佐倉統のレビュー一覧

  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    科学に詳しいが“科学者ではない”著者が科学を俯瞰的に見て、生態系に例えて科学に詳しくない人にも噛み砕いてくれる一冊。
    とても読みやすくて初心者向けな感じ。
    「市民科学」という考え方も初めて知る→

    知らないことがたくさんあって、面白かった!

    冒頭のアインシュタインの来日写真に一番驚いちゃった時点で、私の科学知識がほぼゼロなのは伝わるだろうし、そんな私が楽しく最後まで読めたので、かなり読みやすいと思う(笑)

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    2024年08月19日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    科学とどう付き合っていけばいいか、ずっと知りたいと思っていたことへの答えをの一つバチッと知ることができました。

    「論文によると〜」というようなセリフに対して、これってどのぐらい信じていいことなんだろう、という疑問を自分は以前から感じていました。
    この本では、その疑問への解を提示してくれてると思います。
    科学的事実が確定されていく仕組みや、科学界の内情を紹介する章はとても面白く読むことができました。

    また、「科学的事実と価値判断を混同してはいけない」というルールは科学に縁取られた世界を生きる上では極めて大切だと思いました。少し遅めかもしれないけど今このことを知れたことに感謝しています。
    最近

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    2022年04月20日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    トランスサイエンスやコミュニケーターなど、科学と社会を繋ぐ役割を考えさせられた。社会科学出身者が自然科学と向き合うためにも有用だと思う。

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    2021年04月13日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    ・科学とはなにか、とは、これまで私が考えてきたように普遍的な一意の答えを求めるものではなく、人間社会と切っては切り離せない中で時代にも応じて常に探し続けなければならないことを教えてくれた
    ・著者の個人的な俯瞰であるとは注釈があるものの、新しい視点を与えてくれて大変な名著であったように思う

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    2021年02月07日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    読み終わった。タイトルから原論っぽい印象を受けるが、社会(特に日本社会)における科学のあり方の変容みたいな感じの内容。知らないことがたくさんあった。

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    2021年01月12日
  • 「便利」は人を不幸にする

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    東日本大震災と原発事故。
    その危機はずっと以前から指摘されていたが、利益利権の追求の流れの中で亡きものにされた。そして発生した事故。
    誰も責任を取らない政治と社会の構造。
    いつの間にかそうなっている。
    便利を求めて企業がサービスを提供して恩恵を預かって原発の片棒を担っていた国民の責任もゼロではない。
    そしてその生活から抜け出せない。そこに未来はあるのか。
    若者がどんどん言うことを聞かなくなって出ていって欲しいという著者。
    しかし、それが本当に可能になるのか。
    そうならないように進歩も学習も妨げているのは上の世代ではないのか。
    そうなったら一番困るのは自分達だから。
    いろいろな矛盾をはらみながら

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    2017年01月09日
  • 「便利」は人を不幸にする

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    示唆に富んだ論考が満載の好著だ.ページを捲るたびに納得し共感できるフレーズが出てくる.多くの人の意見を聞いて、それを咀嚼できる抜群の能力をお持ちの著者だ.これだと思った内容が多すぎるが138頁に出てくる次の言葉に共感する.「日本の組織や社会は、既得権益を守ることが最優先の目的なっており、そのため、外的環境の変化に合わせて適応することができなくなっている」

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    2014年04月18日
  • 進化論の挑戦

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    1998年当時、大学の卒論作成のときに読んだ本。進化論の面白さと応用範囲の広さと奥深さを知るには最高の一冊。こんなにわかりやすくて面白い本は他にないですよ。正直、この本のおかげで人生狂いました(笑)この本の後ろについている参考文献リストも秀逸でわかりやすいコメントが一緒についています。この本をベースキャンプとして参考文献リストに飛ぶことで進化倫理学、社会生物学、進化心理学あたりの文献を読み漁りました。世の中にこんなに面白い学問のジャンルが存在するのかと知らしめてくれたぼくにとってはとても大切な本です。ものすごく思い入れがある。

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    2009年10月04日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    ネタバレ

    科学技術をどのように使っていくか?

    科学(知識)と技術(力)の社会における在り方や認識を時代を追って特徴を明らかにし、これからの科学技術に携わる者、つまり専門家だけでなく一般の人々含めすべてが、どのように科学技術を扱うべきか述べた本。

    科学の知識は何か人が行動するときの理由付けの手段となる。しかしそれは唯一絶対ではないし、行動は善のために、また公共のためにあるべきである。科学的知識は何回もの再現実験を経てようやく確からしいと認定されるが、一般の市民が求めるのは「今、ここの、自分にとって」である。それは夕日の例えからよくわかる。地動説が正しいけれど、夕日は沈むのである。だから専門家はそのよう

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    2024年01月28日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    自身の体験や、科学の歴史的な歩みを追いながら、科学と社会の関係を俯瞰的にみつめ、科学技術のあり方や向き合い方を提案してくれる。示唆に富んだ本。

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    2021年04月04日
  • 「便利」は人を不幸にする

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    世の中は科学技術の発達と共にますます効率を目指し便利になってゆく。しかし、便利になることは良しとするが、依然幸福度は上がらず相変わらずしんどさみたいなものは変わらないのはなぜだろう。著者の考察は2年に及びあいだに東日本大震災を経て、社会や共同体、科学技術とのあり方について思索する。

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    2013年11月09日
  • 脳の中の経済学

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    経済学と脳神経科学との接点、神経経済学の本。

    人が経済的な選択を行う際に、脳のどの部分が活性化しているかなどを調べる研究。

    他人が喜んだ時に自分もうれしく感じている時は、脳のある部分が活性化しているとか、逆に嫌いな人に罰を与えるときはどの部分で快感を感じているかなど、共感、信頼、同情、嫉妬などの感情と脳のはたらきをしらべている。

