安田隆夫のレビュー一覧
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とても面白かったです。ドン・キホーテ、本書の中でも書かれているように我々が目にする情報といえば(大手流通企業から広告料をもらっている)マスコミのかなり偏ったネガティブ報道が多い中で、創業者の目線から見たドン・キホーテ誕生話はとても新鮮でした。新聞や雑誌では、ディスカウント業界はデフレの時流に乗って成長した、とよく言われますが、そうではない、つまりドン・キホーテは他社がターゲットにしていない層(および活動時間帯)に新しい価値提供をしたからここまで成功したのであって、ディスカウント業界でも潰れている企業は山ほどある。ということで、本書にもありますが一言で言えば創業者および各従業員の知恵の勝利という
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Posted by ブクログ
ネタバレドン・キホーテ創業者の物語。
慶応大学を卒業しながらも、一時は雀士として生計を立て、苦悩の末に泥棒市場という非正規品を買い取り、販売する店舗を立ち上げる。
深夜も開店することでナイトマーケット感を出し、商品を際立たせるオリジナルPOPを作成するなど、ドン・キホーテにつながる基礎を構築する。
そこから、商品仕入れのノウハウを生かしたジャストという卸商を展開しつつ、ドン・キホーテを立ち上げ、急速な拡大を経て今に至る。途中、有名な放火事件などもあったが、新たなジャンルの小売の王者として君臨している。
著者は、日本の小売発展に寄与した、全国どこでも画一的な店舗を展開し、重要な施策は本部が策定す -
Posted by ブクログ
ゼロからドン・キホーテを立ち上げた安田さんの自叙伝とも言える一冊。何度も出てくる「はらわた」という言葉に代表される、考え抜いて行動する力と仕事をゲームとして楽しむ姿が非常に印象的。
そして読みやすい文章で書いているが仕事と書物を通じて、マーケティングやマクロ経済等ビジネススクールで学ぶような科目の基礎を身につけていることがありありと分かり凄味を感じる。
以下、気に入ったフレーズ。
・考えてもらうは徹底的な権限以上が必要
・信じて頼むことの重要性
・赤字の外食店から譲り受けるソリューション型物件による出店
・プロ経営者をもてはやす風潮への違和感
・62歳で達した、「私欲を捨てて大義 -
Posted by ブクログ
ドンキホーテ創業者が、その歩みについて語った本。日本の厳しい時代に大きくなった会社だけあって、その成功体験は異質である。まさに逆張りの連続であり、苦難の連続である。多くの困難を乗り越え成功を続けてきた創業者の体験は、とても興味深い。面白い本であった。
「(ネガティブモード脱出法)一人で自宅に引きこもる。昼間から雨戸やカーテンを閉めきり、じっと何もせずに過ごす。外出は厳禁。食事は買い置きや出前で済ます。テレビやラジオもつけずに外界の情報はすべてシャットアウトする。できれば布団をひっかぶって、陰々滅滅とした環境の中、仕事のこと、人生のこと、将来のことを徹底的に考え抜くのである。ひたすら悶々と、布