宮ノ川顕のレビュー一覧

  • おとうとの木

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    僕のホラー小説の歴史、1冊目であるホラー大賞受賞作『化身』の著者の受賞第一作。
    前作同様、雰囲気から僕の好きなものだった。
    この感覚を言葉で表すのは難しいんだけど、強いて言うならば、
    客観視でもなければ感情移入して入り込んでいるわけでもなく、物語の世界のさらに奥で展開を見守っているような、そんな感じ。
    神聖な雰囲気が上手いこと効いて、美しさや哀しさ、おぞましさが際立っていた。

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    2011年09月26日
  • 化身

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    面白かったー。かなり自分好みな作品。
    「化身」「雷魚」「幸せという名のインコ」3作品の短篇集。
    特に「化身」はイメージしていた意味合いが異なっていて、それが新鮮に楽しめた。
    あと「幸せという名のインコ」、ある一言でゾクッーーーーってして、かなり衝撃的な作品だった。
    自分とはすごく相性のいい作品で久々に楽しめたかな。

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    2013年12月31日
  • 化身

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    第16回日本ホラー小説大賞大賞受賞作『化身』!その他に『雷魚』『幸せという名のインコ』収録!『化身』が面白かった!個人的には『雷魚』は微妙だった!『幸せという名のインコ』は後半ゾクッとする感じが良かった!全体的に面白い本!

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    2012年07月26日
  • 斬首刀

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    不思議な余韻を残す話だったなぁ・・・。作者の宮ノ川さんから「エンタメを強く意識した」と聞いていたけど、そんな感じでもなく。。。相変わらず、読みやすく、美しい文章なので、私の思うエンタメとは違うだけかもしれないけど。でも、今までの2作とはあきらかに違う感じではある。登場人物(犬含むw)が魅力的ですね。会話が多い感じ。戦争を取り入れた作品は、どうしても重くなる。そして、やっぱり苦手。暗い気持ちになる。でも、いろんなことを考えさせられる。やっぱり、静かな月の光を感じるところは、宮ノ川さんらしいかな。応援したい作家さんです。

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    2011年12月25日
  • 化身

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    2011/11/01。日本ホラー小説大賞の大賞受賞作『化身』ほか二編収録。
    『化身』は面白かった!文章を読みながら頭に浮かんでくるイメージを楽しめたし、あまり怖いという感じは無かったけど引き込まれました。不思議な話です。
    三話目の『幸せという名のインコ』は、結末はなんとなく予想がついてしまったけど、起承転結コンパクトにまとまっていて好きです。世にも奇妙な物語とかで映像化されたらもっと怖さを楽しめるかも?インコに演技させるのは難しいかな。
    それにしても日本ホラー小説大賞って開催回によって怖さまちまちですね。

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    2011年11月02日
  • 化身

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    表題作はある程度の予想通りだったが、他2編がむしろ素晴らしかった。これは思わぬ掘り出し物だ。ホラー文庫って正直ちょっと偏見持ってたんだけど、この著者の力量は本物ですね。過程の描写がすごく上手だと思いました。また、3編ともその余韻を残す終わり方がとても好ましく感じた。著者の大成を願います。
    「化身」
    生きるということ。守るということ。失うということ。
    「雷魚」
    僕の夏休み。背伸び。階段をひとつ。人を想う。
    「幸せという名のインコ」
    すりかわった願い。果てのない欲望。

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    2011年09月12日
  • 化身

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     第16回日本ホラー小説大賞受賞、3篇の小説すべてに共通するが、怖いというよりも不思議なお話しである。『幸せという名のインコ』のラストにはぞっとさせられた。都市伝説風な小説である。

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    2014年10月31日
  • 化身

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    表題作の「化身」はなかなかの傑作だと思う。
    セリフを一切使わずに、淡々と、冷静に分析しつつ進んで行く物語に、
    ホラーとは違う、一種のドキュメンタリー的な要素があって引き込まれた。

    ただ、他の2作は正直なところ微妙。
    表題が秀作すぎたためか、
    後の2作の肩すかし感が・・・。

    表題作だけなら五つ星だった。

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    2012年02月10日
  • 化身

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    ネタバレ

    ホラーではないホラー大賞。

    とある密林で、人知れず坩堝状の池に嵌って何年間も生きた男の話。
    ソリッドホラーを期待したいけど、描写がやたらと綺麗で、恐ろしさを感じない。
    環境に適応する中で、徐徐に身体が変わっていくことを、恐怖を煽らず書いているため、流れるように読めてしまう。一文の形容詞量も適切で、文章力の高さを感じる。

    が、怖くないので星3つ。

    ドラム缶と蟹の方が怖い。

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    2012年01月16日
  • 斬首刀

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    魂のこもった刀、現実世界と霊世界…現実味のあるタッチで描かれている。

    幻の原爆を米軍基地で爆発させるというアイデァは凄いが、その後の事を考えると…とんでもない事です。

    ミステリー&ファンタジーな感じでしょうか。

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    2011年12月25日
  • 化身

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    ネタバレ

     最近のハードなホラーが好きな人には駄目だと思う。表題作のタイトルはグロテスクな描写や自分の体が変容する恐怖を期待させるが、そういうものは何も無い。描写力はあるがグロテスクでなく綺麗と感じさせるものだし、恐怖でなく楽しい感じだ。逆に、最初から楽しいものを期待して買うと表題作は楽しめると思う。他の二つについて。表題作で見られた発想の良さが少しでも感じられる第2編・3編を期待してたらあてが外れた。どこかで読んだようなありふれた話で、がっかりした。でも筆力は相当なものなので、安心して読める。文庫版で気楽に読むには良いかもしれない。 

    ・「化身」
     特殊な環境に遭難した主人公が、日々を生きる中、体が

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    2011年11月20日
  • おとうとの木

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    デビュー作の「化身」が良かったので今回も期待して読みました!

    何だかファンタジックなんですが、
    なかなか残酷な話だよね。
    終わり方が好きでした。

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    2010年11月24日
  • おとうとの木

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    「化身」の変身と「幸せと言う名の鳥」の家族のお父さん目線の話を合わせて水で薄めて長編にしたような話。この人個人のプロフィールを見てしまったら作品の背景が見えてしまった気がして・・・。よって、実際あったらそりゃあ不気味だけれどもなんだか誰かのBLOGを連続で読んでるみたいな気になった。内容についても「父親の理不尽な悪意の原因」がそこまで納得いく感じもなかったし。短編の人なのかな・・。(-_-)

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    2010年09月28日
  • おとうとの木

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    前作「化身」が最高にゾクゾク、ブルブルとさせてくれた秀逸な
    ホラーで新作をごっつ楽しみにしていた新鋭な作家さん。
    とうとう新作出ますたー...ということで他の積本を尻目に
    優先度マックスで読書開始。

    ...
    ......
    .........

    あー...こっちの路線なのかぁ。強いて言えば、その「化身」に収録
    されていた別の作品「幸せという名のインコ」に近い雰囲気ですかね。
    「化身」で見られたような異常な状況かつ、異端の発想で繰り広げられる
    脳内サイケデリックなあの感覚を味わう作品ではなかったス。
    まぁ、長編ってこともあるし、そもそも「化身」を期待していた訳では
    ないんですが...個人的な想い

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    2010年07月29日