戍法師を圧倒したかに思われた夜宵、けれどそれは幻想だったようで。それどころか戍法師は全く本気を出しておらず、あくまでも夜宵の実力を図るのが目的で敵扱いすらされていなかったとはね…
また、夜宵であれば為し得ない霊現象に巻き込まれた人の救助すら遣っていたのは驚き。思い返せば夜宵って対立した悪霊がヤバい奴ら揃いだったというのは有るだろうけど、基本的に霊現象に巻き込まれた一般人については助けられない事が多かったからなぁ。それを易易と成し遂げた戍法師はそうした点からも夜宵を圧倒する実力者であると判る
こうなれば夜宵に成す術はない。戍法師の掌中に収まるしか無い
そして話し合われるのは夜宵の処遇か。ここで明らかになるのは夜宵の信条・善性。夜宵って多数の悪霊を従えて神殺しすら成し遂げた訳だけど、その行動目的はあくまでも母の救援であり、培われた実力を使って自分に関わる人を守りたいとの純粋な想い
それは人々を守る霊能力者達にとって有益な在り方。夜宵を活かす道が生まれるというわけか
そうして始まるのは戍法師によるレベルアップ?夜宵が野生の悪霊を捕まえて戦力の充実を図る事はこれまで何度も行われてきた運びでは有るけれど、夜宵自身の霊能力を強化しようというのは新しい視点だね
但し、太歳と契約した事で夜宵のそうした余地は失われていたようで。なら、戍法師が言うように夜宵が戦うのではなく使役に関わる能力を育む方が手っ取り早いか
そうしたレベルアップ修行が行われると思っていただけに、修行を始められるレベルにすら無いと突き付けられたのは予想外の展開
夜宵ってどんな相手だろうと恐れを抱くイメージが有っただけに、あの怯えようは意外に感じてしまったな。この巻は冒頭の戍法師に加え、夜宵がやり込められてしまった印象が強いね
なり代わりや戍法師との接触は有ったにしろ、夜宵の当面の行動目標は変わらない。オカルトスポットを巡っての戦力充実
と思われた矢先に愛依の方が先に限界を迎えたか…。螢多朗や詠子が恐怖に魅せられた人間なだけに忘れがちだけど、普通は命を失うような恐怖に遭遇したら再び恐怖に相対するなんて不可能
愛依の反応は至って普通。なら、太歳の説得は何処まで効いたのかな…
予言視の通りなら太歳が憑依した愛依が戦えるようになるのは絶対条件。他方で愛依の中には本当に他者を擦り潰す快感なんて有るのだろうか?
どちらにせよ、『一期生』回収と『D堂跡』探索はそうした愛依の覚悟を試すものと成り得るのかな?
『一期生』は扱う側にとっても危険性がトンデモなく高いが、対処を誤なければ使役する余地はあるし、そもそも回収には携わらなかった。続く『D堂跡』はこれまで螢多朗達が巡ってきた心霊スポットと比較すれば危険性は低い
ただ、危険性が低いからって油断して良かったわけでもなく…
こうした異変に真っ先に巻き込まれるのは本当に螢多朗だなって思うけれど、逆に螢多朗しか被害に遭っていないとも言えるのか
てか、これまでの怪奇現象って祟る側にそれなりの恨みが籠められたエピソードが存在したものだけど、今回の場合は被害者に霊を恨むだけのエピソードがあるパターンか。少し珍しい
このまま螢多朗の魂を取り戻せなければ待っているのはあの親子のような悲劇だけ。夜宵や愛依達はこの危機に己を強化するような対処法を何処まで見出だせるのだろうね?
相関図、皆からおバカと思われてる愛依とか、皆を成仏させたい大僧正とか、ちょい笑ってしまったよ