近藤憲一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
卒業生の回収及びSランク心霊スポット探索が描かれる今巻
このルーチンはもう慣れた形になりつつ有るのに、そこで描かれる恐怖体験や心霊との激闘には肝が冷えるね
というか、Sランク心霊スポット探索の前に描かれる卒業生の回収はダンジョンに例えれば中ボス的な扱いのはずなのに、その段階で絶体絶命の危機を感じてしまうって螢多朗達のしていることは本当に何の冗談でもなく命知らずにも程がある行為なのでは……と思ってしまう
卒業生、花魁が支配するラブホテル。そこは魔窟と表現するに相応しい場所だったね。今回は螢多朗が夜宵達から分断されての単独行動の形に
螢多朗達は身代わりを使用しているからそう簡単に死ぬわけがないと判っているけど、一方で簡単に死なないからあっさりと臨死体験に陥ってしまうという
今回は詠子の助力も有ってどうにか解決できたけど、この物語に置いて螢多朗が死にかけた経験ってこれで何度目だろう……
そして次なる舞台の旧I水門
どう見ても真っ当な存在ではない心霊研究家の巫子と共に探索することになった場所に救う悪霊はとんでもない存在でしたね……
強大な力を持つ霊能力者且つ正体も悪霊の類と思われる巫子がまともな抵抗もできないまま殺されてますよ……
距離は関係なく、予備動作もなく、そして敵の力も吸収できる。これまで登場した悪霊の中でも最強格ではないかと思える程に凶悪な存在
攻略手順は前段階としてスケッチブックの破棄、そこからの正面勝負の流れか
新たに手に入れた花魁がどこまでの力を発揮できるのか、それとも悪霊の力が上回るのか
どちらにせよ、次巻は尋常な始まり方などしそうにないことは確信できるね…… -
Posted by ブクログ
旧旧Fトンネルのオカルトを経て詠子も少しは懲りるのかと思いきや、震える心のまま平将門の首塚へ向かいましたよこの娘は
螢多朗が無自覚に恐怖を愛し、夜宵は恐怖の震源地だろうと臆さずに向かう。それと同じように詠子も恐怖を刺激と考えてしまうタイプでしたか
死にかけたというのに心霊スポットに惹かれてしまう詠子は人間としてはもう手遅れなのかも知れない。でも、そんな詠子を含めた夜宵達が集っているからこそ、本作は刺激に満ちた面白い作品だと感じられるのだけど
そんな5巻はまさかの詠子と夜宵の組み合わせでオカルトスポットへ行くことに
というか、呪物を隠すために家を買うって凄い発想。曰く付きだからってあんな超格安物件って有るものなんだろうか……?
ただ、本作の場合、曰くがあればそれは本当に何かが有る訳で
今回はネタがネタだけにかなり恐ろしい代物だったね……
これまでも心霊によって恐ろしい現象が巻き起こる場所は幾つも描かれてきたけど、生きている人間がきっかけになってオカルトが巻き起こったパターンは珍しいかも
世の中にはよく有るかもしれない事故。けれどもそれに耐えられず外法に手を出してしまうのは有ってはならない。生前も死後も恐ろしい儀式殺人を繰り返し、『天使様』を産み落とそうとする親子の姿はそれだけで恐怖そのものなのに、更に『天使様』も輪を掛けておぞましい存在
これに立ち向かうことになった詠子は無力な存在なのだけど、やっぱりどんな相手だろうと夜宵は頼りになるね
いや、事件解決もそうなんだけど、あれだけ恐ろしい目にあった家を隠れ家扱いできる精神って本当に凄いと思う。これは詠子も同様だったりするんだけど
そして続く戦力集め……なのだけど、愛依の周囲や空亡は何やらとんでもない事になってないかい?
これ、本当に夜宵達だけでどうにか出来るものなの……? -
Posted by ブクログ
戦力集めの一環として今回は旧旧Fトンネルに挑戦。
前回のH城址は気付いたら現場に到着していたというパターンだったけど、今回は途中で戦力を補充した上で挑戦!……だったのだけど、その戦力補充すら危険度が高いってどういうことさ!?
