河村小百合のレビュー一覧

  • 持続不可能な財政 再建のための選択肢

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    本書のキモは最後の第5部「財政再建アラカルト あなたは何を選びますか?」、特に262ページからの歳入と歳出のアラカルトになる。
    そこで関心を持った項目を第1部から第4部に遡って読んでいけばいいのではないか。

    こういったアラカルトは少なくとも与党と野党第1党はもっと全面に出して財政論議を進めて行かなければならないし、野党第2党以下は現状の立場ではワンイシューを唱えていればいいが、仮にも与党や野党第1党になりたいという気概があるのなら、財政再建案を常に腹案として持って置かなければならないと思う。

    日本国民がいつまでも日本国債を買い支えられると考えるのは、先の大戦での破滅から何も学んでいないお花

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    2025年04月05日
  • 持続不可能な財政 再建のための選択肢

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    タイトル通り日本の財政の持続不可能性と破綻するとどうなるか、再建のための選択肢を示した本。表やグラフも多くわかりやすく説得力がある。
    まっとうな内容だが、実行に移されることはなく破綻を迎えることになるのだろうということが残念。

    【目次】
    まえがき
    第1部 「財政再建から逃げ続ける国」の行き着く先
    第2部 シミュレーション日本の財政はどうなるか
    第3部 聖域なき歳出削減何をどう減らすのか
    第4部 公平・公正な税制と納得できる税負担を考える
    第5部財政再建アラカルトあなたは何を選びますか?
    あとがを

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    2025年01月28日
  • 中央銀行は持ちこたえられるか――忍び寄る「経済敗戦」の足音

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    ネタバレ

    財政破綻を日銀の財務諸表の観点から解説。
    ①日銀券を大量発行してインフレになると、誰が損をするのか?(率で課税している税金は増えるが預金は実質目減りするから国民が損をする)、
    ②低利率の国債を大量に保有する中、その量がBS上日銀券発行高をゆうに超え、超過準備が大量になることが許されている日本で、金利をあげると逆鞘が生じ日銀の財務運営が死亡→誰が補填?
    ③無利子国債→政府には一瞬メリットがあるように見えるけど②の問題が残る。

    欧米は金融政策の面でもしっかりと縛りがありできる限度や条件がある。財政の面でも国債の償還ルールなどが日本ほどにはゆるくなく身の丈にあった長期国債の発行が行われてる(日本は

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    2023年05月07日
  • 日本銀行 我が国に迫る危機

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    黒田さんの「黒田バズーカ」はアベノミクスと相まって、その当初は日本の経済を復興させ押し上げるものとの期待が高かったが、結局は10年経っても成果を出さず、かえってあまりにも自己の政策に固執したがために日本を未曾有の危機に晒し、その実験は壮大な失敗に終ろうとしているように思える。

    本書はその金融政策と財政が絡み合ったリスクを、分かりやすくときほどき説明してくれている。

    本書を読んでいると能天気な政治家とマスコミに何をやっているのかと喝を入れたくなる。不勉強な我々もいけないのだが。

    平たく言えば、借りたものは返さなきゃいけないんですよね。もう後世の世代にツケを残すのはいい加減にやめねば。

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    2023年05月04日
  • 日本銀行 我が国に迫る危機

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    MMT理論やリフレ派と呼ばれる政策を真っ向から否定した内容であり、金融に対する知識がなければ読破までの難易度は高い。著者は日銀出身の女性であるが、最新のデータや国際情勢もしっかりと触れられており説得力がある。マイナス金利政策や YCCの功罪についての理論立ても素晴らしい。このままでは日銀も日本財政もいつか破綻すると言う危機意識を感じた。

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    2023年04月30日
  • 中央銀行は持ちこたえられるか――忍び寄る「経済敗戦」の足音

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    中央銀行が出口もはっきりさせないで金融緩和に突き進んでいったのがよく分かる。目先だけよければいい、根本的な解決は後回し。原発政策と同じ構造だ。ちゃんと中長期の展望を持たないととんでもない事態が起こりそう。とんでもない事態が起こるまで見ないふり、リスクに備えて動かない。まさに福島の原発事故と同じ。

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    2021年02月13日
  • 持続不可能な財政 再建のための選択肢

