能勢伸之のレビュー一覧

  • 東アジアの軍事情勢はこれからどうなるのか データリンクと集団的自衛権の真実

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    能勢さんの新刊。キーワードは集団的自衛権とデータリンク
    今までの政府見解/国会答弁では『一般的な情報伝達は集団的自衛権の行使に抵触しない』が、米海軍が導入したNIFC-CAによるデータリンクは共同交戦を可能とするレベルのモノなので、集団的自衛権に関する政府見解を改めないと導入できないのではないか?というのがテーマ(語られていないが、こっちが本命なのでは?と読んでて思った)集団的自衛権をあくまでも厳格に認めないと、経済的、効率的に我が国の防衛ができないが、それでも厳密に認めないことが是なのか?という趣旨。(と、読んだ)集団的自衛権に関する政府見解の推移は必見。

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    2018年10月14日
  • 東アジアの軍事情勢はこれからどうなるのか データリンクと集団的自衛権の真実

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    今話題の安保法制を最新の軍事技術と合わせて説明しているので大変勉強になる。わからないとこはわからないとはっきりしてて潔いし。良著。
    軍縮の意味では画期的だったINF条約、中朝はそこの穴を狙ってて、米ロは困る。ソ連の崩壊が中朝の軍事力の向上に一役買った側面。
    発展を続けるイージス艦の仕組み。MIPS/DWES、NIFC-CAなど。
    韓国にTHAADを配備するか否か、台湾のEWR、豪海軍と潜水艦や英軍士官など、日米を越えた国々との軍事的な協力。

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    2015年07月20日
  • 東アジアの軍事情勢はこれからどうなるのか データリンクと集団的自衛権の真実

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     北朝鮮が頻繁にミサイルを試射し能力を増強しつつあるが、米軍はイージス艦や早期警戒機、地上レーダーの探知能力や、ミサイル撃墜能力、そしてそれらをネットワークで連携する能力を向上させてきた。短時間で到達するミサイルをしかも複数のそれを撃墜させるには、そうせざるを得ないであろう。
     日本を防衛するためには、米軍のそれらと自衛隊とのリンクも必要になるだろうが、それが集団的自衛権など法律解釈の見直しなり変更なりの検討が必要な理由である、との説明である。
     本書は、現在の日本を取り巻く軍事情勢を分かりやすく解説した好著である。本書に書かれたくらいの知識を知らずして集団的自衛権などの議論をすることは的外れ

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    2015年06月27日
  • 防衛省

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    防衛省と自衛隊との違い、様々な内部部局やそれぞれの会議の役割など、国防という重要な問題について知らないことが多かったので勉強になる。難解ではなく読みやすい。
    警察予備隊から防衛省にいたるまでの変遷、情報公開の必要性など。
    情報公開などは、国防に関してはあまり表に情報を出さない方が防衛に資するのかと思っていたがやり方しだいなんだな。
    戦争とか軍事とか嫌いだからミリタリー分野なんて知る必要はない!じゃなくて、平和を望むからこそミリタリー知識が必要なんだという主張は納得。
    この本が出た後にも日本版NSCの設置法案や集団的自衛権の閣議決定、自衛隊の海兵隊機能の強化の動きなど、防衛に関する新たな動きが出

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    2014年10月12日
  • 極超音速ミサイルが揺さぶる「恐怖の均衡」 日本のミサイル防衛を無力化する新型兵器

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    アヴァンガルドやキンシャールなどのロシアの極超音速ミサイル/滑空体は、核兵器の運搬手段で有り、米国のMDを突破することを目的としているようだが、等の米国は元々ロシアの戦略核にはMDではなく戦略核による抑止と報復で対校しているので、ここは『恐怖の均衡』が崩れることはないと言える。

    ただし、中国の中距離核+極超音速兵器は、A2AD戦略の貯めに、日本や台湾並びに、日本や台湾を救援に来る米軍を狙ったものであり、コレは「新たな脅威」と言える。そして、米軍は新たな迎撃システムの構築と、独自の極超音速兵器の開発で対校しようとしているが、なお研究開発段階であり、一歩で遅れていると言える。

    ただし、極超音速

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    2021年05月03日
  • 極超音速ミサイルが揺さぶる「恐怖の均衡」 日本のミサイル防衛を無力化する新型兵器

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    著者の一連の作品と同様、あまり読みやすくはないが、HGV等の極超音速兵器に関する、専門的な技術的内容以外の基本的情報はまとめられており、基本的知識の把握には役に立つ。

    以下、要点。
    ・極超音速兵器の発端はオバマの核なき世界の実現の構想。非核で核と同様の目的を達成するための手段が極超音速兵器。このため米側の極超音速兵器は全て通常弾頭。ロシアや中国は核弾頭と通常弾頭両方。
    ・極超音速兵器は技術的にはロシアと中国が先行。米国もようやっと危機意識。
    ・対極超音速として、米軍はNDSA。ロシアもレーダー等を開発。中国は不明。
    ・南シナ海は、中国のSLBMの聖域確保という意味合いもある。

    以下、参考に

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    2021年02月26日
  • 防衛省

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    内容ですが、
    はじめに――防衛の話はなぜ、ややこしいのか
    第1章 日本軍と自衛隊は別物か
    第2章 防衛省最古のDNAがなぜ「占領軍世話係」なのか
    第3章 マッカーサーはなぜ警察予備隊を作らせたのか
    第4章 警察予備隊と保安隊と自衛隊はどこが違うのか
    第5章 統合幕僚会議とは何か
    第6章 防衛庁と「防衛省」とはどこが違うのか
    第7章 非武装中立論とは何だったのか
    第8章 防衛省のシステムは万全なのか
    第9章 残された問題をどう考えるのか
    第10章 武器の話はマニアのためのものか
    おわりに
    ということで、戦後、軍隊が解体され、占領軍の意向、そして朝鮮戦争、東西冷戦などの戦後の歴史の変遷の中で、自衛

