飯田一史のレビュー一覧

  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    自分自身、タイトル通りのイメージを持っていた(「今どきの学生はSNSやゲームが豊富だから、読書に時間を費やしてなさそうだな~」みたいな)。
    本書ではそういった漠然とした偏見を、学校読書調査のデータを紐解きながら正していってくれた。
    「60年代から平均読書冊数や不読率はほぼ変わらんよ」とか「00年以降の小中学生は朝読とかの取り組みでむしろ改善されてるよ」とか「雑誌は確かに読まれなくなってるけど、書籍はそんなことないよ」とか…。

    あと、「本読む人、読まない人は遺伝子レベルで決まってて、読まない遺伝子の人は本に囲まれて育っても読まない」というのも意外性があった。他書籍だが「ビジュアル・シンカーの脳

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    2024年09月08日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    書籍に関わる仕事の人はもれなく全員読んだ方が良い本。
    最近の若者は本を読まない…本を読まない子供が増えてる…スマホやSNSの普及で読書人口が減った…等々、たくさん言われているし自分も実際そう思っていたが、本書はデータを基に「子供の読書率はあがり、大人の2人に1人は本を読まない」と結論付けていて衝撃だった。そもそも、本を読める読まないに関しては遺伝の影響によるところが大きいとのこと。※ただし、雑誌の不読率は上がっている。

    また、実際中高生に読まれている本から、中高生が好むニーズや型にも言及されていて納得感がすごい。ちなみに調べたのか元々ご存知だったのかはわからないが、オタク文化への理解が深く、

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    2024年08月17日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    ネタバレ

    2024年時点で、32歳なので、Z世代はひとまわり離れた世代。どういった書籍を読んでいるかの知見が広がりました。
    この作者の偉いところは、「中高生が好む本を実際に網羅的に呼んで分析する」という方法を選択したところだと思います。
    即座に自信で言ってる通り、主観にはなってしまうかもしれないけど、単なるデータをお出しされたよりは、読み物として面白いし、どんな本か実感を持って受け取れます。
    だから、読まれる本の「四つの型」「三大ニーズ」というのを、示すことができたのでしょうし。

    ①自意識+どんでん返し+真情爆発
    ②子どもが大人に勝つ
    ③デスゲーム、サバイバル、脱出ゲーム
    ④「余命もの(死亡確定ロマン

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    2024年06月23日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    本書のタイトルを見てドキッとした人は多いのではなかろうか。
    本書では統計などのデータをもとに分析し、若者が読書離れしているわけではないことを説得力を持って示している。
    恥ずかしながら自分も段々とみんな本を読まなくなっているのではないかと思っていただけに、認識を改める機会が持ててとても良かった。

    私は自分自身が中高生時代に読んでいたのが9割以上ファンタジー児童書だったため、本書で紹介されている数々の本のほとんどを、耳にしたことはあれど読んだことはなかった。一部は大人になってから読んだ。

    大人になり、若者と接すること自体が極端に減ってしまいはしたが、若者を理解する上で、彼らがどのような本を読み

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    2024年05月21日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    この20年間で小中学生の平均読書冊数はV字回復したが、「若者は本を読まない」と当たり前のように語られている。各種データから中高生のニーズや人気の本の型を提示し、若者の読書についての思い込みを打ち破る。

    なかなか面白かった。
    読書離れは進んでないし、大人のほうが読んでいない。
    その中で我が家は読んでいるほうかも。

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    2024年05月05日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    データや世の中の風潮的には書かれている通り。
    不読率は下がっているのに、読書離れという思い込みが独り歩きしている。

    でもその事実とは別に、現場の感覚とは少しズレも感じる。

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    2024年08月05日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    若者の読書離れが叫ばれるようになって久しいが、統計データを引用しながらその実態の如何に迫る本。

