野口冨士男のレビュー一覧

  • 野口冨士男犯罪小説集 風のない日々/少女

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    時代が入毛の説明が、冗長かなと思ったけども。未来も愛も面白味もない生活を送る、人生の袋小路に入ってしまった男を主人公にするには、これぐらいがちょうど良いのかも……。

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    2022年12月31日
  • P+D BOOKS なぎの葉考/しあわせ

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     紀伊白浜へ再訪の旅をする著者は、現在から40年以上前の2.26事件のあった昭和11年、新宮、浮島遊廓で一人の娼婦とひと時を共にする。その女の体に自分の肉体にぴったり合う感触を覚えた作者は、一時間伸ばし、さらにもう一度伸ばそうとするが、女から、自分に溺れた男が何人も身を持ち崩した、「もう来たらあかんよ。ほんまに、来イへんな」と涙ながらに約束をさせられる。遠い昔を思いながらの追憶の旅を綴る『なぎの葉考』。

     待合の女将や芸者の悲哀人生の一断面を描く『新芽ひかげ』や『老妓供養』、早いうちから離婚した両親と共に暮らしたことのほとんどなかった作者が、母について語った『石蹴り』、父について語った『耳の

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    2021年03月17日