中川雅之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者は同世代なんだろうな、と思ったら8つも若かった。
すごいモノを読んだなというのが一番の感想。
全ての文がぐいぐい刺さってくる。
もしかしたら、日経の記者とはいえ、経済学系ではなく文学系の学部を出ている著者の経歴も関係するか。
著者は恐らく貧困とは無縁のエリート。
エリートが出来得る一番の貧困対策を模索したのだろう。
それは慈善でも憐れみでもない、投資だと。
全てが腑に落ちた。
特に教育費の面で、教育がギャンブルであるという指摘には激しく同意。
一面を照らしているだけであることを念頭に置いて、広く読まれるといいなと思う。
特にバフル世代より上の方々に。
さらに団塊より上の方々には、あなた方が -
Posted by ブクログ
貧困とは縁がなさそうな購読者層を抱える日本経済新聞社の社員が投資の観点から貧困問題を取り上げる一冊です。
本書の中で登場する母子家庭の為のシャアハウスを運営する企業の社長は云う。
『事業として成り立つモデルでなければ、長続きはしない。ひとり親を「助けよう」という気持ちが強すぎると、それは福祉の領域になる。』
投資とは未来のために今お金を使うこと。何かを解決するためにお金を使い方はいろいろあるが、こういうことがとても大事だと思う。
貧困ビジネスが弱者の為の公的扶助から収奪行為をするのとは対照的に、貧困を投資の観点から捉え、貧困を解決するためにビジネスを創造することはとても素晴らしいことだと思う。