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日本の相対的貧困は、およそ2000万人――。75歳以上の後期高齢者よりも多いこの国の貧困層は、この先3000万人まで増えるとも言われています。そしてこの病巣は静かに、けれども急速に、日本に暮らすあらゆる人々の生活を蝕み始めています。
ひとり親、女性、子供…。これまで貧困は、社会的弱者の課題として語られることが多かったはずです。けれど貧困は今や「一部の弱者の問題」として片付けられる存在ではなくなっています。
困窮者の増加が消費を減退させ、人材不足を進め、ひいては国力を衰退させる――。
経済記者が正面から取り組んで見えてきたのは、貧困問題が日本経済や日本社会に及ぼす影響の大きさでした。「かわいそう論」はもう通用しません。求められるのは、貧困を「慈善」でなく「投資」ととらえ直す視点の転換です。企業やビジネスパーソンにできることは何か。貧困を巡る日本の現状と課題、そして解決の糸口を「経済的観点」から分析した初のルポルタージュ。
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Posted by ブクログ
著者は同世代なんだろうな、と思ったら8つも若かった。
すごいモノを読んだなというのが一番の感想。
全ての文がぐいぐい刺さってくる。
もしかしたら、日経の記者とはいえ、経済学系ではなく文学系の学部を出ている著者の経歴も関係するか。
著者は恐らく貧困とは無縁のエリート。
エリートが出来得る一番の貧困対策を模索したのだろう。
それは慈善でも憐れみでもない、投資だと。
全てが腑に落ちた。
特に教育費の面で、教育がギャンブルであるという指摘には激しく同意。
一面を照らしているだけであることを念頭に置いて、広く読まれるといいなと思う。
特にバフル世代より上の方々に。
さらに団塊より上の方々には、あなた方が目指したモノはこういう結果になりましたけどいかがですか、と問いたい。
結局は隣の芝は青く見えるし、過去は途方もなく美しく見えるから、人との繋がりが疎ましくなり、都会の生活が全てを解決してくれそうな気がした(高度成長期)結果今の密室ができ、それが行き過ぎて今度は寂しくなった(それが今)のでコミュニティーとか言われだしたりと、繰り返すモノなのだろうなと思う。
Posted by ブクログ
貧困とは縁がなさそうな購読者層を抱える日本経済新聞社の社員が投資の観点から貧困問題を取り上げる一冊です。
本書の中で登場する母子家庭の為のシャアハウスを運営する企業の社長は云う。
『事業として成り立つモデルでなければ、長続きはしない。ひとり親を「助けよう」という気持ちが強すぎると、それは福祉の領域になる。』
投資とは未来のために今お金を使うこと。何かを解決するためにお金を使い方はいろいろあるが、こういうことがとても大事だと思う。
貧困ビジネスが弱者の為の公的扶助から収奪行為をするのとは対照的に、貧困を投資の観点から捉え、貧困を解決するためにビジネスを創造することはとても素晴らしいことだと思う。
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