草むらに全裸マネキンとか何のギャグ漫画だと思った次の瞬間には致死レベルの心霊現象が始まっているとか笑えない冗談ですよ……
そんな中、致死レベルの心霊現象を体験して心昂ぶる詠子。これはフラグですね……と思っていたら次の話であっという間にフラグ回収する展開にはちょっと笑ってしまった
まあ、その後の展開が全然笑えないのだけど…
新キャラ登場で物語に別の彩りを追加したのかな、なんて甘い考えを抱いた次の瞬間にはきっちり絶望的な展開を仕込んでくる本作には思わず敬服してしまう…
と言うか、今回の心霊現象は群を抜いて恐ろしいものだった気がするのですけど……
しかも、その現象に立ち向かうのが無力な詠子一人というのもキツかったよ……
ただ、本作は心霊現象に襲われて良いように弄ばれる作品ではないわけで
それまで詠子達を散々に怖がらせてきた悪霊を卒業生である鬼軍曹を使って蹂躙していく様はスカッとするね -
Posted by ブクログ
有る種、曖昧な部分を残していた螢多朗と詠子の告白
それを逃げ道を完全に封じた上で確かな言葉にさせる詠子が怖い……(笑)
また、螢多朗が知らぬ女と会っていると知れば現場に急行した上で「僕の彼女です」と言わせる詠子が怖い。というか重い(笑)
だからこそ魅力的なヒロインと言えるわけだけど
幽霊集めのためオカルトスポット巡りをする決意を固めた螢多朗。
それもあってか、この巻では改めて霊が起こす怪異の恐ろしさを認識させると共にその霊を恐れさせる夜宵の凄まじさも再認識させられた
オカルトスポットといえば、車道沿いのトンネルなんてのは有名な類だけど、幽霊と出会うために顔色ひとつ変えずに何度もトンネルを行き交う夜宵って本当に普通の範囲に収まらない少女だね
そのどのような怪異に襲われようと平然とした姿勢が幽霊対峙に役立っているように感じられる
それにしても螢多朗は霊を引き付けやすい体質だからとは言え、毎回霊に襲われすぎじゃないかい?
若干、ピーチ姫ポジションになりつつ有るよ…?
そんな感じの螢多朗の前に現れた新しい生徒は普通だけど何処か普通じゃない神代愛依。夜宵が瞳に浮かべるのがドクロマークなら、こちらは五芒星ですか
運勢最悪と嘆く彼女に取り憑く二人の霊。どちらも実態としては彼女を守る者だったのだけど、その守り方が尋常ではない
愛依を守るために愛依の首に手をかけた兄。愛依から漏れ出るエネルギーに釣られる霊から守る神様
どちらもそれぞれの判断で愛依を守っているのだけど、霊体である為に愛依からは見えない。見えない存在の都合で守られる愛依はその状態に不安を隠せない。だから愛依は自分の運勢を最悪だと思ってしまう
だから、ここでオカルトに向き合っている螢多朗や夜宵と出会えたのは彼女にとって幸運だったんじゃなかろうか
ただ、構図的に彼女に降りかかる不幸は螢多朗と夜宵が一心に背負うことになってしまうわけで…
廊下に佇む幽霊というだけでも怖いのに、事前行動なしに脳幹いじってくるとかマジで怖いな!
だからこそ、そういった恐るべき幽霊を無限の苦痛に叩き落としてしまう夜宵の頼もしさが凄いのだけど
そんな頼りになる夜宵が愛依を助けると誓い、神様に喧嘩を売った。
尋常ならざる両者の戦いに果たして螢多朗は付いていくことが出来るのだろうか……
それにしても前々から思っていたのだけど、「ツギハギ漫画コーナー」はホラー描写によって緊張していたこちらを良い感じにほぐしてくれるね
だからといって大の方を漏らしかけてしまうヒロインとか普通にヤバイけど(笑) -
Posted by ブクログ
第1話ラストで詠子が螢多朗の本質を知っていたのは何故だろうと疑問だったのだけど……
ああ、これは知ってるわ。というかあの時詠子が指摘した螢多朗に関する情報はあくまでも詠子が持つ螢多朗の情報の本の一欠片に過ぎないと判ったときの衝撃たるや
この第2巻は詠子が主役と言っても差し支えない内容となっている
実を言うと第1巻の時から詠子の存在が物語にどう影響しているか謎だったんだよね
本作のオカルト方面に関しては霊に挑む夜宵、霊を引きつける螢多朗と既にオカルトに関する布陣は整っている。なら詠子はオカルトに乗り気でない螢多朗を引っ張るだけが役割なのかと軽く考えていたのだけど…
これが中々に曲者でしたよ!ある意味詠子って裏ボスポジションに居るんじゃなかろうか?
