私的基準では表紙買いはありえないんですが、いつでも期待を裏切らないセンセです。
カッチーとマスター!すべてが昭和です。懐かしさより、むしろこの感覚が新鮮だったりします。うらぶれた酒場に木造アパート。そして、リーゼントw
カッチーは、今度こそは好きなオトコを泣かせたりしないと心に誓っているヤンキー。
...続きを読むウサ晴らしにカツアゲしようとしたマスターから逆にバイトに誘われ、気付いたらバーで働くことに。
マスターが笑っていてくれたらいい、と一生懸命働くカッチーは、とてもアツい男です。若いし、金もないし、おバカだけど、マスターに対する気持ちには嘘偽りがありません。
マスターが、彼氏だった男といざこざを抱えているのを知って、何とか力になろうとします。無力で不甲斐ないことを自覚しつつ、しかし、カッチーはそこであきらめたりしません!少しでもマスターのために何かしてあげたくて、がんばるところが素晴らしいです。
まさに、昭和スピリッツ。昭和魂です。
カッチーの男らしさがまぶしいくらい。
マスターの同級生で店を続けていくために力を貸そうとする川崎にも、ライバル意識を燃やします。
髪型が、カッチーとまた違う意味できまっていてステキです。
どうやら、川崎もマスターが好きらしいのですが、カッチーは彼の薬指の指輪を見つけて、この男ではまたマスターが不幸になると感じます。
マスターがまた色っぽいんですよね。何かがダダ漏れてるかんじ。見るからに薄幸そうなんですが、ギャグははずれなし。
流され系かなと思わせるマスターが、姿を消してしまったカッチーを探しまわるシーンは胸が熱くなりました。
カッチーによって生き方が変わっていくのがよかったです。
マリンちゃん、神父さん、ジョニーと脇キャラが魅力的で生き生きしていて、ほんと隅々まで楽しめるようになってるのも嬉しいです。あ、ヤーさんも主役食ってるし。
カバー下でヤーさんがSMプレイにハマってる!
情から迫ってくる描き方がハンパなく上手い作家さん。
続編も楽しみにしています。