吉川良三のレビュー一覧

  • サムスンの決定は何故世界一速いのか

    Posted by ブクログ

    最近著者の吉川さんの講演を聞く機会があり、この本を読んでみた。なぜサムソンの製品が世界で受け入れられるのか、なぜ日本の製品はダメなのか、それを理解するヒントがこの本にあると思う。
    グローバル化とは、徹底的に世界のボリュームゾーンに使用を合わせること、そしてその土地にあったニーズを見出して安くカスタマイズすること。サムソンは社員を教育し直して、世界中に散らばった社員たちが判断するボトムアップの組織を作り上げたのだから強いのだ。
    日本の製品のガラパゴス化は、経営者、技術者、消費者の傲慢の上にできている。誰に向けた製品なのか、もう一度見直さないと富裕層以外からは相手にされなくなってしまう。製造業にた

    0
    2013年02月07日
  • サムスンの決定は何故世界一速いのか

    Posted by ブクログ

    吉川良三著「サムスンの決定はなぜ世界一早いのか」角川ONEテーマ21(2012)
    *まず頭に入れておかなければならないのは、日本がいまだに生産拠点としてしかみていない新興国を「巨大市場」としてかんがえなければならないということ。そしてその市場はすでにそこを狙う世界中の企業によってリーグ戦ではなくトーナメント戦が繰り広げられているという事。
    *現地、現材、現人のグローバル企業を目指しているのが韓国企業である。地域と人に密着したものづくりは非常に重要だが、日本企業の多くはまだその重要さには気がついていない。サムスンではR&Dも本社ではなく現地行うのが当然と考えられている。
    *マクドナルドで

    0
    2012年11月30日
  • 勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略

    Posted by ブクログ

    日本のものづくりを「もの」=思い、考え方、アイデア。「つくり」=プロセス。とわけて考えた時、日本の製造業の多くは「つくり」によって市場を席巻した。しかしデジタルに移行したことで、製造方法の大展開がおき、熟練した技術が不要になったことが、現在日本の製造業が弱くなった原因と指摘している。
    「経営者は孤独」、「他社がやるから」という横並び思想、設備の減価償却の税制がライフサイクルの現在にあっていない事、「考えたくないことは考えない」と言う雰囲気。を批判している。
    TTP,FTAは今後の標準を決める役割を担っている。知らない所でルールが決まることは、現在のグローバル社会では大きなハンデだと言う話は、輸

    0
    2012年06月03日
  • サムスンの決定は何故世界一速いのか

    Posted by ブクログ

    元サムスン電子の吉川常務が執筆。日本企業の駄目な点をズバッと指摘。それだけに留まらず「日本人」の3つのオゴリ「経営者の傲慢+技術者の傲慢+消費者の傲慢」を挙げ、日本の向かうべき道を指南している。この内容で724円は安すぎ。

    0
    2012年04月02日
  • サムスンの決定は何故世界一速いのか

    Posted by ブクログ

    一番びっくりしたのは、サムスンがとんでもなく多くの機種を開発しているということ。多品種を開発することは開発・製造ともにおおきなコストがかかるため避けるべきと考えていたが、サムスンは各地域で必要とされている機能を適切に提供することでグローバルでシェアを伸ばし、またその機能をモジュール化することで開発費・製造費をうまく抑えている。

    0
    2012年01月29日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    最近流行り(?)のサムスン分析本。著者は2人ですが、実際にサムスン電子での勤務経験のある方がメインで解説をしているためで、分析が鋭く内容も具体的です。
    マーケティングや技術経営を勉強した事のある人には理論のいい裏付けになるのではないでしょうか。

    ちなみに私は特に以下の点に関してが目からウロコでした。
    ・セールスの目的が「製品を売る」事ではなく「製品に対するフィードバックをもらう」事
    ・サムスンでは開発設計や研究開発を自前でほとんどやらない
    ・新製品発表会でハッタリをかませてブランド名を売る

    0
    2011年09月20日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ・グローバル市場ではまじめに良い製品を作るだけで戦略がない多くの日本企業がある。
    ・市場が求めている技術の領域はゆっくり上がるが実際の技術は一気に上がる。
    ・サムスンには記録の文化がなかったが記録の徹底を根付かせるために何でもかんでも書類に残すことが行われた。かつては、相互不信、集団利己主義、日和見、無責任といったことが普通だった。
    ・日本ではチームで仕事をしているが韓国は個人主義が強い。
    ・韓国では定期的な異動がないため、上司が替わったときに自分が損をしないように常に考えている人が多い。上司の異動の噂が出るととたんに仕事をしなくなり、その部門の動きが留まってしまうことがよくあった。
    ・サ

