とあるご縁で手に入れた本。解説にもあるように、二・二六事件で蹶起将校として参じながらも「観察者」としての側面を持っていた山本又だからこそ書けたと思われる描写で、たいへん勉強になる。蹶起将校たちの空気感を、山本又は客観的に捉えられる立場にいたのであろうことが伝わってくる。
現代語訳、原文、解説という
...続きを読む三部構成のおかげで、読み物としても資料としても扱える本になっているのがいい。
獄中で事件を回想した記述が元なので、多少史実と違う部分があり、そこは注意が必要だけれども、解説でそのあたりも一通りフォローされている。