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    2019年01月30日
  • 防衛省

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    とても丁寧かつ謙虚な取材姿勢で好感が持てる。
    ちゃんとこの辺りの知識を持った上で、現在起きていることを判断する必要性がある。

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    2013年10月16日
  • 防衛省

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    さくさくと読み進めることができる。
    内容もタイトルどおり、基本的な「防衛省・自衛隊」については押さえており、また、筆者の個人的な思想が反映されているものではないので気分良く読める。
    その一方で、現在の日本の防衛について、どこが問題だと筆者が感じているのかは伝わってくる。そして、歴史的事実も含め、分からない点も示してくれているので、学術研究における「穴」の存在も浮かび上がっている。

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    2013年06月08日
  • 防衛省

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     防衛省について、その歴史や組織の構造、法解釈、今後の課題を中心に網羅的に知るための本。
     話題になっている一過性のことを取り上げたり、何らかの立場からの一方的な見方を示すものではなく、基礎的な事項を公平な立場で解説したもの。ですます調で易しく書かれている。ただ社会的なことに疎いおれには難しい部分も多いが、たぶんこれ以上に分かりやすく、かつしっかり解説されていて手軽に読めるものもあまりないのではないかと思う。「日本軍から防衛省・自衛隊への流れ」の図(p.11)や、「シビリアン・コントロール」の話は役に立った。「自衛官に認められた武器使用規定」の図(p.216)などを見ると、自衛官の人は単に体だ

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    2012年12月09日
  • 防衛省

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    防衛省=自衛隊について。前半は特に自衛隊が生まれるまでの事情とか、後半は冷戦ぐらいから大きく変わるこの組織について述べられている。実力組織としての自衛隊より行政組織としての防衛省のほうに重心がある感じで、初めて知って勉強になること多かったです。

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    2012年11月21日
  • ミサイル防衛―日本は脅威にどう立ち向かうのか―

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    ミサイル防衛がどんなもんかって入門書。弾道ミサイルとは何か、いかに発射を探知し追尾し迎撃するのかといったことが書かれてる。キーワードを絞るとコブラボール、象の檻、ガメラレーダー、DSP衛星、LSR&T、PAC-3ってとこかな。

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    2012年10月29日
  • 防衛省

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    フジテレビの防衛省担当記者による解説新書。

    専門的になるのは当然だが、関心がないと辛くなってくるかも。
    だが、旧帝国陸海軍の解体から、防衛省までの道程はわかりやすい。

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    2012年10月13日
  • 防衛省

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    防衛省に20年以上関わってきた記者が、恐らく一般向けにまとめた防衛省に関する基本的な知識に関する本。

    いわゆる軍事評論家の人と違い、装備品に関する話はあまりなく、防衛省・自衛隊という組織のなりたちや憲法解釈等の基本的な話題に関する基礎的な解説が主な内容。歴史に関する基礎知識が足りない自分には新鮮に読めた。

    個人的には、防衛省の装備品の一般公開の促進に著者が関わっていたこと、及びないと思っていた攻撃型空母なる概念がアメリカのみに存在していたことを知ることができたのは面白かった。

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    2012年09月23日
  • 防衛省

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    現在の問題にも軽く触れられているが、防衛省自衛隊史と言ったほうがいいだろう。その点ではよく書かれている。

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    2012年07月29日
  • 東アジアの軍事情勢はこれからどうなるのか データリンクと集団的自衛権の真実

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    ネタバレ

    以下、要約。 弾道ミサイル防衛、それを支える戦術リンク及び歴代政権の防衛に対する解釈をかいつまんでまとめた内容。従来の戦術リンクは、国内乃至日米間でAD及びBMDともに情報をやり取りするだけのもであるのに対して、今後米軍で導入されるであろうCECは遠隔射撃・遠隔交戦能力の構築を目的としている。共同作戦であっても、日・米は互いを指揮統制することはないとしているが、果たして今後、この制約を維持したまま日本を防衛できるだろうか、という問題提起が行われている。

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    2016年03月21日
  • 防衛省

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    阪神淡路大震災、東日本大震災と、
    大災害の度に国民のロイヤリティが上がっていく組織、自衛隊。
    その成り立ちと、防衛省と自衛隊の違い(あるいは、同質性)が
    よく理解出来ます。
    国の周囲に様々な脅威が顕在化している現在、
    まさに、今そこにある危機な訳ですが、
    そういう時だからこそ、防衛省・自衛隊の事が
    理解できるのは、非常に意味深いことだと思いました。

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    2013年02月27日
  • 防衛省

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    防衛省、自衛隊の経てきた過程を学べたとおもう。特に国会の答弁などを多用していたのでその時の国際情勢に合わせて政府が何を考えていたかがわかった。
    ただ現在の問題については考察が短かったように思う。
    防衛省、自衛隊についての大まかな流れを追うにはよいと思う。

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    2013年02月01日
  • 防衛省

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    防衛省の成り立ち、歴史的な立ち位置が、しっかりと解説されている。ただ、どのような組織かは理解出来ても、結局はそこからの情報発信が不十分な現状は依然として変わらない。

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    2012年10月28日