    0
    2014年12月29日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    サムスンの経営を中心に、日本企業の今後を提言する本。

    著者の一人がサムスンの元常務ということで、当時の未熟だったサムスンの実態も伝わってくる。

    しかしサムスンは10数年で世界のトップに上り詰めたわけだから本当にすごい。

    就活する過程でサムスンに関する本は何冊か読んだけど、どれも日本に頑張ってもらいたいから!っていう意図なのがいいね。
    日本は高い技術力を活かしきれてない、ってのが共通してますね。

    色々勉強になったので電機メーカーに興味ある方は是非ー。

    0
    2010年05月01日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    『はじめに』
    ・日本の自動車産業は,すでに1990年代から市場の飽和で国内で稼ぐことが難しくなっていた.そこで国外輸出と生産拠点を海外に移す,いわゆる「グローバル化」で対応するようになった.
    ・成功は欧米など先進国の市場に限定されていました.新興国を含む,本当の意味でのグローバルな市場で成功している産業は,じつは「皆無である」というのがいまの日本のものづくりでの実態です.
    ・技術力が高いことを売りにしているはずの日本の製品が,「世界のどこの市場でももっとも選ばれているわけではない」という現実が浮かび上がってくる.

    『プロローグ サムスンの躍進と日本企業の自信喪失』
    ・サムスン・グループ.売上

    0
    2010年03月14日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    組織と人、プロセス、製品以上3つのイノベーションがサムスンを
    どう変えたのか?を10年間サムスン電子常務として働き
    内部で見てきた著者が書いた本。

    読んだ直後、もっと本質を理解したいから読み返したいと
    思う内容。

    会社の社費留学制度でアメリカのサンダーバードでMBAを
    取得した後輩にも貸したが、
    日本のサラリーマンは全員読むべきですよ!と言って
    すごいと感動していた。

    個人的にはあとがきにあった、
    「卵の殻を自ら割れば生命を持った鳥になるが、
    他人が割れば目玉焼きにしかならない」
    という韓国のことわざを見て、
    自分はどっちだ?と考えてしまった。

    0
    2010年01月18日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    サムスン成功の整理その2。

    1.強いリーダーシップ。強い危機意識による変革。
    2.戦略の明確化。成長市場である新興市場をターゲットとし、目標に合わせた戦略の策定。
     (無いものは追わない、効率的・戦略的な順位付け)
    3.日本企業は1,2ともに後手に回っている。危機意識と「変える」意志、
      後追いではなく、それぞれが持つ能力を生かした戦略立案が必要。

    ・「3PI運動」=パーソナル・イノベーション、プロセス・イノベーション、
     プロダクト・イノベーション
     驕り、相互不信、個人や集団利己主義、権威主義や他律、日和見、無責任などの弊害の
     改革のための3PI運動。当初は機能しなかったが、IMF

    0
    2020年09月21日
  • サムスンの決定は何故世界一速いのか

    Posted by ブクログ

    サムスンの特徴がわかる。
    すべてが良いわけではないが、見習うべき点も多い。
    ただ、日本人らしさをどこで出すか、よく考えることが必要

    0
    2019年06月12日
  • 勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略

    Posted by ブクログ

    "物づくり、製造業がグローバル競争でいかに生き残るかを、サムソン電子の常務を経験した著者が喝破する。円高、社会インフラコストのせいだと言い訳を言っている場合ではないと。

    日本の技術流種が大規模に行われている現状に、驚く。

    とはいえ、まだまだ日本が世界に秀でる技術もある。各企業が世界中で社会貢献ができるはず。政治や経済動向に左右されずに。"

    0
    2018年10月28日
  • 勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略

    Posted by ブクログ

    畑村さんは「失敗学」の権威、吉川さんは元サムスン電子常務という経歴の方。

    凋落している国内のデジタル家電業界と、躍進しているサムスンなど韓国メーカを比較しながら、今後の国内メーカの方向性が示されています。
    やはりというか最後は、必ず"戦略" "人・組織" というキーワードが出てきます!
    自分の会社もそうですが、"変革、変革"といいながら、なかなか行動に結びつかず…というのが、日本人というか人間の本質的な性。
    ただ、"勝つ"という意味を自分なりに再構成しておきたいと感じました。

