保苅瑞穂のレビュー一覧

  • モンテーニュの書斎 『エセー』を読む

    Posted by ブクログ

    キーン、ツーン、グサッ。言葉、思想が様々な形で沁み、突き刺さる。エセー自体だけではなく作者の解釈も素晴らしい。良書。

    0
    2017年08月21日
  • ポール・ヴァレリーの遺言 わたしたちはどんな時代を生きているのか?

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ヴァレリーの講演と自身のパリでの生活や男爵夫人の家での下宿生活、ワーズワースの水仙に出会い文学を志したことなど個人の経験を織り交ぜながら、深く広い知識を持って近代フランスの科学、文化と伝統、国民性の成り立ちと世界大戦による荒廃という試練、現代フランス、現代社会・文明が置かれている機械化と物質による支配について綴る。

    ヴォルテールが異端審問を糾弾し言論の自由、人権の意識が上流階級のみならず市民に萌し、革命の素地を育んだ。
    ヴァレリーの講演から、ヨーロッパの科学と知識による優位が20世紀になり失われてゆき大戦により深刻なダメージを受けたという。また現代文明により物質と機械により人が支配され追い立

    0
    2023年05月19日
  • モンテーニュ よく生き、よく死ぬために

    Posted by ブクログ

    『エセー』で知られるモンテーニュの生涯を、『エセー』に見られる記述を中心として描く。自己省察が『エセー』のテーマであるが、それを行うためにモンテーニュは様々な他者を持ち出す。それは人喰い人種であったり、当時の宗教戦争であったり、風景描写であったり…、だから、モンテーニュにおいて、自己を見つめることと世界に目を向けることは何ら矛盾していない。むしろ、世界を考察することが自己省察につながる。『エセー』をただの自己省察の文学だと考えていた者にとって、この指摘は非常に啓蒙的であった。

    0
    2016年04月07日