光化学協会のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
(多分高校の授業でやったはずの)酸化と還元の定義から始まり、自然の植物が行なっている光合成の仕組みから、人工光合成の起点となる光触媒の理論まで、端折ることなく丁寧に解説されている。
面白いのは人工光合成で得られる、燃焼させても水しか発生させない理想のエネルギー源であるはずの水素が、単純に化石燃料の代替物とは見られていないこと。すでに化石燃料が普及した現代では、水素利用のためのインフラ再投資に莫大な費用がかかるため、まずはエチレンやプロピレンなどの化学原料の生成に利用するのが現実的だという。考えてみればエネルギー源はあらゆる産業のプラットフォームなので安ければ安いほど良く、エネルギー供給それ -
Posted by ブクログ
ネタバレ人口とはartificial、とMan-Madeの二つの意味。自然界にあるものを人工化する、自然界にないものを作る人工物、の違い。
水と二酸化炭素に太陽光エネルギーを加えて、炭水化物と酸をを作る。
炭水化物を燃やして(酸素と結合)、エネルギーを取り出し水と二酸化炭素を作る。
樹木の生長期間程度の時間で燃やすなら二酸化炭素は増減しない。石炭石油天然ガスなどは、長い時間かかって貯めたものを短期間でエネルギーを取り出してしまう。=カーボンプラス。
太陽光エネルギー変換効率は光合成は低く1%に満たない。太陽光発電は15%を超える。太陽電池はエネルギー変換効率から見て有望。
エネルギーとして電気ではな -
Posted by ブクログ
本来、ブルーバックスは、学者や学生だけでなく、産業人、セールスマン、家庭の主婦まで読めるように作られている(はず。巻末の「発刊のことば」によれば)。
もっとも本書のように、化学反応式が多用されているようなものは、自分も含む、いわゆる”文系”の読者にとっては「難読本」の一種だろう。
一個一個ググりながら調べていけば、全部理解できるのかもしれないが。。。
ただ、読み方を工夫すれば、必要な情報だけを選択して理解することは可能だ。
自分の場合、
1.人工光合成の基礎、2.今、技術的にできることできないこと、3.競合技術、4.実用化への課題、時間軸
を知りたかったので、関連する部分を拾い読みした