    きちんとした理論化にはまだまだほど遠い印象だが、部分的には、人間の利己性や利他性の反応について説明原理が解明されていく可能性がある。

    他人を喜ばせるとうれしいと感じるのはどんなメカニズムなのか。何割の人がそのように感じるのか。どういう人がそういう風に感じやすい

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    2013年02月04日
  • 脳の中の経済学

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    行動経済学×脳神経学。それぞれの分野でのここ数年くらいの動向は新書レベルでウォッチしていたけど、両方が一同に会してあーだこーだワイワイガヤガヤと論じられているのが楽しい。
    人間は必ずしも経済合理的に行動するとは限らない、しかし、いつも同じように間違うのならそこに潜む法則性を脳神経学として見つけよう!など。
    文部科学省のプロジェクトの一部を民間に還元する目的で出版されているとのこと。Good Jobでございます。
    惜しむらくは、シンポジウムの書き起こしや聞き書きなので、文字量と比較して内容が少ないこと。普通の新書の1/3くらいの時間で読み終えてしまい物足りなさが残った。食後のデザートを単品で出さ

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    2013年01月28日
  • 脳の中の経済学

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    ネタバレ

    神経経済学をめぐる対談集。経済学の立場から双極割引などの話、脳科学の立場からはセロトニンやオキシトシン、fMRIの結果などが語られる。
    最近の知見など、文献もきちんと引いてあって意外によかった。

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    2013年01月27日
  • 脳の中の経済学

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    ネタバレ

    神経経済学の専門家により市民講座のようなものをまとめたものです。今日10000円もらえるのと、1週間後に10100円もらえるのの、どちらを選びますか?のような選択に関して、経済学、神経科学から解き明かしていきます。夏休みの宿題を計画的にできる人と、最終日に一気にやる人の違いは何?といった疑問を解き明かしていきます。非専門家向けに平易に書かれていて分かりやすいですが、逆に詳細は参考文献を読まなければ分かりません。取っ掛かりになると思います。serotonin不足になると、将来の利益より目先の利益を優先するようになることを示した実験や、オキシトシンによって、他者への信頼感が増すことを示した実験など

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    2013年01月17日
  • 現代思想としての環境問題 脳と遺伝子の共生

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    十五年ほど前の著書になるが、その意見の射程は十分今に届いている。
    むしろある程度環境問題の内実や、”エコ”という概念が蔓延した現代だからこそ効果を発揮するように思う。
    しかし、最後にコンピュータの環境問題に対する有効性が述べられているが、コンピュータを含む情報環境は当時から予想を上回る進歩をしており、その提案が現在どう現実味を帯びているかを詳しく計れないの、僕たちの知識がないせいか、それともこの提案の有効性が時代とずれてしまっているか。
    それでもやはり確実なことは、環境に関して考えるのではなく、”環境問題”という曖昧な問題のあり方を問うべきであるということである。
    そこには近代的思想の限界が見

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    2009年11月04日
  • 現代思想としての環境問題 脳と遺伝子の共生

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    ガタリの3つのエコロジーなどの話なども踏まえ、環境問題やエコロジーという言葉を鋭い視点で語っている。

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    2011年11月27日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    トランスサイエンス領域。
    最後、「人口に占める大学院生率少ない、大企業役員の最終学歴に占める大学院生以上の割合が6%と少ない。アメリカでは修士以上が60%以上(MBAが多いと考えられる)。修士・博士を持っていればいいわけではないが…」確かにそれだけ割合が違うのは気にはなるが、それが具体的に定量的にどういう問題につながっているのかの因果関係がよく分からなかった。あと著者自身が自分の特性を振り返っていて、物事の俯瞰視は得意だが、細かい事象を積み上げて結言するというのは…とあったが、確かに発散的な内容であったように思った。だからこそ科学とはの大きなテーマに向き合えたのだろうとも思ったが、あんまり好き

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    2025年02月18日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    博士の先輩から、研究室入って初期に読むと良いと言われた本。

    主に、科学とは何か、すなわち社会と科学の関係性を、哲学的な立場、研究者としての立場、社会一般人としての立場から、論じるという内容であった。

    大学院生という、研究者の卵(卵にもなれてない未受精卵と言っても過言では無い)の立場から読んでいても刺さる部分は多々あった。

    アカデミアは、社会を見すえている一方、自然の中で未解明があるからこそそれを知りたいと思って研究していること。しかし、科学技術は、社会のためにあるべきだ!という風潮が高まり、その風に晒され続ける企業研究者はアカデミアに対し、「なんの役に立つのか」という説明をする。

    双方

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    2024年09月16日
  • 科学とはなにか 新しい科学論、いま必要な三つの視点

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    科学とは誰のためにあり、何のためにあるのか。

    科学は、事実を語るもので価値を語るものではない。価値を語るのは、人文である。

    専門家の鼻持ちならない上から視点はあかんし、科学的視点のあやふやなシロウトの傲慢もまた、害である。答えはその間のどこかに。
    必要なのは、科学の「縁側」。
    玄関から正面切って科学どやさ、ではなく、ちょっと気軽に上がって、気軽に話ができればいい。
    そう言うことなんだろうね。
    科学知識は絶対に必要なのだが、生活に必要なのは、必ずしも、科学的な視点ではない。そこに矛盾がある。

    読みやすいし、全体に納得なんだけど、人文的価値に立ち入ると弱い感じ。
    そっちの知識とか知見が十分と

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    2023年04月25日