    以下覚書
    ・若者の読書離れは言うほど進んでいない
    ・小学生は中高生よりも読書をしている
    ・社会人に限れば、二人に一人が読書している
    ・雑誌に限って言えば、若者の読書離れが進んでいる
    ・行政による読書推進活動により、邦国における読書率は隣国に比べて見劣りしているわけではない
    ・若者が読みたい本と親世代が若者(子ども)に読んでもらいたい本には相違がある
    ・読書推進活動をすれば、読書率が上がるわけではない。読書の習慣は半分遺伝で決まる

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    2023年11月04日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    この20年間で、議員の尽力や文科省の方針転換や法整備などの効果により、小中学生の平均読書冊数はV字回復した。高校生は変化はないが、大人が読んで欲しい本は読まい傾向があるようである。
    大学生や大人の不読率は伸びているが、遺伝的な問題もあるので仕方ない。
    本の回りにいる大人たちは、もっと気を楽にして、現状を続けていけば良いのではないかと思った。

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    2023年10月24日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    ネタバレ

     以前、「トレビアの泉」というTV番組がありましたが、そこにあった「へぇ~」ボタンをバシバシ叩きたくなる内容です。

    「若者」と言っても、主に10代を軸に書かれていますが、①小中学生の読書率・平均読書冊数は2000年以降V字回復(児童書は一人当り販売額はほぼ倍増)、②日本人の半分が本を読み(平均月1~2冊、一日30分程度)、長期間この傾向は変わっていない、③但し、「雑誌」は減少傾向に歯止めがかからず伸びしろがある、ということにつき、グラフを交えてデータで検証しています。特に、「子どもの読書量に関して、本棚や蔵書などの環境要因からの影響は確認できず、遺伝的影響だけが『影響あり』と統計的に見なされ

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    2023年10月11日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    「本を読まない人がいることを問題視するのではなく、当然視するべきだと。
    その前提で働きかければ本を読むようになる余地がある人たちへのアプローチこそ重要」
    なと思いました。
    読まれる本の3大ニーズと4つの型、カテゴリージャンル別に見た中高生が読む本、10代の読書はこれからどうなるのかということが分析されていて面白かったです。
    韓国の詩など、店頭に並べられているのを見て、個人的にどこからブームになっているのかなってちょっと個人的に疑問に思っていたので、納得。
    巻末に
    今の学年になってから読んだ本
    2022年の学校読書調査
    も紹介。
    傾向分析が面白かったです。

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    2023年09月22日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    ネット記事で紹介されていたのが気になっていた。

    子どもの読書冊数と不読率のことは知っていた。
    それ以外の分析が興味深い。

    ラノベが子供たちから離れていたのは知らなかった。
    当たり前に人気だと思っていたので、これは改めないと。

    中高生の読書に対する三大ニーズと四つの型の分析が面白い。
    結構、大人にも当てはまるのではないだろうか。

    エモいポエムへの需要も知らなかった。
    韓国の翻訳エッセイものも、名前だけ聞いたことはあったが中高生への需要があったとは。

    こういうニッチなところを取り上げる本が、もっとたくさんあればいい。
    ないからニッチなのだけど。

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    2023年09月21日
  • 「若者の読書離れ」というウソ

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    中高生の読書について、データをもとに考察していて面白かった。書店員や司書など本を薦める側が読んでためになる内容。

    「三大ニーズと四つの型」を知ったうえで、今の流れを感じとり、「子どもが読みたい本を提供してあげる」が大事だと思った。

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    2023年09月11日
  • 読者ハ読ムナ(笑) ~いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか~

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    藤田和日郎、新人アシスタント育成術を語る!
    という歌い文句が帯にあります。

    ビジネス書のような煽りですが、育成術というより漫画に対してこういう風に感じて書いています!という決意表明みたいなものかな。そこまで大上段に振りかぶっていないようにフォローしてますが。

