クリス・ファッセルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者は元米軍大将。アルカイダに手を焼くなかで、どのようにして組織を変化させやがて相手を駆逐するに至ったかを描く。
特殊部隊のような素晴らしい戦力を持っていても、神出鬼没な民兵集団に苦しめられる。以前は命令型の組織運営でよかったことが、予測不可能な現代ではもはや通用しなくなっていることに直面する。
ビフォーアフターを個人的にまとめると、予測vs適応。統制vs委譲。情報保持(囚人のジレンマ)vs情報の透明性。MECEvsオーバーラッピングとなる。
本書の終盤において「優れたリーダーとは菜園主になることだ」と説く。これは妙を得た言葉である。植物は自分の指示ではどうすることもできない。植物が自ら育 -
Posted by ブクログ
軍隊こそトップダウンの典型であったはずなのに、それだけでは勝てなくなった。だから戦い方を変えるのだ。
これだけでも時代が大きく変わったと言わざるを得ない。
軍隊の場合の大目的は、最小の犠牲で戦争に勝つこと。
トップダウンの作戦だけでは、この目的が達成できなくなっているのだ。
確実に現場での戦闘が複雑化しており、遠く離れた本部からの指示だけでは限界なのだ。
トップの間違った指示で犠牲になるのはいつも現場だ。
だからこそ現場も慎重になる。
戦争に負けてしまうのであれば、戦略・戦術を変えていくしかない。
それは本部であれ、現場であれ思いは同じ事だ
実際にはどうすればよいか。
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