螢多朗と同じ霊障をその身に持ち、螢多朗の傍に居ることで何度も危険な目にあっただろうに、守られることへの感謝の気持ちから螢多朗の傍に居ることを選び続ける詠子
その実態は自分が螢多朗の傍に居る未来を選び続けるだけに留まらず、螢多朗に詠子を守らなければならない未来を選ばせ続けるという恐ろしいもの
こんなヒロインが居て良いのかとかなり衝撃的でしたよ……
ただ、そういった面を除けば詠子って普通の人間関係が難しい螢多朗にとって必要な人間なんだよね
第4話でも第5話でも詠子の行動が螢多朗の命を救ってるし、詠子の人間性に拠って螢多朗はある程度まともな日常を過ごせている
夜宵との関わりでオカルトの世界に片足どころか半身突っ込んだ螢多朗にとって、詠子はまともな世界に繋ぎ止めてくれる存在でも有る
だからってあんな方法で螢多朗を監視していたのはドン引きだけど…
そしてこの巻のメインイベントはやはり第6、7話で詠子が霊の標的と成った事件
オカルトへ強い抵抗感を持つ螢多朗。けれど、同じ霊障を持つ詠子の為なら霊へ立ち向かえる。でも、いずれ呪いを解けるかも知れない程度では覚悟を固めるには弱い出来事
今回の事件は螢多朗にとって具体的に詠子を守るために覚悟を決めさせる一件となったようで
いわば物語が軌道に乗った瞬間であり、螢多朗が主人公として、そして男として守りたいもののために腹を決めた瞬間でも有る
第2巻を締めくくる気持ち良いエピソードだなと思っていたのだけど……
全ては計画の内だったとか、やっぱり詠子が裏ボスなのでは? -
Posted by ブクログ
こち亀のアンソロジーとしては、2作目となるでそぅか…?
前作では、お歴々?の警察小説の作家さんによる短編集で、
例えば、『新宿鮫』の鮫島と両さんのコレボなど、
なかなかに、骨太?な作品集でもありましたが…、
本作では、ライトノベルより?の作家さんによる短編集で、
『謎ディ』の1編を除くと、特には事件らしぃ事件もなく、
若ぃキャラとのコラボも多く、華やか?な作品集でした…。
ある意味ね、趣味人の両さん全開!?な感じでしたかね~。
ただ…、『謎ディ』(6話)の中での中川のキャラ設定は、
初期の中川のキャラ設定に近くて、少し違和感もあった…。
中川が、宝生財閥を知らなぃわけはなく、
影山も、財界人としての中川や麗子を知らなぃわけもなく、
とりあえず、コラボ企画をこなしました?感があったかも?
でも…、全体の印象、出来は、前作とはまた違った感じで、
面白かったですよ! 原作漫画は、終了してしましたが…、
アンソロジー小説は、これからも発表して欲しぃですね!? -
Posted by ブクログ
追い詰められた事で本気を出し始めた太歳星君が本当に恐ろしい……
夜宵が有する卒業生クラスが勢揃いする状況、卒業生自身も戦いの中で成長した。特にこの段になって戦力として申し分ない働きをするようになった晒レ頭の攻撃を躱した上で反撃に移るなんて非常識すぎてもはや太歳星君を倒す手段が存在するのか判らない事になっている……
特に彼の危険度を象徴するシーンとしては卒業生達が団結して攻撃したシーンか
卒業生の殆どは夜宵に無理やり従わされているような状態だから、隙さえあれば離反しようとする。それは対太歳星君の状況でも同じ
そんな彼らが太歳星君が本気の気配を醸し出した際に間を置かずに一斉攻撃した
この事実だけで太歳星君のヤバさが判るというものだし、その攻撃を凌ぎ切った事実が更にヤバい
そのような状況だからこそ、事前に対策に対策を重ねた上で太歳星君への特攻を用意していた夜宵は本当に凄いなと思えるのだけど
あの太歳星君から両腕どころか頭まで奪ってしまったよ
ただ、それでどうにか出来るなら神様なんて呼ばれないわけで
四肢を奪われ内蔵を抜き取られた状態でも過不足なく戦えるって何……
卒業生達は倒れ、夜宵達にも危害が及んだ状況。そこであの大怨霊が登場するなんてね…
以前彼の墓が登場した際には、もう全盛期ではないみたいな言及をされていたけど、ここに来て完全復活するなんて
果てのないヤバさを披露した太歳星君を倒すに相応しい役者の登場に大興奮させられたラストでしたよ!
これでようやく太歳星君も倒せたという事か…?その割には本体とか分霊とか怪しげなワードが登場していたけど… -
Posted by ブクログ
神様に喧嘩を売ってしまって夜宵と螢多朗のオカルト巡りはどうなってしまうのかと思いきや、すぐには神様との戦いは始まらないんだね
その変わり、始まったのが戦力増強のために日本全国の心霊スポットを攻め落とすという凄まじい企画。これ、何が凄いって伏せ字にしてるけどどうやら実在の場所らしいってこと。この巻で扱ってるのもどう考えてもあのお城跡だし
神様との直接対決が先送りになったのは残念だけど、その代わりかなり刺激的な展開が始まった印象
それぞれの心霊スポットについて危険度がランク付けされているから、その場所に関する知識等がなくてもヤバさが想像できるようになっているのは良いね
そして13話から始まるのはH城址を舞台とした心霊事件
これまでのオカルト巡りと大きく違うのは単純に幽霊を集めるとか、巻き込まれたとかそういう展開ではなく夜宵達が幽霊に喧嘩を売りに相手の縄張りに土足で踏み込んでいるという点
だから「何も起こらない」なんて事態は想像できない。いつ相手の仕掛けが始まるのかと恐ろしい気分で読み進めるしか無い
そういった意味ではいきなり案内役の老婆が現れた上に夜宵と螢多朗が分断される展開はこちらの度肝を抜く。というか夜宵が何の抵抗も出来ずに相手の術中にはまるって初めての展開じゃないか?
