小沼文彦のレビュー一覧

  • 白夜

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    最後、こうなるだろうなあと思いながら読んでたらその通りになって、ホッとすると同時に自分の性格の悪さが嫌になる。その落ちを期待していたから……。
    ドストエフスキーの時代でもこういう雰囲気の人って変わらないんだなあってしみじみ思う。絶妙な気持ち悪さが描くの上手い。けれど空想家の話は自分にも思い当たる節があるから共感しながら読んでた。多分読書家なら皆あの部分は共感するものなんじゃないかなあ。
    ナースチェンカも大概だけれど。女友達に絶対なりたくないタイプ。
    冒頭の家に話しかけたりするシーンや空想家の話、「自閉症だったわたしへ」で読んだのと全く同じ雰囲気で、もしかして自閉症……?それともこういうの描くの

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    2021年03月03日
  • 白夜

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    ネタバレ

    僕が大学を卒業する直前、いろいろ訳があって松葉杖をついていた。そんな僕が神戸三ノ宮の東門街で泥酔して転んだとき、松葉杖のすぐそばにポケットから飛び出した角川文庫クラシックの『白夜』を見つけて僕の友人は闇の深さを感じたらしい。

    とんでもない。『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』に比べればライトノベルズの類と呼んでもいいくらい軽くてナイーブで青臭い小説だ。

    今夜は都内に泊まらないといけないので読みかけの分量がちょうどよいこの本を持ってきて、高野馬場あたりで読み終えた。

    ヒロインのナースチェンカは正直言ってメンヘラビッチである。主人公が鬱々とした暮らしの中でナースチェンカと邂逅し、惚れてしまった

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    2020年11月01日
  • 白夜

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    出だしはうじうじした男の戯れ言がつらつら綴られていて退屈だったけど、彼女と出会ってからは割りとスムーズに読めた。
    よくある純愛小説で、結末も予想した通りだった。若い娘特有のズルさに翻弄された彼だけど‥‥まあ、いい夢見れたんじゃないかな。

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    2018年06月13日
  • 白夜

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    ドストエフスキーの作品はどうしても受け付けないものがあり、彼を嫌いになりかけるのだがその時にいつでも思い浮かべてしまうのがこれ。抒情詩人としてのドストエフスキー、これがあるので嫌いになりきれない。愛すべき宝石のような小品。

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    2017年02月26日
  • 白夜

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    ドストエフスキーの本の登場人物って変な奴本当に多いよな~(笑)なんだこの主人公(笑)
    ぼっちで妄想過多でヤバいなと思うけど、せめて知力だけはあるから、まともっちゃまともなんだろうな(笑)
    そしてそんな妄想男が惚れたナースチェンカの裏切りっぷりもすごい(笑)こんな切り替え早い女初めて見た(笑)
    100ページくらいの短い本だったけど、なかなかおもしろかったです(笑)

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    2015年02月26日
  • 白夜

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    非モテが饒舌に自分の趣味(妄想)を語りまくるシーンのキモさが最高に良かった!www
    ナースチェンカが(無意識に)主人公をキープしといて本命が現れたらあっさり乗り換えて「来週結婚しまーす」というのが、なんというか酷すぎて素敵。

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    2014年08月12日
  • 白夜

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    非モテ男の恋愛の話。
    「非モテは非モテであるから非モテ」という悪魔的スパイラルを思い出さずにはいられない。
    非モテを書いたこの本が100年以上前に発表されているという事実。きっと有史以来、いやそれ以上前から非モテは非モテであるから非モテなのである。
    非モテは心して読み、ラストの手紙に悶絶すべし。

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    2014年07月13日
  • 白夜

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    ネタバレ

    中学生の時に手を出しておけば良かったなと思える作品。ドストエフスキーという作者名の重苦しさからは想像もできないほどセンチメンタルな短編。『地下室の手記』の主人公とは違って、何だか愛らしさを感じてしまった。ナースチェンカが青年の空想の産物では無かっただけ救いがあると考えよう……
    訳文にはやっぱり違和感を感じてしまった。光文社古典新訳文庫とかで新しく訳して出した方が良いんじゃないかな……

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    2014年05月26日
  • 白夜

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     ドストエフスキーにはいきなり「カラマーゾフの兄弟」から入った。光文社古典新訳文庫に亀山郁夫の新訳が出たばかりだったので手に取った。次に「罪と罰」を亀山氏が新訳を出すということだったが、私の希望に間に合わなかったので、こちらは江川卓訳で読んだ。

     「白夜」はドストエフスキー初期の頃の作品らしいが、若い頃はこういう情緒的な作品も書いていたのだなと確認することができる作品であると思う。比較的短いのですぐに読み終えることができた。

     登場する主人公はドストエフスキー本人なのだろうか。ナースチェンカの一言に一喜一憂する彼の心の浮き沈みが痛々しくもある。清純そうでありながら、若いくせに「あたしに恋を

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    2014年02月01日
  • 白夜

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    切なすぎる。
    センチメンタル吹き荒れ過ぎ。
    いたたまれない。

    友情、同情、愛情。

    ろくでもねー女だな、ナースチェンカ。小悪魔め。
    でも、こういう主人公のような男は現代にもいるよな。
    俗にいう「良い人」と称される典型だな。
    切ねー。

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    2012年12月06日