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    20250915-25 我が国の財政は財政規律を失っており、先進国中でも最悪の財政赤字を毎年生み出している。バブル経済崩壊後(って1990年代だよ!)からずっと財政改革の必要性は認識されているはずなのに、景気対策やデフレ対策のための超金融緩和(量的緩和)が長く続いたせいもあって、国民の危機意識は薄いといえよう。そのような状況下で、本書は我が国財政の現状について、丁寧にわかりやすく解説し、最終章ではその処方箋をいくつか提示している。文章は読みやすくとても丁寧だが、ところどころ筆者の焦燥感が湧き出ているような気がする。
    個人的には、為替相場は円高傾向に持っていくべきだし、何よりふるさと納税は即刻廃

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    2025年09月26日
  • 持続不可能な財政 再建のための選択肢

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    日銀を経て日本総研の研究員となった河村氏と、大学教授の藤井氏による共著。日本の財政の現実と、国債に頼らない施策を数々のデータを元に提言している。

    数字の数々を追いかけると結構難解だが、大枠で読んでいても『どうなっているのか、どうすれば良いのか』は分かりやすく解説している。そしてどんな政策を採るにしても痛みは伴い、利害関係の調整にエネルギーを割かれることもわかる。

    国民の総意として大枠(総論)は概ね一致していると思う。しかし現実の痛み(各論)になると尻すぼみしてしまい、結局意識も何も変えられないまま、経済成長が止まってしまった40年をこの国は過ごしてきてしまったということか。

    本書で述べら

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    2025年08月17日
  • 持続不可能な財政 再建のための選択肢

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    政治家たちが減税ポピュリズムに走り、財務省を悪者扱いして楽観論を流布する似非経済評論家がメディアで持て囃される中、著者は一貫して財政再建を主張して来たが、大きく取り上げられることはなかった。
    財政再建は、これ以上後回しに出来ない優先事項にも関わらず、選挙前には安易な減税論や積極財政論が出てくる。
    現在の税制には、不公平で不公正な部分が多くあり、これらを見直すだけでも、財政赤字の削減につなげることが出来ることを認識出来たことは良かった。

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    2025年04月13日
  • 持続不可能な財政 再建のための選択肢

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    世界最悪な財政状況の日本
    日本は国内で借金しているから、破綻することはないと前までは考えていましたが、積み重なる財政赤字を考えたり、円安による資産の目減りを考えたら、劇的な変化は困る気もしますが、プライマリーバランスの均等化は必要な気もしました。
    少子化による日本の衰退や、選挙の度に国民への大盤振る舞いや、年収の壁の財源の捻り出しについての議論ははとんど、なかった気もする。
    結局、20年以上前から言われ続けている議論だけど、少子化も含めて今だにら解決しない所をみると、財政破綻するまで、誰も手をつけない気がしてしまいます。
    痛みに耐えた先に、成果があるなら、若い人は考えるかもしれないけど、有権者

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    2025年03月09日
  • 日本銀行 我が国に迫る危機

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    金利とか国の借金とか耳にしても理解できなかったのでこの本を読みました。

    日銀やその周辺に関してわかりやすく私のような金融の理解が薄い者には助けになりました。

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    2024年09月03日
  • 日本銀行 我が国に迫る危機

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    前半部分の日本の財政状況の説明と黒田異次元緩和の説明が、とても分かりやすくて具体的。
    FRBやECB等との違いの比較もあって、いかに日本の財政が異次元の危機的状況にあるのかが具体的示されていて本当に恐ろしい。
    勉強になるけどやっぱり難しい...

    第6章に、戦後の中央銀行の巨額債務とハイパーインフレの事例が書かれているが、単なる昔話とは思えず、これまた怖い。
    資産税の徴収、政府による債務放棄、新札発行からの預金封鎖...
    これを断行した時の大蔵大臣である渋沢敬三大臣は、新札の顔である渋沢栄一の子っていうのは、現政府からのアラートメッセージなのか?などと下衆な勘ぐりをしたくなってしまった。

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    2024年07月18日
  • 日本銀行 我が国に迫る危機

