田畑則重のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
日露戦争時の日本国債に、
「帝政ロシアのポグロムに苦しむ同胞を解放する」という大義名分から
投資したとして名高いシフを主題とした一書。
最初に日露戦争時のシフの立ち回りを概説した上で、
日露戦争後に日本を訪れたシフの日本滞在記を掲載している。
文章量が少なくサックリ読める反面、後書きに筆者がつづっているような
「なぜシフが新興国日本に投資したのか?」という思いを
日本滞在記から読み解くことは難しく、
ただただ日本側のシフに対する国を挙げての厚遇振りに驚かされた。
天皇、元老、その他の政治家をあげての歓迎ぶりには
シフの果たした役割がどれほどを大きかったのかを感じざるをえない。
筆者の狙いを -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
ジェイコブ・シフ、ドイツ系ユダヤ人でウォール街を代表する投資銀行家―。
この男の助けがなければ、日本は日露戦争に勝てなかった。
国家予算の六倍以上の戦費をつぎ込み、継戦不可能というギリギリで掴んだ戦勝。
その戦費の約四割を調達したのがシフだ。
なぜ彼は極東の新興国日本を支援したのか?
その生涯、対日支援の動機とともに、叙勲のために招待された際の「滞日記」を、日本にはじめて紹介する。
[ 目次 ]
第1章 ウォール街の巨人ジェイコブ・シフ(高橋是清への指令;開戦前夜の「困難」;ロンドンでの邂逅;戦場以外の地道な戦略 ほか)
第2章 シフ滞日記―Our Journey to Jap