    0
    2017年05月07日
  • 勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略

    Posted by ブクログ

    し失敗学でお馴染みの畑村先生とサムソン成長の功労者でもある吉村先生の共同著書。
    技術的に優れたよい物をつくれば売れる時代は、終わった。基礎技術を組み合わせ、顧客のニーズにあったものをつくることが大事と本著は、語っている。
    Appleやサムソンのように既存の基礎技術の組み合わせで画期的な商品が作られる。
    今の日本企業にそうしたものを生み出す土壌はあるが、問題がある。
    日本企業は、組織の問題(意思決定に時間がかかる、決断しない経営者)、制度の問題(税制)、考え方の問題(技術のおごり)がある。
    いかにこの問題をクリアして、顧客のニーズに迅速に答える商品、サービスを提供できるかが今後の日本企業の鍵。

    0
    2015年05月06日
  • サムスンの決定は何故世界一速いのか

    Posted by ブクログ

    サムスンのフランクフルト宣言以降の成功のポイントを書いた本.筆者はサムスンに籍を置き,CADシステムの構築を行ったそう.
    的外れかなと思える箇所もあるが,個人的に参考になったのは以下のポイント.
    ■PDMの導入による開発スピードの向上
    PDMの導入によりあらゆる職能で開発の進捗が共有でき,並行作業によるスピード化および手戻りロス削減に繋がるとのこと.自分の専門はSCMなので,あまり開発軸のITには詳しくないが,PDMは開発に閉じた狭いITというイメージがあったため,認識を改めるきっかけになった.
    ■お客様基点のマーケティングメソッド
    お客様が望む価格,デザイン,機能,品質から積み上げて商品企画

    0
    2014年07月09日
  • 勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略

    Posted by ブクログ

    日本復活のためには、「負けていることを一度きちんと認めること」
    ものづくりニッポンの厳しい現況がわかった。
    「つくり」より、「もの」
    外の世界としっかり繋がって、自分自身で状況を把握できる人材を育て、組織化しなければならない。
    現在負けてはいるが、日本の優位性はまだまだある。

    0
    2014年01月12日
  • サムスンの決定は何故世界一速いのか

    Posted by ブクログ

     つい先日も業績好調だというニュースがあった韓国のサムスン電子の強さの秘訣にせまった一冊。サムスンの強みについてはもう知っている情報がほとんどで、あんまり新鮮味はなかったけど、サムスンと比較した場合の日本企業の弱さについては色々と考えさせられた。
     いちばん強烈だったのは「『慎重』といえば日本人の美徳として捉えられますが、言葉を換えればそれは、『意思決定が遅い』ということにほかなりません」(P153)という著者の言葉。すごいスピードで動いているグローバル経済の中では、日本人の美徳は大きな弱みになってしまうのかも知れない。
     しかし、調和を重んじる日本人が慎重でなくなることはあり得るんだろうか。

    0
    2013年07月07日
  • 危機の経営 サムスンを世界一企業に変えた3つのイノベーション

    Posted by ブクログ

    相互不信、個人や集団利己主義、権威主義や他律、日和見、無責任といった弊害に対する改革は、意識革新、全プロセスの革新、革新的製品の創造の三つ。重要なのは、トップの細かいことまで口を出さない姿勢、ライバル企業の戦略に関する情報、プロセスの標準化、インターフェイスの規格の統一化、情報の一元化、広く見える化(セキュリティ確保のうえで)。開発プロセスは、全社、事業部、商品の三層構造とし、段階終了時にデザインレビューを行い、実行、見直し、取りやめを判断。部品表にないものは使ってはいけない。「開発」の早期宣伝によるブランド確立。品質は消費者が決める。

    0
    2012年12月30日
  • 勝つための経営 グローバル時代の日本企業生き残り戦略

    Posted by ブクログ

    技術偏重経営への継承。 デジタルモノづくりの時代の到来。“つくり”よりも“もの”へ集中し、“つくり“の優位性を生かせ。

    0
    2012年10月28日