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     この本で明示的に批判されているのは黒田東彦・前日銀総裁と安部政権だが、本書を突きつけて黒田日銀を責めても暖簾に腕押しだろう。なぜなら彼らは市場参加者の期待、すなわち将来の物価予測を人為的にプラスに形成せんがために「無責任な中央銀行」をわざと演じてきたからだ(中央銀行は将来の物価上昇局面で金利を上げるだろうと市場参加者が予測してしまうと、現在の利下げの効果が薄くなってしまうので)。つまり彼らはいわば確信犯なので、説明不足で無責任だとの批判には冷笑で答えるのみだろう。その日銀の姿勢を奇貨として最も利益を享受したのは安部政権だが、彼らに対する批判も当を失したものとなるに違いない。何せ特に安部元首相

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    2024年02月05日
  • 日本銀行 我が国に迫る危機

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    ある方に勧められたこともあり、読んでみました。

    日本の財政の状態について、日本銀行のあり方を中心に、これまでの日本の状態の推移や外国の状態との比較を通じて、丁寧に説明した本だと思います。
    とくに、日本の債務残高がここまで膨らむことが可能だった(膨らむことを可能にした)理由については、とても納得できましたし、日本の財政が危機的な状態にあることが理解できたと思います。
    また、前の日銀総裁の黒田さんのやり方でよくなかった点も、ある程度理解できたと思います。

    それにしても、日本の学校教育では、政治や財政について学んだり考えたりする機会が少ないですよね。
    政治や財政については、いろいろと経験を積まな

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    2023年08月19日
  • 日本銀行 我が国に迫る危機

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    別の本でも読んだが黒田総裁になってから異常に株式と国債を買い上げてバランスシートが拡大している状況からいかに脱却するか

    崩壊は時間の問題
    利上げをしないと円安の進行がさらに進むはず

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    2023年06月25日
  • 日本銀行 我が国に迫る危機

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    前半、良く分析されていると思った。中盤、戦後の日本が出てきたあたりでうーんとなった。後半は仰る通りなるも、極端か。経済は面白い。もっと勉強は必要と気付かせてくれた1冊。

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    2023年05月13日
  • 中央銀行は持ちこたえられるか――忍び寄る「経済敗戦」の足音

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    『アベノミクスによろしく』より、詳細な異次元の量的緩和政策への懸念と批判。著者のことは、しばらく前にマル激に出演したのを見て知った。抑制が効いた筆致と、著者の職業倫理に共感を持った。

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    2018年03月14日
  • 中央銀行は持ちこたえられるか――忍び寄る「経済敗戦」の足音

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    世界中が仰天した異次元緩和
    2013.04.~
    年間約50兆円という型破りの規模、前代未聞の規模で国債を買い入れてマネタリーベースを供給するという量的質的金融緩和Quantitative and Qualititative Easingを開始。
    質的というのは、ETF指数連動型上場投資信託やJ-REIT不動産投資信託の買い入れが雲拡大し、株や不動産といった資産価格への働きかけも行ったから。

    2014.10.~ 追加緩和で年間約80兆円に増額

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    結果
    QQEの開始から3年半あまりが経過した2016.10.
    消費者物価は、2015.04.以降は前年を僅かに上回る程度の水準に戻る
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    2017年11月07日
  • 中央銀行は持ちこたえられるか――忍び寄る「経済敗戦」の足音

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    日銀の財政ファイナンスを問題視する経済の本。太平洋戦争直後の銀行封鎖・新円切り替えと財産税について細かく書いてあって役に立つ。本当に90%とか取られたんだ…。今まで河村小百合と白井さゆりをごっちゃにしていたけど、別人だった。主張が似ているので混乱してしまった。

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    2017年10月14日
  • 「戦後80年」はあるのか――「本と新聞の大学」講義録

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    本のタイトルにあるように、日本に今後戦後80年は
    くるのかという議題で、現政権を中心に批判する
    下記の講義集
    内田樹氏ー比較敗戦論
    東浩紀-本と新聞と大学は生き残れるか
    木村草太-集団的自衛権問題とはなんだったのか
    山室信一-戦後が戦前に転じるとき
    上野千鶴子-戦後日本の下半身
    河村小百合-この国の財政・経済のこれから
    姜尚中-総括講演
    このなかでも、山室信一氏、上野千鶴子氏、河村小百合氏の
    3本がとても興味を引きました。
    どれも、日本が破綻し、または戦争の道に進むのでは
    ないかという潜在的な恐れを感じる内容です。

    支持率は高いですが、本当に今の政権でいいのでしょうか?
    他人事ではないような

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    2016年11月26日