竹若理衣のレビュー一覧

  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    フランスの田舎町の古い城館には、科学者スタンガーソン博士と令嬢のマチルド嬢が使用人たちと暮らしていた。
    ある夜、実験を続けていたスタンガーソン博士と老僕は、実験室のすぐ隣のマチルド嬢の部屋、別名「黄色い部屋」と呼ばれる部屋からマチルド嬢の悲鳴と銃声を聞く。スタンガーソン博士と使用人たちはなんとか扉をたたき破って黄色い部屋になだれ込むと、大怪我をしたマチルド嬢が倒れている。しかし完全な密室の黄色い部屋に犯人の姿はないではないか!

    この事件捜査に呼ばれたのはパリ警視庁の刑事であるフレデリック・ランサン。だがこの事件を何としても自分で解決したい!と張り切る若者がいた。まだ18歳の新聞記者ジョゼフ・ルールタビーユだ。彼は数年前から観察力、論理的な考え方から、すでにいくつかの事件の真相を見抜き、新聞社でも大いに信頼されていた。そしてルールタビーユはマチルド嬢を見かけたことがあったのだが、彼の幼い頃の思い出の女性と同じ香りを持っていたのだ。あの女性と同じ香りを持つマチルド嬢を助けたいという気持ちがあった。

    人当たりの良さ、頭の良さで事件関係者に近づいたルールタビーユは、被害者のマチルド嬢は犯人をかばっているのではないか?との疑問を持つのだった。

    ===
    子供の頃に児童向け簡易版で読んだので「トリック」だけは知っている状態で読んだのですが、さすが小説としても、探偵ものとしても面白かったです。
    スタンガーソン博士の実験内容が「物質の消滅」で、そしたら自分の眼の前で犯人が完全密室から完全消滅した!というのもよくできているなあ。

    この時代のフランスの田舎町の様子や、世間の様子も感じられます。
    ルールタビーユが「事件の真相は分かりましたが、あと4時間は公表できません」と言われてあっさり承諾する裁判官とか、世間がゆったりしてたんだなーとも。
    マチルド嬢の秘密は、大人になった今ならなんとなく察せられた。
    しかしこの『黄色い部屋の秘密』で明かされたのは、あくまでも密室から完全消滅したかのような犯罪の解決で、ルールタビーユの過去(まだ18歳なのに)とか、マチルド嬢の秘密の一端に関しては『黒衣婦人の香り』に続くらしい。そっちも読まなければいけないではないか。

    ところどころでエドガー・アラン・ポーや、コナン・ドイルを悪く書いているんですが、ガストン・ルルーはコナン・ドイルのファンらしい・笑

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    2025年05月06日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    完璧な密室に、目の前で消える犯人…
    絶対にありえないはずの状況に、あくまでも『論理』に従って謎を解いていくルールタビーユが最高にクール。
    歴史に名を残していることだけあって、これは間違いない名作です。トリックも期待以上のもの。
    新訳版を購入して正解でした。とても自然かつ秀逸な訳で翻訳物独特の読みづらさを全く感じなかった。こんなにページをめくる手がとまらなくなったのは、とても久々。読み終わったあとも後引く面白さに、にやにやしてます。

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    2015年11月12日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    ネタバレ

    横溝と乱歩が推してるので読んだ。乱歩のトリック集でネタバレくらったので、読んだけどそれでもわからんかった。

    犯人の男がそれまで全然出てこなかったキャラとして出てきたのが気にくわない。緋色の研究のモルモン教徒並みに気にくわない。

    でも密室や人間消失トリックなど、そういうことか!の部分は面白かった。
    人間消失トリックは金田一でも横溝でも見たが。

    最後に赤ん坊が~とあるし、訳者あとがきでも父親殺しと言ってるのでそういうことなのだろう。
    ルールタビーユ賢すぎるな。工藤新一や金田一一の元祖的な存在だな。

    続編は読む気はあんま起きない。
    最後まで読んでからオペラ座の殺人の作者だと思い出した。

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    2025年03月17日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    ネタバレ

    完全な密室らしいのでとんでもないこじつけトリックが明かされるのかなと思っていたら、意外と常識的というか、現実寄りな真相だった。
    事件解決に至るまでの紆余曲折の中に予期しないストーリーが隠されていて、二重に楽しめた。

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    2023年04月27日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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     密室殺人ミステリーの古典的名作とされる一冊。初めて読んだが、「あ、なるほどね。」といういい意味で言われてみれば確かに、という盲点をつかれた。110年以上前に書かれたことも踏まえれば、今読んでも楽しめると思う。最後は結末が気になって一気に読んでしまった。
     ちなみに、主人公の少年記者ルールタビーユものは、本書の続編の「黒衣婦人の香り」を含めて数作あるが、必ずしもミステリーとして書かれているわけではなく、本書と上記の続編を除くと、邦訳もほとんどなされていないようだ。その辺の背景は、続編のネタバレ的に本書のあとがきに詳しく書いてあって、納得した。「少年記者ルールタビーユ」で本格ミステリーものが量産されていれば、結構人気が出たかもしれない。ルールタビーユのキャラは好き嫌いがはっきりしそうだけど。
     

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    2022年08月15日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    密室ミステリ。ルールタビーユという、少年新聞記者が探偵役っていうのが面白い。
    結末の引っ張り方と、解決の仕方が刑事には思いつかない感じで良い。
    犯人はわかってしまったんだけど、登場人物の話し方とか、メガネや森番といった脇役、小物のトリックなどが生き生きとしていて楽しかった。

    ルルーのミステリはこれしか知らないんだけど、他にも入手できるんでしょうか?

