太田洋のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2025年8月になっても大きい書店のビジネス新書ランキングに入っているらしく、多くの人に読まれる人気の本。
だけど、これを読みこなして面白いと感じられる人は、既にコーポレート・ガバナンスの門は通り過ぎてるんじゃないかな。入門としてはハードルが高いが、実務者にとっては最低ラインと言ったところ。
とはいえ、この薄さでコーポレート・ガバナンスを外観できる本は貴重。基礎的なところから説明してくれる。
話としては、アメリカでは州法の上に連邦証券法やNY証券取引所規則があって、各社ガバナンスのレベルを引き上げているというのが興味深い。海外含めてこれほどの内容が頭に入っている太田先生の凄さを改めて感じ -
Posted by ブクログ
TOB制度や大量保有報告制度の改正が予定され、実効的な投資家のエンゲージメントにも一層期待が高まり、必要な実務対応も増えてくる環境下、それもこれもコーポレートガバナンス改革の一環として位置づけられるところ、そのコーポレートガバナンスってなんだっけ、というところをその歴史に遡って総括的に理解できる良書。著名な企業弁護士が著したものだけに、過去の経緯や根拠法が非常にしっかりと書かれている。一度通読しただけで飲み込むには内容が深すぎたが、コーポレートガバナンスが、経営者への規律付けをいう趣旨は不変であるものの、あり方については世の中の変化に対応しながら姿を変えていくものであることが理解できた。
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Posted by ブクログ
ある人に勧められて読んでみました。
が、自分には難しすぎて(この本を読むための基礎となる知識がなさすぎて)、読むのが辛かった…。
正直言って、「文字を目で追っているだけ」のところが多かったのですが、最終章である第6章になり、ようやく自分でも理解できる部分が現れ、最後まで読んでよかったな、と思いました。
ここのところ、実体経済と金融経済の関係がいろいろと気になっているのですが、今の世の中では、金融経済が幅を利かせすぎているように思います。
この本を読みながら、改めてそのことを感じました。
同時に、自分自身も、実体経済をもっと大切にしなきゃな、と思いました。
また、企業を買収する行為は、基本 -
Posted by ブクログ
敵対的買収にすごく興味があるわけでもないのだが著者の名前で読んでみた。税務関係の雑誌への寄稿で、リーガルの人はこのような考え方をするのか、と感心させられたことがあったため。敵対的買収はコーポレート・ガバナンスの何たるかがもっとも鋭く問われる場面であるため、知識を整理しておくのも悪くないだろうと。
実際に読んでみてまず思ったのは、日本でも最近になって敵対的買収の事例が多いこと。ひとつひとつの事例はニュースで知っていたものがほとんどだが、こうして並べてみると意外と多いと感じる。本書を読んだすぐ後にもニデックによる敵対的TOBがニュースになった。ここは認識をアップデート。
内容としては、日米欧の