飯田一史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
書名を聞いて「え?そうなの?」と思う人が
多いと思います。
出版不況、少子化、読書離れ、などと色々言
われている中で、本が売れている状況という
のは想像できないと思います。
ところが実際には14歳以下の人口一人あたり
の書籍購買額が、20年前より倍増していると
いうのです。
言われてみますと、書店には幼児向けや小学
生向けコーナーが多く作られています。
書店が大型化したこともありますが、昔の書
店には見られなかったものです。
なぜ活況なのか。どんな本が売れているのか。
当然昔から読み継がれている作品もあります。
しかし児童書こそ、社会の今を反映している
ことがよく分かる一冊です。 -
Posted by ブクログ
子供に関する小説や漫画を戦後から振り帰ったり、編集者の戦略を紹介したり、と、楽しくあっという間に読めてしまう本ですが、P353と、かなり分厚い本ではあります。
私自身としては、今の子供たちが、
どんな本を読んでいるのかな?ってのを
知りたいだけの軽い気持ちだったのですが
今までに売れた、漫画、小説、雑誌の紹介から
時代背景、出版社の思惑をすることができます。
その中でも、特に、
P156 ドラゴンボールやスラムダンク終了後
マガジンに逆転され、20万部ほど差がつけられた後の努力による、ワンピースや遊戯王、ルーキーズ、ハンター×2、ナルトなどの新連載に繋げたり、「コロコロ」的なメディアミックスで稼ぐモデルへの変換など、鳥嶋編集長の話
に、深く感銘を受けました。
この本を読んだ本当の目的としては
12歳。、こちらパーティー編集部っ!、
いみちぇん、四年霊組こわいもの係、
マジックツリーハウス、グレッグのダメ日記、
ふしぎ駄菓子屋銭天堂、一期一会、
動物と話せる少女リリアーネ、54字の物語
などを読ませようと思いました。 -
Posted by ブクログ
ありとあらゆる所で徹底的にバカにされ軽んじられてきた(なろう系を始めとする)ウェブ小説なだけに、ここまでそれを全面的に肯定して書かれている本を読むのはとても楽しかった。
根拠の取り揃え、考察と、その説得力において非常に納得の行く内容で有り良書に感じる。2016年の書籍なので現在は更に状況が変わってしまっているのだと思うけれど、とても面白かった。
私は特に、究極的に快楽追求型であり・その"高尚さ"において最底辺を走る「HARDCORE TECHNO」を作る人間なので、畑違いながら最後のQ&Aなどは痛快とすら言えるレベルだった。(周りの同好の士が、好き嫌いではなくその"低さ"や"多様性"を理由にこういった新興ジャンルを馬鹿にする光景はとても不思議に感じる。私達は、それが死ぬほど好きでなければ聴き分けられないようなとても良く似た音楽を毎日毎日好き好んで聴いていると思っていたのだけれど、私達の聴いてる音楽はそんなに"高い"のか?)
面白い、何よりも深い愛を感じる。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2017/6/18
発売すぐに買ったけど読むのは今頃。
読者だけど読んじゃいました。
前から熱い人だとは思っていたけどやっぱりめちゃくちゃ熱い人でこっちまで熱くなった。漫画化志望じゃないのに。
好きなもの人に言わなくなったもんな~
熱く語るなんて滅相も無い。
人に心のうちを見せるのが怖くて怖くて避けてるうちに自分でも何が好きだかよくわからなくなってどうすれば熱くなるのかもわからない現状ににっちもさっちもいかない八方塞出口はどっち?って日々なんだけど、こういうことをすれば出られるのかも。
からの最終章。
「耳あたりのいい言葉」はコワイと来た。
スゴイスゴイ!大興奮。バレてる!
耳あたりのいい言葉で言い逃れること多いもん。私。
本音を言わず小手先で無難で美しいことを言いたがるのよ。
それで切り抜けてしてやったりってかっこ悪いなぁ。
でもサラリーマン的には時々は仕方ないねん…
でもなでもな、一生懸命やろう。好きなものは好きと言おう。
怖くても考えてもがいて真面目にやろう。
藤田和日郎のファンって見る目あるんだから、私。 -
購入済み
これは社会人の教科書
少年期に多くの少年がちょっと位は思うであろう
「漫画家になりたい」
多くの少年達と同じく、気がつけば何の関係も無い業種で管理職のオジサンになっている私ですが、新入社員や就職を目指す学生に読んで貰いたいな、と思いました。
この本に書かれてる事は、漫画家さんだけのものじゃない、社会人の心得です。社会人になって20年以上経つと解ると思う、フジタさんとムシャさんが如何に優しいかって事が。
自分の仕事が評価されない時、評価されない理由を教えてくれる人は少ない。フジタさんの様に教えてくれる上司が居たら、それはラッキー。大抵の大人は「アイツ使えないな」でおしまい。
「全然駄目だけど、ここを直してまた持っておいで」こんな客に出会えたら凄い幸運。普通は客の要求に全然満たない物を持っていけば、それで終了。次は無い。
ラッキーな上司と客に恵まれた人を体験しながら一人前の端くれまで育てて貰う事を疑似体験出来る良書。
漫画家志望じゃない人の方が納得して読めそうな気はします(笑) -
Posted by ブクログ
小説の売り上げ上位ベスト20の内、今やおよそ3分の1がWeb発の小説。一体今、書籍の世界で何が起きているのか?
