小沼文彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
最後、こうなるだろうなあと思いながら読んでたらその通りになって、ホッとすると同時に自分の性格の悪さが嫌になる。その落ちを期待していたから……。
ドストエフスキーの時代でもこういう雰囲気の人って変わらないんだなあってしみじみ思う。絶妙な気持ち悪さが描くの上手い。けれど空想家の話は自分にも思い当たる節があるから共感しながら読んでた。多分読書家なら皆あの部分は共感するものなんじゃないかなあ。
ナースチェンカも大概だけれど。女友達に絶対なりたくないタイプ。
冒頭の家に話しかけたりするシーンや空想家の話、「自閉症だったわたしへ」で読んだのと全く同じ雰囲気で、もしかして自閉症……?それともこういうの描くの -
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ネタバレ僕が大学を卒業する直前、いろいろ訳があって松葉杖をついていた。そんな僕が神戸三ノ宮の東門街で泥酔して転んだとき、松葉杖のすぐそばにポケットから飛び出した角川文庫クラシックの『白夜』を見つけて僕の友人は闇の深さを感じたらしい。
とんでもない。『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』に比べればライトノベルズの類と呼んでもいいくらい軽くてナイーブで青臭い小説だ。
今夜は都内に泊まらないといけないので読みかけの分量がちょうどよいこの本を持ってきて、高野馬場あたりで読み終えた。
ヒロインのナースチェンカは正直言ってメンヘラビッチである。主人公が鬱々とした暮らしの中でナースチェンカと邂逅し、惚れてしまった -
Posted by ブクログ
ドストエフスキーにはいきなり「カラマーゾフの兄弟」から入った。光文社古典新訳文庫に亀山郁夫の新訳が出たばかりだったので手に取った。次に「罪と罰」を亀山氏が新訳を出すということだったが、私の希望に間に合わなかったので、こちらは江川卓訳で読んだ。
「白夜」はドストエフスキー初期の頃の作品らしいが、若い頃はこういう情緒的な作品も書いていたのだなと確認することができる作品であると思う。比較的短いのですぐに読み終えることができた。
登場する主人公はドストエフスキー本人なのだろうか。ナースチェンカの一言に一喜一憂する彼の心の浮き沈みが痛々しくもある。清純そうでありながら、若いくせに「あたしに恋を