高校の頃、夢中で読んだS.ツヴァイク。およそ10年ぶりにこの機会が来た。
マリー・アントワネット。のっけから著者自身が指摘しているように、彼女の裁判は今も続いている。
軽薄で世間知らずで傾国の戦犯と非難すべき?いやいや、それは革命派の創り上げたプロパガンダで、一切の責任を押し付けられた悲劇のヒロイン?最期まで王妃であり続けた高貴の人?それともやはり、歴史の転換期を耐え抜くには平凡過ぎたごく普通の女性?
わからない。ひとつのエピソードを読む度に評価が変わる。きっとこの先も、彼女に対して断固たる判決を下せる人はいないだろう。