ニーナ・ブラジョーンのレビュー一覧

  • 獣の記憶

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    過去の未解決事件の中でも18世紀フランスで起きたジェヴォーダンの獣事件は好きなモチーフだ。狼のような未知の獣に100人以上の女、子供が惨殺された。この事件に博物学者の卵トマが挑む、スロヴェニアが生んだ歴史ミステリ&ロマンスの傑作。犯人は本当に狼か未知の生物か、それとも狼男なのか。トマはジェヴォーダンの領主の城で獣に襲われたが生き延びた貴族の娘イザベルに出会う。立場が違うからこそ焦れったいまでに静かに燃え上がる2人のロマンスは鉄板。犯人(獣)の正体も恋の行方もどうなるのか、ページをめくる手が止まらない。どんな結末を用意してるのかと思ったら裏の裏をかく予想外の結末。読後も興奮して眠れず今朝

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    2022年06月07日
  • 獣の記憶

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    予想外に面白かった。未だに謎のジェヴォーダンの獣事件を、若き博物学者を主人公にした物語にして、ひとつの解に結びつけている。やっぱ獣の正体はそうなのかなぁ?

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    2018年05月17日
  • 獣の記憶

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    かつてあった獣の殺戮事件。それをもとにつくられているのだけど、これはもう一気読み。獣をめぐっての作者の想像力はこちらにもどんどん伝わってくる。結末は予想できるもののそれを上回るワクワク感。よかったです。

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    2016年05月30日
  • 獣の記憶

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    18世紀フランスのジェヴォーダン地方で実際に起きた謎の獣による連続惨殺事件を扱った作品。
    ルイ15世の指示により謎の獣を捕獲するべくジェヴォーダンへ向かう銃士らに同行する博物学者の卵トマ。

    ジェヴォーダンの獣事件は当然ながら当時のフランスのひとびとを恐怖に陥れた。見たこともない獣に女子供が何人も惨殺されては恐怖しかないだろう。
    しかし、残念なことに都であるパリから遠く離れた田舎であり、国王他主要なひとびとの命に関わる問題ではないために、それらしき獣を捕獲した後は、事件は解決したとして幕引きを図ってしまう。
    こういうところは現代でも変わらないのではないだろうか。
    首都のような被害が国家の存亡に

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    2016年05月04日
  • 獣の記憶

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    ジェヴォーダンの獣って映画も作られたし有名。実際にフランスで起こった出来事。事実は犬と狼のミックスが「野獣」だったということに。今作はフィクション。17歳の若き生物学者の見習いが主人公。まだ自分の足で勉強してる時期。なぜ野生の動物が短期間に人を襲うのか?腹がへらない限り狩りはしないはず。。。この鋭利な斬れ方は刃物でしかありえない。。。謎に向かいます。当時は穏便にかたが付くように隠蔽されたようだが、本物の「野獣」は人間なのに、無垢な動物達が利用されて可哀想。結構読ませる、読みやすい本だった。

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    2020年04月25日
  • 獣の記憶

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    18世紀フランスの「ジェヴォーダンの獣」事件で謎のままとなっている野獣の正体は何であったのか、博物学者を志すトマの目で事件を追う。ゴシックに傾くのかと思いきや、人間が人間ではなくなる闇を突きつけてくる。

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    2016年01月25日