大平徹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今年一番と言っても良い。良書。
一般的にミクロの物理現象である「ゆらぎ」「ノイズ」「遅れ」という不確実性についてのお話。普通の人は興味がない事柄を具体例と抽象をうまく結び付けていて興味深い本となっている。
ゆらぎ
・・・共鳴により増幅する。スポーツで言えばサーフィン、ブランコ(リズムとタイミングで力を得る)
ラジオは回路の振動数と電波の周波数を合わせる共鳴運動だし、吊り橋の崩壊は吊り橋の固有振動数と行進の振動数が一致した時にしばしば起こる。その他、共鳴を利用した器具として電子レンジがある。
共鳴が好ましくない場合、ゆらぎをゆらぎで止める制振という方法が伝統的にある(五重塔など)
ノイズ・ -
Posted by ブクログ
地震や火山噴火などの自然科学に関する予測、自動運転やがんの5年生存率、犯人当てでの「ベイズの定理」などの社会現象や生活に関する予測、ゴールドバッハの予想や重力波など科学や技術の予測など、身近にある話題を盛り込んである。数式は紹介程度で、多くの人が読みやすく親しみやすい内容になっている。
新型コロナウイルスの感染で話題になったSIRモデルや、ランダムウォーカー、囚人のジレンマ、AIを用いた企業破たんの予測にも触れている。
中学生くらいからなら面白く読めると思う。この辺に興味のある人は、すでにしっている内容かと思う。
興味深かった点。
胃がんの5年生存率では、最初の1年が無事であれば、そこから