上月一式のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
エレノアとともにアバロンの不正をあばいたハルは、「月面の英雄」として多くの人びとに知られることになります。一方、大学を卒業したクリスは、E・J・ロックバーグ銀行に就職し、めざましい活躍をしていました。そのロックバーグ銀行が、不動産ローンをまとめた証券を売り出し、大きな注目を浴びます。しかしハルは、「悲観の帝王」と呼ばれる投資家のドクター・ウォレスが疑いの目を向けていることを知り、不動産ブームに沸く市場に逆行する判断をくだします。
その後、ハルにとって因縁の相手であるバートンから、ある取引がもちかけられます。バートンが、ハルのもとからゆくえをくらましていたハガナと協力関係にあることを知り、バートンとの交渉に臨みます。
「電撃文庫」のなかでもかなり分厚い本ですが、前半と後半で明確にストーリーがわかれています。前半は、前巻でやや不憫なキャラだったクリスが新しい道をあゆみはじめたことが明確にえがかれており、サブヒロインとしては読者の印象にのこるあつかいになっています。他方、ハガナのいない前巻ではおおむねメイン・ヒロインに近い立ち位置だったエレノアのその後もえがかれていますが、こちらはややおざなりなあつかいです。本シリーズを経済小説としてたのしんでいる読者にとってはさほど重要なことではないのかもしれませんが、ラブコメとして読んでいる読者の一人としては、すこし残念に感じてしまいました。 -
Posted by ブクログ
バートンによって煮え湯を飲まされ、ハガナも教会を出ていったあと、ハルは株式市場から離れて、勤労奨学生として役所で仕事をしながら大学に通っていました。そんな彼に、エレノア・シュバイツェルという女性が投資家としての彼の才能に注目し、クリス・クーンを通して彼を雇いたいという話をもちかけてきます。こうしてハルは、余年のブランクを経て、ふたたび金融の世界に立ち返ることになります。
クリスとともに「シュバイツェル・インベストメント」の一員として仕事をはじめたハルは、あるときエレノアのほんとうのねらいが巨大企業アバロンの闇をあばくことにあると聞かされます。彼は、エレノアを支えようとしますが、やがて彼自身にも因縁のある人物がかかわっていることを知ることになります。
前巻で手痛い目にあったこともあり、すこしおとなになったハルのすがたがえがかれています。