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    2021年02月16日
  • 死を告げられた女

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    イングリッド・デジュール『死を告げられた女』ハヤカワ文庫。

    著者の第6作にして、邦訳第1作。プロローグのハードな描写から一転、本編に入ると、ありきたりのロマンス・サスペンス物かと思うような展開が続く。ハズレ作品かと侮っていたのだが、中盤を過ぎると物語は予想もしない方向に展開し、驚愕の結末が待っていた。前半は少し我慢しつつ、後半に備えて心して読むべき作品。

    舞台はシャルリー・エブド襲撃事件後のパリ。過激派にリクルートされた子女を奪回する活動を行う女性活動家のハイコは過激派に死刑宣告を下され、命を狙われる。ハイコの警護を依頼されたアフガニスタンからの帰還兵ラースは彼女の活動に疑念を抱く…

    思い切りの良いプロットと現実世界をベースにした迫力のあるリアルな描写。壮絶な過去を抱えるハイコとラースの二人の出会いは予想も出来ない未来へと誘う。

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    2017年03月27日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    ネタバレ

    黄色い部屋の謎、人体消失の廊下の謎、銃で撃たれたはずなのに刺殺の死体。この作品の謎は大きく分けるとこの3つだった。特に1つ目と2つ目が難題で、これどういうトリックなんだろうな~と思いながら読んでいた。
    窓も扉も締め切られている密室で、犯人はそこからどう脱出したのか!?という古典的な謎。しかも密室も隠し部屋などがない完全な密室。
    この事件、最後に男が一人死んだけど、狙われていた科学者の娘は死ななかったのは驚いた。その娘が犯人に秘密を握られているから犯人のことを知っていても言えなかったという流れはよくあるやつだなと思った(1907年の作品なので当時ではかなり新鮮だったのかもしれない)
    密室はガチ密室で、本当に襲われたのはもっと前で、娘が悲鳴を上げたときは部屋に一人でしたという真相は、「なあんだ」ではあった。事前に「なあんだ」と思うようなもの、と探偵自らが言ってたので期待値下げれていてよかった。
    人体消失廊下の謎も、言われてみればたしかにという真相だった。
    犯人も結構驚いた。この中にいる……?誰だ……?と思ってたが、なんだかんだあの優秀刑事を犯人候補から外していた自分に気づかされた。こいつはかませ犬的な役割なんだろうなと思っていた……。
    犯人のシンプルな驚きもあったし、密室と人体消失廊下の謎も面白かった。娘の秘密は犯罪者と結婚して子供まで生んでいたという内容で、まあそんなもんだよなという感じだった。
    1907年の作品だということを鑑みるとすごくよくできたミステリだと思う。真相がわかってしまうと「なんだそんなことだったんか」って感じだったが、謎のひとつひとつ、手掛かりのひとつひとつが真相に関連していて面白かった。
    探偵が登場人物の前で真相を明かすパート、本格ミステリの醍醐味のひとつだなと思う。

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    2026年08月17日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    ネタバレ

    初めて密室を取り扱ったらしいミステリ作品。新参新聞記者ルールタビーユが持ち前の頭脳で事件を解決していくお話。彼はやり手の刑事であるラルサンに憧れ、そしてライバルとして認めているものの、実際には彼が犯人だった、という超展開。密室トリックの謎はそれなりに面白かったけど、とにかく謎の解明に時間がかかりすぎ!読んでも読んでもまだ言えないです、の連続でちょっと疲れてしまった。あと若いからかルールタビーユの言動も後先考えない感じで探偵として大丈夫かなってなった。

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    2025年04月08日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    新聞連載作品なので、引っ張る引っ張る。
    トリックが若干大雑把なのは時代的に仕方がないか?
    (アガサ・クリスティーの20年くらい前)

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    2022年04月17日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    密室ものとして名高い一冊。

    正直、事件の謎解き部分は無理矢理感が強い。
    だが、事件の舞台や場面のゴシック感など、とても魅力的な要素が多く含まれる。

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    2020年06月06日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    古き良き時代のミステリ小説という一冊。新装版の表紙もスタイリッシュでお洒落。ただし、この時期のミステリものを読んでいると「ノックスの十戒」に抵触しないのか…?と疑問に思ってしまう展開がチラホラ見られてしまう。何度も言うようだが、表紙はあり得ないくらいお洒落。

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    2019年05月05日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    時代が時代なので情報の後出しや超展開、リアリティに欠くトリックなど突っ込みどころは多いが、ルールタビーユのいかにもな名探偵ぶり、それを盛り上げる議論、法廷場面の演出、巧みな話運びなど「探偵小説」として楽しめる。三津田信三など後世の作家への多大な影響も読み取れる点にも価値がある。

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    2016年04月27日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    初めて完全な密室を取り入れた歴史的価値のある作品。「黄色い部屋」の密室殺人未遂事件だけでなく、T字型廊下での瞬間人間消失事件も心理的な盲点を突いたトリックで素晴らしいと思います。
    しかし、読者が推理に参加するためのデータが全て提示されないですし、犯人が被弾しているのに身体検査をしない、わざわざ犯人を逃がす必要があるのかなど首を傾げたくなる部分があり、推理小説としての評価は今一つと言わざるを得ないと思います。

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    2016年01月06日