    とはいえ、新人や後輩に仕事を教える時にこういう言い方したいなぁ、と思うことも多々あり。ブレないことだよね、教える際に。それが一番難しいんだよなぁ。
    こちらとしてはブレていないのだけど、受け取る方が矛盾を感じてしまう言い方になってしまっているんだよなぁ。
    担当の武者さんに言われたこと、それを噛み砕いて伝える藤田和日郎さんがいるというのは

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    2021年03月22日
  • いま、子どもの本が売れる理由

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    子どもに大人気のおしり探偵、サバイバルを知っていますか?
    戦後子どもたちはどんな本を読んできたのか。ありそうでなかった本に関する本。

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    2020年07月29日
  • 読者ハ読ムナ(笑) ~いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか~

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    『うしおととら』などを代表作として持つ漫画家、藤田和日郎氏が漫画家としての大切なことを語ります。漫画家にとってまず大事なのはコミュニケーションをしっかり取ること、好奇心を持つこと、編集者に言われた助言を自分の頭で噛み砕き考えて血肉に変えること、自分の「好き」を追求すること、そのためには精緻に言語化すること。そういった内容を読み手に優しく語りかけ、諭すような語り口調で綴られています。これは漫画家に限らず職業一般に通じると思います。特に本書の最後のほうに書かれている「オリジナリティ = 好き」はとても大事。著者の新人に対する愛情を感じました。良書です。

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    2017年06月14日
  • ウェブ小説の衝撃 ──ネット発ヒットコンテンツのしくみ

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    ウェブ小説、と言うジャンルが確定して久しいが、このジャンルに属する小説が、なぜ売れるのか。
    そして、ウェブ小説のプラットフォームを、なぜ出版社が作ってこなかったのか。
    そう言う側面からの指摘、解説である。

    たしかに、紙のメディアとネットのメディア、これを混同する(混在させる?)事はほとんど無かったと言っていい。
    なぜなら、ユーザーが別々に存在すると信じられていたから。
    また、ウェブ小説のプラットフォームがあれば、『誰でも』書き手の側に回ることが出来るようになるということなど、が書かれている。

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    2017年06月09日
  • ビジュアル・コミュニケーション

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    「動画? なにそれ、おいしいの?」と、子どものしゃべりをそのままコピってただけの私にとっては、役立つ本でした。

    各論者の関心・ターゲットも、対象に切り込むスタイルも違うのに、どこかでつながってる感じがするのは、私の気のせいではないかもしれない。
    特に面白かったのは、視聴者を分析して「望み通り」の映画を作っても実際に見るとイマイチで。「中の人」に多額のギャラを払ってCGを動かしているって、一連の話。
    これって、昔話が語り手を選ぶのと同じ事だよね、多分。手を変え品を変えて、時代は繰り返す、か。

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    2015年12月04日
  • 町の本屋はいかにしてつぶれてきたか

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    本を作り流通させ売るビジネスの動きを振り返る内容。どこかの視点に偏る事無く事実を連ねていて資料としての価値を感じるが、テーマ毎に時系列で追いかけるため漢字が連なる長い名称のプレイヤーがなん度も出て読みづらかったが、ステークホルダーの多さと歴代対応の積み重ねで身動きができない様は、企業のレガシーな基幹システムの非効率性に近い状況に結びついた。

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    2025年11月04日
  • 読者ハ読ムナ(笑) ~いかにして藤田和日郎の新人アシスタントが漫画家になったか~

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    漫画家志望の方向きの本。

    漫画を描いたことのないど素人ではなく、すでに描いていてプロになれるかどうかというラインの方向きに書かれている。

    「好きを突き詰めることが個性につながる」とか、ヒントになるようなことがたくさん書かれていた。

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    2025年09月20日
  • 町の本屋はいかにしてつぶれてきたか

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    知ってるつもりで知らないことが多く、それにしてもドロドロした出版の世界。読んでいるうちに何度も気分が悪くなってきた。それほどに濃い内容。

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    2025年07月26日