坂口玲子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレトミー&タペンスの小さな大冒険!
トミー&タペンスのシリーズは楽しい。タペンスが、(死語だけど)おきゃんで、読む人を惹きつける。トミーは、頼りないように見えて、ここぞというときは活躍する。そして、この仲良しの夫婦のコンビ感が、わくわくした気持ちを盛り上げる。探偵事務所を始めて、物語の探偵の真似をしながら事件を解決するなんて、荒唐無稽だし、そんなうまくいくわけがないのだが、そんな文句を吹き飛ばすのが、トミー&タペンスの楽しさなのだ。国際的陰謀も、楽しい二人の物語の味付けに過ぎない。思わず脱力するような真相も(だって双子って!)トミー&タペンスに関しては、いいのだと思える。
「牧師の娘」でのタ -
Posted by ブクログ
退屈な日常に飽きて、刺激を求めるタペンス。トミーの上司のカーターの依頼を受けて、二人は探偵業を引き受けることに。
二人の軽妙なやり取りと架空の名探偵気取りで物語は進展してゆき、二人が時には相手を騙したり、協力しながら事件を解決していく。
14の事件からなる短編集だが、際立った出来ばえの作品はなく、何の変哲もないオチだったり、ノックスの十戒に反していたりと、拍子抜けする作品が多い。敢えて挙げると、「怪しい来訪者事件」、「婦人失踪事件」、「大使の靴」が面白い。
ハードボイルド的な場面も多く、とぼけたイメージのトミーが窮地に追い込まれても泰然自若としているのが印象的。
「お茶でも一杯」
失踪した女