顔伯鈞のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
中国で人権を訴えていた顔(がん)氏が国家権力から目をつけられて以来、拘束を逃れるために逃亡し、そして逮捕され、拷問を受け、ついに脱獄してタイに亡命するまでの体験を綴った逃亡記。国家権力が法的な根拠もなく、国家にとって都合の悪い人物を強制的に拘束することが許されている現代の中国がいかに歪んだ政治形態であるかを読者に訴えて来ます。顔氏が拘束されそうになったとき、かつて共産党当局によって拘束された経験を持つ友人の語った次の言葉が中国という国の持つ闇の深さを物語ります。「南アフリカでアパルトヘイトと闘ったネルソンマンデラのような獄中闘争ができると思ってはならない。マンデラが闘ったのはまっとうな教育を受