依田光江のレビュー一覧

  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    プロダクト設計を担当する人は必読
    プロダクトを作る上で、考えるべきことは「ジョブ」である。
    “ジョブはそれが生じた特定の文脈に関連してのみ定義することができ、同じように、有効な解決策も特定の文脈に関連してのみもたらすことができる。”
    性年代別のクラスタリングによる設計ではなく、ジョブを軸にしたプロダクト設計を行うことが重要であると感じた。

    ジョブを片付ける上で考慮すべきなのは無消費の存在である。
    競合は、類似のプロダクトや同じジョブを片付けるプロダクトだけではなくそれを消費しないことも競合になりうる。

    プロダクトを作っている人は、一読するとプロダクト設計を考える上での有益な視点をもたらして

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    2023年12月26日
  • 繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学

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    インフラ援助をして、完工式でテープカットの記念写真を撮る。でも、インフラは維持運用されない。なぜか? イノベーションの役割を考えさせてくれる。病魔を何度も克服されたクリステンセン教授が、六十歳台の若さで亡くなられた事が、残念でならない。

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    2020年06月04日
  • 繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学

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    貧困地域に非営利組織が設置した井戸5個の内、現在でも動いてるのは1つしかない。足りない物を支援する。それは貧困の緩和であり、繁栄には繋がらない。しかし、その反面、貧困から抜け出して繁栄している国々は存在する。この2つの違いは何なのか。
    答えは貧困国にインフラと雇用と新しい文化をもたらす「市場創造型イノベーション」です。
    それは無消費の中に苦痛を見出し、それを解消しようとすることによって生まれます。
    そうやって成功した「トララム」というインスタント麺を製造する企業があります。その企業はナイジェリアに10万以上の雇用を生み、インフラ構築、教育機関の設立、港建設に15億ドルの投資などを行って、繁栄に

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    2020年02月22日
  • 繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学

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    イノベーション論の大家による、貧困を抱えた国々に対する経済的援助の多くが陥る失敗を避け、持続的な繁栄をもたらすためには、インフラや法制度の整備よりも市場創造型のイノベーションが先決であることを説いた一冊。

    著者によれば、経済的貧困とは人々が「解決すべきこと(ジョブ)」があるのに入手可能なサービスやプロダクトが存在しない「無消費経済」(=可能性)であり、そこにソリューションをもたらすビジネスが新たな市場を作り、利益や雇用が生まれ、更なる事業拡大のために必要なインフラや法制度が整備されることによって、社会全体に持続可能な繁栄をもたらすシステムが構築されるという。

    今日の先進国においても、インフ

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    2019年08月11日
  • 繁栄のパラドクス 絶望を希望に変えるイノベーションの経済学

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    根底に「イノベーションのジレンマ」、「ジョブ理論」を備えた本書で語られる繁栄のパラドクス。

    外挿される支援は一時的なものであり、継続的な発展には内発的なイノベーションが必要であること。
    ある場所でうまくいったイノベーションをそのままの形で間借りしてもうまくいかないこと。
    一見、そこに市場がないように思える無消費にこそイノベーションの萌芽があること。
    プッシュではなくプルで戦略を講じていくべきであること。

    これまでの著作から引用され反復されるテーマが、(主に途上国の)繁栄という大きな命題の中でより深い意義を持っている。

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    2019年08月03日
  • 物事のなぜ ― 原因を探る道に正解はあるか

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    なぜなぜ分析という手法はかなり一般的ですが、物事の本質に迫る「なぜ」を考えることは難しいものです。

    物事の因果関係の読み違いやデータ解釈のミスなど、失敗例について整理してくれている本はありますが、「なぜなぜ分析」という手法自体を体系的に整理し、具体的な手法まで落とし込んでくれる本はあまり無かったと思う。

    何か起きた際に、それは「なぜなのか?」
    最初に思いついた「なぜ?」が当てずっぽうでやっていては精度が低い。その精度いかにあげていのか?
    さらに、複数考えられる原因をどのように整理して、いかに真因に迫っていくのか?考えるられる「なぜ」の種類の分類はとても参考になる。

    難しくて理解するのが大

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    2018年02月17日
  • 物事のなぜ ― 原因を探る道に正解はあるか