その後も危機的状態に陥る螢多朗の前に繰り広げられる幾つもの絶望。螢多朗がパニックになるのも当然というもの
それでも、とある悪霊に捕まりつつもその悪霊の正体を看破したことで希望を見出す彼の姿には一種の成長を感じられたし、その直後に登場する夜宵の頼りになる感じったら半端ない
やはりどのような悪霊を相手にしようが夜宵が居れば充分に戦えると思えてしまうね
そして始まる夜宵の反撃!……なのだけど、取り出した『卒業生』の威力がこれまた半端無い……。幾ら防ごうとしても止められない全体直死攻撃とか反則でしょうに……!
この巻で印象的な出来事を上げるとすれば螢多朗と夜宵の信頼が一段と跳ね上がった点かな
これまでの二人は言うなれば利害の一致や夜宵の目的を遂行するために一緒に行動していた面があった
それが12話では夜宵が言葉によって信頼を示し、15話では行動に拠って更なる信頼を示した
夜宵が言うように幾つもの事件を通して信頼を培い一蓮托生の間柄になっていた螢多朗と夜宵。今回のオカルト巡りは恐ろしい事件になったのは確かなのだけど、それ以上に二人の絆の強さを感じられた事件だった
こうした明るい感想を抱いた内容だったからこそ、ラストに呪いのような言葉で螢多朗を縛り付けた詠子の衝撃ったら無い
ラストに姿を見せた黒幕らしい存在よりも詠子の方がよっぽど怖いよ!? -
Posted by ブクログ
ヒロインの外見に凝っている作品は数多く存在するけれど、本作のような方向性は初めて見たかも。
眼球に複数の瞳孔、更に光の具合によりまるで瞳にドクロマークがあるかのよう。これでいて設定年齢は8歳だというのだから恐ろしいものです
腕に霊障を持つ螢多朗、その目に重瞳を持つ夜宵
あまりに普通の範囲から外れた二人が度々訪れることになるのはオカルトスポット。というか、夜宵がそういった場所に螢多朗を連れ回すのだけど
8歳児に良いように連れ回される大学生ってちょっと情けないのだけれど、それはオカルトに対する姿勢の違いが齎したもの
霊障をその身に受けた、霊の存在は感じられるが見えない螢多朗。だから「まともな人間になりたい」と考える彼は自分からオカルトスポットに近づこうとは思わない
けれど、詠子に言わせれば螢多朗は無自覚に恐怖を愛しているタイプのようで
だから本人はオカルトを避けているつもりでも、その体質や行動によってオカルトを引き寄せている
夜宵は身体的には普通の少女なのだけれど、霊に対するスタンスがあまりに一般的でない少女
重瞳によって現世と幽世を同時に見る彼女はそのまま2つの世界を観測できる存在。だから一般的には普通の事故として片付けられた両親の死亡事故も表の事実だけでなく、母の魂が霊に連れ去られたという裏の事実を知っている
一人寂しく佇む父の霊のために母の霊を求める夜宵は自らオカルトスポットに赴き霊を乱獲している
目的やその意識は違えど、どちらもこの世ならざるものに接近せざるを得ないタイプ
まともになろうとする螢多朗はどう見てもまともでない夜宵が連れ出そうとするオカルトを避けようとするのだけど、その体質ゆえに避けられはせず
このままではただの巻き込まれ体質として終わってしまうのだけれど、螢多朗は家庭教師として夜宵を受け持った。ならば蛍多朗にとって夜宵は初めての生徒である。だから面倒を見る
二人の関係性の中に別の意味合いを見出して夜宵の傍に居る理由を手にした螢多朗の姿は良かったな
第3話では意識の成長が行動に反映されていたね。
自分の呪いを解くために危険な地へ赴いた夜宵を助けるために、オカルトへの恐怖を乗り越えて危険な地を駆け抜けた螢多朗
夜宵を大切な生徒と認識した螢多朗。蛍多朗を必ず助ける仲間だと認識した夜宵
紆余曲折がありつつ二人の関係性がしかと固まった始まりの巻であったように思えた