依田光江のレビュー一覧
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ネタバレおもしろかった。
序盤は、まぁよくある、どうやったらイノベーションを生み出せるのかと、各国の事例。日本や韓国、アメリカのうまくいった例と、メキシコなどの失敗談が乗ってる。
中盤8章からの腐敗、ガバナンスなどの話がおもしろい。
「海賊版を入手する行為は、相対的に高価で時間がかかりすぎた。ある時点から、スポティファイやネットフリックスに申し込むほうが安くなり、デジタル資産を個人的に所有する習慣はしだいに消えていった。」
無消費市場の需要を満たすビジネスをスケールさせることが一番で、規制は文化。実体経済についてくるもので汚職の法規制などは形骸化しがち。
ー以下引用ーー
本書では、繁栄を「多くの地域 -
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金融の専門家である大槻奈那氏の推薦書で、英国人経済学者が、世界の様々な状況にある地域経済について調査し書いた本。津波災害に襲われたアチェ、中東の難民キャンプのあるザータリ、ジャングルの不法開発が進められた南米のダリエン、繁栄と転落を経験しているグラスゴー、超高齢社会の先頭を行く秋田など、著者が極限の場所と言っている地域経済に焦点を当てている。繁栄や衰退には様々な要素が関連するわけだが、最終的には人と人とのつながりを中心とした力強い社会が形成されているか否かが決め手となるように感じた。勉強になった。
「敵は砲火と剣によって国を滅ぼし、その地にあった財産のほとんどを破壊するか奪い取っていく。民衆 -
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物事の本質を知ろうとしたときに我々は往々にして2つのアプローチを取る。まずは平均的な物事を見て、次には平均とは対極にある極端な物事に目を向ける。極端な物事は往々にして単なる外れ値である可能性も高いが、平均では決して見られない本質を掴める可能性もある。
本書はその極端ーエクストリームーな9つの社会を見ることで、市場主義経済の本質に迫ろうとした論考である。
本書で描かれるのは、
・市場の再生ースマトラ沖津波から復興したインドネシアのアチェ、市場が自然発生したザータリ難民キャンプ独自の貨幣経済メカニズムが動くルイジアナ州立刑務所
・市場の失敗ー完全に国家から見放された中南米ダリエン地峡、賄賂のは -
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二読、三読の価値がある本ではないだろうか。
因果関係をどう解明し、説明するか。
現在ではそれぞれの学問の流儀により、違うアプローチを取っている、のだろう。
因果性には複数の意味があり、状況や文化によりその意味も変わってしまう。
因果関係がそのようなものであるということを踏まえ、本書はいくつかある方法論を精査し、「三面モデル」という多元モデルにまとめ上げた。
その三面とは、概念モデル、分析レベル、論法モデルだ。
その問いに応じどのモデル、どの手法を使うか、判断していくというのだ。
現在は実証科学でないのに仮説検証型モデルで語ることを求められがちだ。
政治やビジネスで「エビデンスに基づいた議論 -
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人生初アメコミ
ジュンク堂で一目惚れしたので購入
いやー 面白い
絵が凄い上手い 全てのコマが1枚絵として成り立つレベル
その後びっくりしたのが、この漫画、1996年に刊行してたということ
日本の漫画とは方向性が違うので何とも言えないのですが、96年当時この漫画に出会っていたら自分はまた違う道を歩んでいたんじゃないかな・・・
というぐらい衝撃を受けましたね
問題は、話の内容がアメコミに精通した人じゃないと楽しめないことです
キャラが非常に多いので、そこはもう自分で調べてもらうしかないですね
巻末に一応キャラの説明はありますが、簡単なものが多いので・・・ -
Posted by ブクログ
クリステンセン教授の著作を読むのは「イノベーションのジレンマ」、「イノベーションの最終解」に続き、十年振り三作目。
もっとも有名な前者が、なぜ優秀な会社が元々低位の破壊的イノベーターに負けてしまうのか、を論理的に実証したのに対して、本作は、どうすれば、イノベーションを起こせるか、を問うた本。
ジョブ=お客様が解決したい用事・やっかいごと=(the job to be done) という設定で議論が進む。最初に登場するミルクシェイクの事例は、読んでて「なるほど」と思うものの、そのあとは、同じような驚きはなく、そりゃそうだ、という感じだ。この本の考え方が既に世の中に浸透して長いからかもしれない