大鶴和江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この本の書影を最初に見たとき、2つの印象を抱いた。1つは、「ずるいって言葉、嫌いなんだよな。羨ましいを他責的に言い換えて人を攻撃するのに使われがちだから」。もう1つは、「被害者ポジションとか、そういうところから攻撃されるの覚えがあるな。そして、このずるいってのは正しい意味でのずるいっぽいな」。
まさに本書は被害者ポジションとか、嫌味とか、孤立させたりとか、そういういかにも現代的な「ずるい攻撃」にフォーカスを当てて、それぞれの手口と動機、心理的にはどういうバックグラウンドが考えられる、あるいはありがちなのかについて解説している。ぴえん系(本書ではぴえんタイプと記載)やサークルクラッシャーに触れ -
Posted by ブクログ
★「利得」とは「問題を抱え続けることのメリット」
★間違ったコミュニケーションでも親が反応すると子どもは学習してしまう。
<感想>
類似本に共通する考え方「幼いころの刷り込み」が価値観の基準となっていて、精神的な縛りになっている。「呪い」とも言える脅迫観念により、望まない行動や能力的に不足があるという欠乏感に苛まれる。その潜在的な縛りを意識することで解消しよう、という流れ。
HOWの流れとしては既視感のある内容だが、本書のオリジナリティを担保しているのが「利得」というキーワードである。
「利得」とは「問題を抱え続けることのメリット」。逆説的だが、問題を解決しない人間は「問題を抱え続けること -
Posted by ブクログ
「ずるい攻撃」を考え出す人ってどんな思考回路をしているんだろう?って疑問があったんですよ。「ずるい攻撃」って知的犯罪ですよね。考え出す人ってある種の天才じゃないかと思ってたんですが、ちょっと違ったようです。
本書では「ずるい攻撃」を分類分けして紹介し、攻撃をしてしまう人の心理分析を行っています。攻撃する要因と仕組みは様々ですが、幼児期など成長期の悪性の家庭環境と、その劣悪な環境への対応の過程で身についた特質・行動パターンが「ずるい攻撃」を発動させてしまうことが多いんだなぁと感じました。
特筆すべきは「ずるい攻撃」を受けやすい人の分析も記載されている点。攻撃をする人の特性を変えるのは難しいの -
Posted by ブクログ
私も30代くらいまでは「攻撃をされる側」だったかも。
一部の人からだけど、無視とか、仕事上必要でも話をしないとか、トイレでかち合うと私が個室にいる間「私は誰かさんと違って〇〇だから~」と、明らかに私のことを言っているのを聞かされたりとか。
攻撃されればされるほど、なんとか彼女の機嫌を取らなきゃと思ったあの心理状態、まさに彼女の八つ当たりを受け取る「ゴミ箱」だった。彼女に使ったあの時間、もったいなかったな~!!!
今は自分の利益にならない人とはきっちり距離を置くことにしてる。
それでも、本書の中で言う「被害者ポジション(自分は不幸、だから助けて)」の人とかは絡んでくるけど、無理、ごめん、それは -
Posted by ブクログ
攻撃をしてくる人の心理と、受ける側の心理を冷静に分析。攻撃を受ける側も周りに対して攻撃してしまっている可能を指摘している。攻撃を連鎖させないように意識することが重要であり、怒りや恐怖といった感情がどこから来るのか自分の内面と向き合うことを推奨している。
ずるい攻撃をしてくる人というのは共通して面と向かって攻撃するのではなく、真っ向から反撃されないようにしてくる。それは自分が弱いからであり、その弱さを悟られないために他人の足を引っ張ることで優位に立とうとする。そうすることで心の安定を図っている。
他人から雑に扱われないようにする心構えなど参考になった。