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名文家として知られる第一級のフランス文学者が、長年にわたって胸の内に秘めてきたモンテーニュへの思いを解き放ち、書き綴った名著。モンテーニュの生涯をたどりながら『エセー』の重要なくだりを引用しつつ考察し、またモンテーニュの生涯に戻っていく。そのおだやかなまなざしに貫かれた筆致から、人類の偉大な遺産である巨大な書物の全容が、そしてそこに刻まれた人間の真実である「生」と「死」の本質が浮かび上がってくる。(講談社学術文庫)
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Posted by ブクログ 2016年04月07日
『エセー』で知られるモンテーニュの生涯を、『エセー』に見られる記述を中心として描く。自己省察が『エセー』のテーマであるが、それを行うためにモンテーニュは様々な他者を持ち出す。それは人喰い人種であったり、当時の宗教戦争であったり、風景描写であったり…、だから、モンテーニュにおいて、自己を見つめることと...続きを読む世界に目を向けることは何ら矛盾していない。むしろ、世界を考察することが自己省察につながる。『エセー』をただの自己省察の文学だと考えていた者にとって、この指摘は非常に啓蒙的であった。
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