松尾昌樹のレビュー一覧
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対象を湾岸産油国(ペルシャ湾南岸5カ国)に絞って、また、主として政治体制(王朝君主制)と経済体制(石油収入と自国民プレミアム)にのみに焦点を当て、論述したもの。記述が正確で学術的。とても興味深く読めた。面白い1冊。参考となった記述を記す。
「最も早く石油が発見されたのはバーレーンで、1932年には生産が開始された。また、1938年にはクウェートでブルガン油田が発見されたが、二次大戦により生産は見送られた。湾岸産油国で本格的な石油生産が行われるようになったのは二次大戦後のことであり、1946年にクウェートにおいて、また1949年にはカタールにおいて石油生産が開始された。UAEの石油生産は196 -
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松尾昌樹「湾岸産油国」(講談社選書メチエ)
湾岸産油国としてクウェイト、バハレーン、カタル、アラブ首長国連邦(UAE) 、オマーンの5カ国を取り上げる。これらの国々の歴史を概説したのち、なぜこれらの国々で君主制が安定しているのかを解明しようとする。いずれも人口の少ない産油国である。また君主制と言っても長い伝統がある訳でなく、イギリス統治下で支配階層が固定化された面が大きい。国民の政治参加が保障されている訳では無いが、石油収入で国家が運営され直接税はなく国民を公務員として雇用する体制であること、圧倒的に労働者不足で多くの単身の外国人労働者が経済を支える中で、国民が特権階級化しているために、国民の