本書は膨大なデータと多くの関係者や読者に取材した証言を元に、一般文芸書には無いWeb発の小説の傾向性や特色、その長所や短所、また今後の展望について述べられている。
本が売れなくなった時代、体力を失った出版社は新人の発掘および育成する力を徐々に失った。
その役割を変わって引き受けたのが、数多くの小説投稿サイトだと本書では説明されている。
投稿すればすぐに読者から反応があり、それを元に次の話に生かすことができる。
続きが読みたくなる飽きさせない為の仕掛けが、短い話数に盛り込まれているのもWeb小説に多く見られる特徴だそうだ。
また人気は数値化され、多くの支持を得た話は書籍化の依頼が出版社から殺到するのだそうだ。
たった今投稿した話がウケが良いかリアルタイムで分かるスピード感と、負担にならない分割投稿の仕組み。
スマホでも読めるお手軽さ。
書籍化する前から数値化された人気の順位で、本屋で売れる数が分かる安心感。
それらがネット小説とそしてWeb発の本の人気を高めているのだろう。
アニメ化されたなど人気のあるネット小説のほとんどが、文芸誌や出版社が主催する賞に応募しても落とされる作品だったとの記述も興味深い。
ただし編集部を通さないがゆえの問題として
残虐性や暴力表現の激しい作品や、倫理的にタブーとされる題材も少なからず存在していることが挙げられている。
ウケれば何を書いても良いのか、という議論はこれから巻き起こると予想される。
ストーリーを作ることに関心のある人や、小説の世界に興味のある人は読んでおいて損はない本だろう。 -
Posted by ブクログ
中高生に向けて小説を書くなら、まずは彼らがどのような本を読んでいるのかを知る必要がある。そんなマーケティング上の関心から手に取った一冊だ。
本書は、各種調査データをもとに、10代、とりわけ中高生の読書の実態を明らかにしようとする研究書である。「若者の読書離れ」という通説に対し、真っ向から「ウソ」と言い切る挑発的なタイトルが印象的だ。そこまで断言するからには、相応の証拠を示してくれるのだろうか?
調査データから浮かび上がる中高生の読書の実態は、メディアなどで語られるイメージとは大きく異なっていた。若者は本を読まなくなったという漠然とした認識を、具体的な数字によって見直すことができたのは大きな収穫だった。
とりわけ感心したのは、中高生が読書に求めるものを「三大ニーズ」に整理し、人気作品を「四つの型」に分類した分析である。
『キノの旅』や『ようこそ実力至上主義の教室へ』といったライトノベルから、『かがみの孤城』や「ガリレオ」シリーズなどの一般小説まで、幅広い作品を取り上げ、それぞれがなぜ中高生に支持されるのかを考察している。
単に人気作品を列挙するだけではなく、そこに共通する読者の欲求や作品の特徴を抽出している点が素晴らしい。作家志望者はもちろん、現役の作家にとっても、創作の指針となる分析だろう。
また、ライトノベルの読者層の変化についての指摘も印象に残った。
かつて中高生を主要な読者としていたライトノベルが、大人向けに舵を切ったことで、高校生からの支持を減らしてしまったという。中高生がライトノベルに対して「ここは自分の居場所ではない」と感じるようになったのではないか、という見立てには、おおむね納得できた。
もちろん、大人向けのライトノベルがあってもよい。しかし、若い読者が親しめる作品もまた、必要なのではないだろうか。ライトノベルというジャンルには、ぜひ中高生の読者を2010年代の水準まで取り戻してほしいと思う。
なお、本書は2023年刊行であり、扱っている調査データも主として2022年までのものだ。その後の調査では、2025年に読書冊数の減少や不読率の上昇が報告されているという。
だとすれば、「若者の読書離れ」という問題は、決して過去のものになったわけではないのかもしれない。スマートフォンや短い動画など、娯楽環境の変化が読書習慣にどのような影響を与えているのかも気になるところだ。ただし、読書冊数の減少を特定の娯楽の普及だけで説明することはできないだろう。新しいデータに基づく研究が待たれる。
ちなみに、最新の統計では、2025年に中学生によく読まれた本として、『変な家』『名探偵コナン』の小説版、『ハリー・ポッター』『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』『5分後に意外な結末』などが挙げられている。
本書の最大の功績は、「若者は本を読まない」という思い込みを疑い、実際の読者の姿に目を向けさせてくれることだろう。
若者が本を読むか読まないかという議論だけでは不十分なのだ。大切なのは、彼らが何を読み、何を求め、なぜその本を選ぶのかを知ることである。
中高生向けの小説を書こうとする私にとって、本書は読者を理解するための貴重な手がかりとなった。今後も調査データを追いながら、彼らが本当に読みたいと思える物語とは何かを考えていきたい。