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    歴史を通じた学者の思考の変遷。
    哲学や物理、科学など横断的に、
    何をどう考え、発見してきたかをまとめた本。

    ある程度幅広い分野の基礎的教養がないと
    読みづらいでしょう。

    でも逆に基礎知識がある人にとっては
    横断的にものの考え方の変遷が捉えられて
    面白いと思います。

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    2018年01月27日
  • その食べ物、偽物です! 安心・安全のために知っておきたいこと

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    主に米国の話なのだけれど、読んでいると、怒りを通り越してあきれてしまう。日本も、米国よりは少しはましなのだろうけれど、同様に気を付けたほうがよいと思う。

    パッケージに書かれた文字が意味のあるものか、写真が中身を適切に表しているのか、印象だけで判断すると痛い目に合う。

    米国農務省やFDA(アメリカ食品医薬品局)は、消費者を危険や不正、不利益から守るという気がないというのが衝撃だった。おそらく、利益しか考えない大企業によるロビー活動の成果なのだろう。お見事!

    牛肉やハチミツなどに関する中国製品の状況が出てくる。中国だから、というのは考えないつもりでいるが、過去の事件を見ると「彼らは利益のため

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    2017年08月14日
  • 子どものUXデザイン - 遊びと学びのデジタルエクスペリエンス

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    子ども向けプロダクトのUIなどはどの様に作ったら良いかなどイメージがついていない部分があったのですが、子どもの成長(年齢)に合わせて何をすべきか何に興味を持つか何ができるかなどが整理されているため、非常にわかりやすいです。
    今後子ども向けアプリを作ることがあれば読み返したい本です。

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    2015年12月25日
  • キングダム・カム 愛蔵版

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    黙示録になぞらえて話が展開しまさが、それにしてもアメコミキャラの喧嘩っぱやさ…!という感はあります。が、何と言っても絵が圧倒的に美しく、これ描くのに一体どれだけかかったんだろうと考えると空恐ろしくなる!

    内容としては、ヒーロー達の2、3世代目が出てきて特殊な力を持つ者が増加傾向にある中、マイノリティかつ特殊であるが故に一種(彼らが考えた)モラルに重きをおいた第一世代とは異なり、第二世代以降は自分の為に力を使うという感覚に。そしてそれが引き起こす惨劇が文字通り世界を燃やすという、大変迷惑極まりない話です。ヤバイ。

    しかし子世代のモラルのなさは絶対に親の教育のせいだ!と思ってしまう笑
    アメコミ

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    2012年07月07日
  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    顧客提供価値を高めるために、多くの人が考えるのは機能的な価値をどう付加するか考える、蓄積したデータだけを信じて改善を考えるなど、顧客を分かったつもりになってしまっている。イノベーションを生み出すようなサービスを考えるのは、人がなぜある特定の商品やサービスを購入するのか、という因果関係を明らかにしなければいけない。人はどんなジョブを片付けたくて、そのプロダクトを雇用するのか?私たちが商品を買うということは基本的に何らかのジョブを片付けるために何かを雇用するということである、ということ、この問いを考えることが、考え方のアプローチとして学びとなった。
    ジョブを起点に考えられる組織とそうでない組織にど

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    2025年11月01日
  • ヒューマン・ネットワーク 人づきあいの経済学

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    ヒトがなにをもって繋がりを持つのか、類似性や特徴を図式を使って書かれているのがわかりやすい。
    友達関係だけでなく、経済や伝染病などヒトと関わるもの全てに書かれているのもわかりやすい。

    ただ、経済部分はやや例も難しいので、部分部分飛ばしても良いと思います。

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    2025年07月15日
  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    概要:

    「ジョブ理論」(原題:Competing Against Luck)は、クレイトン・クリステンセンが提唱したマーケティング理論。顧客が「商品を購入する理由」を「ジョブ(用事)」という観点から捉えることで、顧客ニーズを深く理解し、イノベーションや新しいビジネスモデルを生み出すアプローチ。

