シェリー・ディクスン・カーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
個人的には結構好き。
19世紀にタイムスリップするとか、切りさきジャックとかわくわくする題材ばっか。
たとえ19世紀に飛ばされたとしても、自分は21世紀の人間だから有利だ、とか考えたのは同感。
実際には技術とか資材とかないと大して変わらない気がする。
違うのは、科学に対する少しばかりの知識ぐらいかな?
普段、江戸時代に行って新撰組に会いたい、とか、明治・大正時代のレトロチックな雰囲気を体験したい、とか思ってても、実際には現代よりも大変みたいな感じかな?
洋服一つ着るのにもあんなに苦労するとか、現代だったらありえない。
やっぱり理想と現実は違うわ。
ケイティが割とすぐに順応しちゃうとか、タ -
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Posted by ブクログ
タイムスリップミステリー。
ヴィクトリア朝時代に飛ぶ今どきの15歳の女の子が切り裂きジャックの謎に挑む。
コニーウィリスも1800年代に飛ぶ小説を書いてましたが、英国人はヴィクトリア朝時代好きですね。日本人が江戸時代好きなのと同じなのかも知れませんが。
現在の知識と論理的思考を活かして切り裂きジャックの犯行を止めて、且つ犯人を掴まえようとするが、主人公に歴史的素養が有るわけでもなくタイムスリップした時代で仲良し3人組で奮闘するジュブナイル小説になっている。まぁ、それが好きならそれでもいいんだけど。
コニーウィリスの歴史学部シリーズなんかを期待する向きにはちょっと方向性が違う。
ロンドンストーン -
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Posted by ブクログ
正直、真ん中あたりまでは「誰が犯人だろう?」みたいなミステリーとしてのワクワクと、19世紀のロンドンを恐怖に陥れた切り裂きジャックに対する恐怖からのホラーとしてのワクワクで面白かった。
でも、読めば読むほど後半が失速していった。
まず、犯人はアイツだけはないだろう、というような奴だった。
探偵=犯人という禁じ手は肯定できても、アイツが犯人は肯定できない。
私が読む限り、作中に犯人であることを示唆するヒントが本人の自白しかない。
それでは、ミステリーとしては成立しないのではないか?
次に、最後の方が駆け足過ぎて、えっ、何が起きているの?みたいな感じで、読者が置いてけぼり状態だった。
そのせい -
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Posted by ブクログ
作者は何と、御大カーの孫娘。可憐なヒロインがヴィクトリア朝のロンドンにタイムトラベルして、切り裂きジャックの犯行を止めようとする。そこで出会うのはオスカー・ワイルドにブラム・ストーカーにホイッスラー。時を隔てた恋もある。まあ、これほど華やかなお話もあまりあるまい。
展開がどうもバタバタしていることとか、タイムトラベルの扱いがあまりに大ざっぱであることとか、なんだかなあと思うのだが、ぐんぐん読ませる語りの魅力がある。切り裂きジャックの正体を暴いてこれで終わりかと思えば、その後のことが実は核心だったのだとわかるあたりは、ページをめくる手が止まらない。雰囲気たっぷりの語りはおじいちゃん譲りか?など -