【感想・ネタバレ】二・二六事件蹶起将校 最後の手記のレビュー

あらすじ

昭和11年2月26日、青年将校たちに率いられた約1500名の兵士は、首相官邸、警視庁などを占拠し、高橋是清大蔵大臣ら三人の要人を暗殺した--これが日本近代史上、最大のクーデター、二・二六事件である。
青年将校たちは何を思い、決起したのか。事件から72年後、獄中手記「二・二六事件日本革命史」が発見された。決起将校の中心人物・安藤輝三から依頼され、みずからも決起に参加した当時42歳の予備将校が見た激動の四日間が、そこには詳細に記されていた。

昭和史研究家の第一人者、保阪正康氏の長文の解説つき。

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Posted by ブクログ

とあるご縁で手に入れた本。解説にもあるように、二・二六事件で蹶起将校として参じながらも「観察者」としての側面を持っていた山本又だからこそ書けたと思われる描写で、たいへん勉強になる。蹶起将校たちの空気感を、山本又は客観的に捉えられる立場にいたのであろうことが伝わってくる。

現代語訳、原文、解説という三部構成のおかげで、読み物としても資料としても扱える本になっているのがいい。

獄中で事件を回想した記述が元なので、多少史実と違う部分があり、そこは注意が必要だけれども、解説でそのあたりも一通りフォローされている。

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2016年10月10日

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