周地者のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最近の出版業界で流行している「~の世界史」というタイトルに便乗した「世界史に学べ」。そこに池上彰の現代教養エッセンスをふりかけた現代ニュース評論本。著者は世界史の講師なので、ジャーナリストの池上氏や佐藤優氏ほどの毒はない。が、それはそれで純粋な教本として読みやすい。最近の国際ニュースでよく出るなんとなくわかった気になっている言葉の意味を、その背景となる歴史を含めて教えてくれる。
「クルド人」って誰?
ウクライナってどういう存在なの?
ユダヤ教とキリスト教とイスラム教は仲が悪いの?
こうしたモヤモヤを解決してくれる。
しかし、改めて思うけど、日本人にとって民族問題、宗教問題というのは実感が -
Posted by ブクログ
世界のニュースの動きに対して、起こっている理由が少し分かった気がする。
歴史を通してみると本当に分かりやすく理解することが出来た。宗教観であったり倫理感や文化が違うため仲良くなれなかったりするのは歴史から紐解くことができる。地政学的な問題だったり外交戦略的な行動や交渉、国内政治向けのための施策など色々な要素が含まれ絡み合い世の中が動いているのがよく分かった。
例えば反日運動は中国にとって共産党の腐敗の目をそらすために利用され、韓国は外交戦略として中国側に着くときにアピールとして使い、アメリカ・日本側に着くときは抑えめにしたりとそれぞれ何らしかの理由がある。これを読んでいると、なるほどと思う -
Posted by ブクログ
世界史の難しさって、その複雑さによるものではないかと思う。
世界史が対象としているのは今のところ主にユーラシア大陸の歴史だと思う。そこでは多くの民族が地続きで存在していて、版図が頻繁にに変わっているから把握が難しい。
茂木先生は、知識をスッキリ腑分けして教えてくれるので分かりやすい。
昔読みやすさが売りの対談本を結構読んでいた。
ある本ではリベラル寄りの著者が「アメリカは常に仮想敵国を作らずにはいられない」みたいな発言をしていて、別の本では保守派の論客が「いやアメリカはモンロー主義を掲げている。そんなはずはない」と云っている。
この本を読み終えて、どちらも50点だなと思った。
実際は複数あ -
Posted by ブクログ
(1と2を読んだ感想)
現在、世界で起きている出来事は過去の世界史の出来事を踏まえているんだよ、というのを懇切丁寧に書いてある本。全般的に読み応えがあるし、納得感も多い。特に宗教が世界史に与えている影響が非常に大きいんだな、というのが深く理解出来たのが収穫。
文章的にも平易で読みやすくてオススメなんだけど、諸手を挙げてオススメできないのが、対中国に対する記載の部分。中国に対してのみ過去の文化をひもといて丁寧に説明してないため、「何でそういう風に判断できるの?」て思って首をかしげてしまう事が多い。例えば、中国経済は実は崩壊寸前とか書いてあるけど、論拠が足りないので説得力が無い。なので、すべての箇