものではないのでは、というのが読み終わっての感想かもしれない。
    徳のある人物を目指す徳倫理学や、現場レベルの判断を問うケアの倫理は、結局「皆が心に手を当ててやっていくしかない」的な発想やと思うし、まあ実際そうよな、という気持ちもある。

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    2025年10月02日
  • 哲学古典授業 ミル『自由論』の歩き方

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     本の内容自体は大変面白いのだが、ミルの自由論には全面的に首肯する事が出来ない。自由を社会の最大の価値と見なし、個人の自由を実現するためには明白な危害を加えない範囲で社会が受忍すべきと言う主張だ。その目的は天才の出現確率を増やすことによる社会の発展らしいが、ここにも単線的な社会発展段階論やエリート主義的な側面が垣間見え、その目的が正当化できるほどの理由には思えない。
     卑近な例で言えば、訪日外国人旅行者の急増による様々な問題や、日本人では考えられない迷惑行為が話題になっているが、ミルなら他人に危害を与えないなら何やっても自由と言うだろう。確かに外国人にも旅行する権利はある。だが日本に来たのだか

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    2025年05月23日