    主要なポイント:
    1.ジョブとは何か?
    •顧客が特定の状況で達成したい目的や解決したい問題のこと。
    •例:「お腹が空いたからコンビニでおにぎりを買う」 → ジョブは「空腹を満たすこと」。
    2.ジョブ理論の4つの構成要素:
    •状況: 顧客が置かれた具体的なシチュエーション。
    •進展: そのシチュエーシ

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    2025年05月17日
  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    「顧客はなぜ自社の商品を買うのか」→「顧客はどんなジョブを片付けたくて、自社の商品を雇用するのか」ととらえるジョブ理論。
    本書ではデータばかりにとらわれ、相関関係をもとに策を出すのは間違いだと批判している。相関関係は因果関係ではない。顧客がどんな『片付けるべきジョブ』を抱えているのかを知り、向き合って寄り添うことの大切さを説いている。
    「顧客がほしいのはドリルではなく穴」の例が本書内でも紹介されているなど、決して目新しかったり難解だったりする理論ではないが、大切なことを述べている。最近のポピュラーなビジネス書ほどの読みやすさはないけれど、事例紹介も多いので経営学の土台がなくても全然読み切れる。

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    2025年05月08日
  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    ネタバレ

    前から一度読んでおこうと思いつつ時間が経っていたがようやく読んだ。
    すでに他の書籍で読んでいた事例も多数あったが、後半のジョブを中心に据えた組織の構築という部分は特に参考になった。

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    2024年10月02日
  • イノベーションの経済学 「繁栄のパラドクス」に学ぶ巨大市場の創り方

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    1990年から25年で10億人以上が貧困層から抜け出すが、ほとんどが中国一国
    1960年以降のODA 4兆億ドル以上だが 多くの貧困国はそのままか悪化
    持続的繁栄の作り方  貧困とは?

    不便=無消費=想像するチャンス  井戸を掘るか? 携帯通信網を構築するか?
    理論に照らし合わせた 市場創造型イノベーションへの投資
     経済推進への成果 雇用 消費 文化

    3つのイノベーション
     持続型イノベーション  確立された相手と解決策の改良
     効率化イノベーション  プロセスの変革 収益性の改善 注:移転が可能
     市場創造型イノベーション 雇用も創造 インフラを構築=国づくり

    プッシュ戦略ではなくプ

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    2024年10月05日
  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    ネタバレ

    この本のここが好き

    「画期的なインサイトは、あとから振り返ればあたりまえに見えるかもしれないが、あたりまえであったことはほとんどない。そうしたインサイトはむしろ、逆張り屋のこじつけに見えることすらある。その人に見えることがほかの人には見えないからだ」

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    2024年06月04日
  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    顧客ではなく、ジョブにフォーカスすることの重要性が語られている一冊。顧客が成し遂げたい目的(ジョブ)は何か?ジョブを具体化するために必要なのは購買理由を知ること。何を買うか(手段)ではなくなぜ買うか(目的)。事例に基づきジョブを知る必要性が紐解かれていく。

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    2024年05月26日
  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    あらゆる商品を購入する顧客は、そのプロダクトを購入したいのではなく、何かジョブを片付けるために購入するのである。

    ジョブとは特定の状況で人あるいは人の集まりが追求する進歩である。ジョブは日々の生活の中で発生するもので、その文脈を説明する状況が定義の中心に来るイノベーションを生むのに不可欠な構成要素は、顧客の特性でも、プロダクトの属性でも、新しいテクノロジーでもトレンドでもなく状況である。

    例えば、家を建てて売るビジネスだと思っていたビジネスが、実際には顧客の人生を移動させるビジネスなのだとわかった時、それは新しいジョブを提示することになる。

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    2024年05月01日
  • ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム

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    目に見える属性に注目した通常の市場調査からは見えない、生活様式や行動様式に注目して顧客自身も気付いていないもしくは当たり前で半ば諦めていた潜在的かつ共通性のある欲求(ジョブ)を明らかにすることの重要性がきれいに説明されていて面白かった。
    実際にマーケティングに落とし込む際には「ジョブはこれでしょ?それならこのサービスが最適。」と当てがうのは禁物で、顧客が自分で選択したと感じさせることが重要かつ難しいポイントだろう。著者がジョブを考える時には適切な抽象度が重要だと言っているのは、この辺りと相性の良いと感じた。

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    2024年04月09日