前坂俊之のレビュー一覧

  • 明治三十七年のインテリジェンス外交

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    なぜ積ん読にしてたのかと思うほど良書でした。
    外交は個人同士の関係が良好に導く事があるけど、国家戦略は個人を凌駕しない事をあらためて鑑みるべき。
    ウィッテの述懐を読むと、小村の評価は下げざるを得ないかな。準備が足らなかったよね。

    それにしてもウィッテと決まってすぐに電報送った伊藤のその勘の鋭さときたら!やっぱ予感めいたものがあったのかな。

    しかし国としても対外経験の少ない中、よくあの有象無象な世界へ挑んで戦勝と講和を持ってこれたよね。この流れで黒岩本を読み返したい。

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    2011年12月14日
  • 太平洋戦争と新聞

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    無知な僕には大変衝撃的な本で、いやはや。戦前からの新聞論調の変遷を豊富なエピソード、人物を配して読ませてくれました。軍にしろマスコミにしろ、それを成すものはやはり人間、国民あるわけで・・・。
    検閲なしと思える今のインターネット上の情報であっても正論を見つけ出すのは至難の業だ。同じことが繰り返される可能性は無くならないだろう。
    最後の章で取り上げられる毎日新聞の竹やり事件は衝撃的であるがゆえに第一次資料まで踏まえて検証したものがあれば、それを読んでみたい。これがそのまま事実であるとしたら、本当におぞましいことと思う。新名丈夫記者のその後、どのような気持ちで記事をまとめたのか、硫黄島での同年輩の兵

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    2010年07月26日
  • 太平洋戦争と新聞

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    戦前のジャーナリズムが統制を受ける過程を、当時の記者の証言を共に記していて、緊迫した状況を伝えている。
    会社を守るために、自ら墓穴を掘って自発的な言論を地下に埋めていってしまった感が強い。

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    2024年01月14日
  • 明治三十七年のインテリジェンス外交

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    日露戦争では、対ヨーロッパの「明石工作」も有名だが、本書は対米国の「金子工作」を取り上げる

    明治天皇も伊藤博文も当初はナポレオンを絶賛崇拝していた。ナポレオンのような一人天才に指揮される一方、ドイツはモルトケが凡人集団でも三人寄ればなんとやらでしたのが参謀本部である。
    川上操六こそ日本陸軍参謀本部の父にして知将。
    モルトケ「常識と円満こそ軍略の真髄」。
    クラウゼヴィッツの戦争論を訳して講義したのは森鴎外だった。

    バルチック艦隊にもドイツ人無線技士が乗っていたが、軍紀の乱れに愛想をつかしマダガスカルで下船してしまった。しかしロシア兵たちはまったく気にしなかった。
    金子と最高裁判事ホームズは友

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    2016年01月08日
  • 明治三十七年のインテリジェンス外交

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    この男も大したヤツです
    「ポーツマスの旗」を読んで、日露戦争の終結に尽力した小村寿太郎に感銘を受けたわけですが、同時に、開戦直後に米国に渡ってルーズベルト大統領のバックアップを得ることに大活躍した金子堅太郎の存在を知って、とても興味を持っていました。そんな折にちょうどこの本を見つけ、さっそく手にしました。

    この男も大したヤツです。米国の大統領と対等に親しく話し合える関係を持つ金子は、幾度となくアメリカ各地で講演会を開いては演説を行い、そのたびに拍手喝采を浴びて、アメリカ世論を日本に引き寄せ続けた人物です。いま日米関係に陰りが見えつつある中、金子のような人物がいまの日本にはいないという現実に気

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    2015年03月21日
  • 太平洋戦争と新聞

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    満州事変から太平洋戦争敗戦に至るまでの新聞の変節を史実に沿いながら克明且つ冷静に分析している。

    「ある時点までは言論の力で誤った道に進むことを防げたのではないか」、と思わせる一方、「あの時代に軍部のテロルに対して屈せずに信念を貫き通すことが本当にできたのか?」、本書からその答えを具体的に見つけることはできない。

    本書を読んでひときわ印象に残るのは、当時の軍部に泰然と立ち向かった人々だ。石橋湛山など、その生き様について、今後、より理解を深めたい。

    現状を鑑みるに、インターネット世代で同じような言論統制など起こりえるのか、中東の民主化を見ても当時とは世の中のあり方が変わっている。
    一方で、中

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    2011年10月14日
  • 明治三十七年のインテリジェンス外交

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    2011年06月04日
  • 明石元二郎大佐

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    日露戦争時にロシアで後方かく乱を行った明石元二郎について綴った一冊。

    ロシア事情に詳しく書かれてることをのぞけば、彼の功績に対する記述そのものに真新しい記述はなかった。
    ただ、ロシア工作報告書『落花流水』の現代語訳が付いてるるだけでも読む価値のある一冊。

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    2015年03月08日
  • 痛快無比! ニッポン超人図鑑 奇才・異才・金才80人の面白エピソード

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    稲垣足穂がめっちゃ気になる。
    ネコと『聖書』と『広辞苑』を片時も離さなかったって・・
    「十年あまりフトンなしで暮らしていた・・タオルの代わりに飼っていたネコで体をふき、ネコをしぼった・・」

    思わず『一千一秒物語』を買ってしまった。
    そのほか、大好きな高橋是清はますます気になり、泉鏡花も読んでみたくなり。

    変人さをピックアップして、けなしつつ褒めるという内容で、一人につき数頁の限界だけど、きっかけとしては良いのではないかと。

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    2012年02月15日
  • 座右の銘 人を動かすリーダーの言葉

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    「果報は練って待て」と「運は はこぶ と書く。運を待つんじゃなく自分を運の方へ運んでいくために、寝て待つんじゃなく練ろ」って感じの話がちょっと使えるなぁと思った。

    全体的に、リーダーとしての言葉ってより、
    イチ商売人としての言葉って感じのが多い。

    名選手は名監督になれないってわけでもないんだなぁ。
    多くのリーダーは、名選手だったようだ。

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    2011年07月10日